猫を飼うにはいくらかかる?猫の価格や購入時の注意点

「猫を飼う」と決めたとき、まず初めに考えるのが猫を「購入する」ことだと思います。

猫っていったい「いくら」するのでしょう。

その価格はどのように決まるのでしょうか。これから猫をお迎えしようと考えている方にぜひ知っておいてほしい、猫を入手する際の猫の価格の違いや入手経路の着目ポイントについてお話したいと思います。

 

気になる人気猫種の価格

基本的に人気の猫種ほど価格が高くなる傾向にあります。また、希少種や繁殖の難しい品種も高くなります。

マンチカン

短足が特徴の猫。

足の短い猫は古くから自然発生の突然変異体として知られていましたが、正式に猫種として認定されたのは1995年で、新しい品種です。

性格:

穏やかで人にも猫にも社交的。初心者にも飼いやすい猫です。賢くて聞き分けが良く、お留守番もできます。

購入時のポイント:

1.短い足は遺伝交配でつくられますが、短足になる猫は全体の2割程度。

つまり多くが少し短めか、普通の足の長さです。しかしその愛らしさ、飼いやすさに変わりはありません。

2.遺伝病を防ぐため、マンチカンの短足同士の交配、他の純血種との交配は認められていません。

マンチカンの短足同士の交配は寿命が短くなったり、また折れ耳のスコティッシュフォールとの交配は、ヘルニアと骨瘤のリスクを高めます。

購入時は、どんな両親から生まれた子かを確かめましょう。


価格帯:15~30万円

長足の子は安い傾向があります。


スコティッシュフォールド

その名の通りイギリス・スコットランドを起源とする折れ耳が特徴の猫。

性格:

子どもや同居動物とも仲良くできる穏やかな性格。

甘えっ子で飼い主さんの側を離れないことも。問題行動が少ないく、飼育しやすい猫種です。

購入時のポイント:

1.突然変異で生じる折れ耳の特徴を持つのは、生まれてくる猫の3割程度です(生後すぐは立ち耳で3~4週間で折れ耳に)。

立ち耳でも、性格は折れ耳の猫と変わりなく、また耳の病気にかかりにくい良さがあります。

2. 1匹の猫を起源とするために近親交配を繰り返しており、遺伝病が多いとされます。

特に骨瘤という軟骨が変形する病気は、手足に発症すると痛みで歩行が困難になります。

遺伝病の発生を防ぐため、折れ耳同士の交配は禁忌とされています。


価格帯:10~30万円
立ち耳の猫は価格が安い傾向にあります。


アメリカンショートヘア

イギリスのブリティッシュショートヘアがアメリカに渡り、現地の猫と交雑することで生まれたとされる猫種。

性格:

好奇心旺盛で狩りが得意。

活発過ぎていたずらが過ぎることも。明るく大らかな性格ですが、警戒心もあり、家族以外の人に懐かないことがあります。

購入・飼育時のポイント:

1.この猫種はかつて他のいろいろな種との交雑があったため、遺伝病は比較的少ないとされます。

2.注射誘発性の繊維肉腫、肥大型心筋症にかかりやすいとされています。

また、太りやすいため、避妊・去勢後の体重管理をしっかり行う必要があります。


価格帯:
10~20万円


 

猫の入手先について

猫を入手する経路としてまず思い浮かぶのがペットショップ、またはブリーダーでしょう。

両者とも主に純血種の猫を販売していますが、価格にどのような違いがあるのでしょう。

ペットショップ

繁殖施設やブリーダーと取引して子猫を入手するため、マージンが発生し、子猫の値段に反映されます。

また、ペットの競り市で子猫を仕入れる場合もあります。競り市とは、繁殖業者、ブリーダーが出品し、バイヤーであるショップが入札する仕組みです。

この場合、大量に仕入れるために価格が安くなる傾向があります。

ブリーダー

血統を考慮して繁殖した子猫を直接購入できるため、ショップよりも安いことがありますが、良質なブリーダーであれば、親猫ともども、健康、飼育環境にも気を配り、人件費もそれなりにかかるため、価格は高い場合が多いでしょう。

 

猫の価格について

ペットショップ、ブリーダーから購入すれば、少なくとも数万円~数十万円はかかります。

しかし、健康な子猫を繁殖し、育てるにはそれなりのお金がかかるため、決して「高い」わけではありません。

逆に価格が安すぎる場合は、無理な繁殖など何らかの問題がある可能性があります。

猫の価格を決める要素

  • 人気種、希少種であるかどうか
  • 品種の特徴をしっかり持っているか
  • 血統が良いか
  • 被毛の色が希少か
  • 月齢
  • それまでの経費・人件費など
 

購入する際の注意点

ショップやブリーダーから猫をお迎えする場合、価格だけに頼らず、次のような点を念頭に決めることが大切です。

1.健康であるかどうか

血統や見た目の可愛さ、月齢ばかりにこだわるのではなく、元気か、活発か、目がきれいか、十分な体重があるか、歩き方・走り方に問題はないか確かめることが一番大切です。健康診断書なども求め、合わせて確認しましょう。

2. 相性が良いかどうか

購入前にできるだけ面会に行き、自分や家族と相性が良いか確かめましょう

3.育ってきたバックグラウンドが明確か

親猫の飼育環境、どのように生まれ、育ったのか、来歴を確かめましょう。

悪質なペットショップ、ブリーダーに注意

残念ながら、猫を単に「売り物」としか考えていない業者が少なくありません。

その場合、できるだけ安く多く繁殖し、高く販売したいため、虐待かそれに近い行為が行われていることもあります。

そのような行為に加担しないためにも、また健康な猫をお迎えするためにも、悪質業者から購入することは避けたいものです。

少なくとも次の3点について確認しましょう。

1.飼育環境は良いか

ショップであれば、販売している子猫の飼育環境、ブリーダーであれば子猫だけでなく、親猫の様子も確認(見学)させてもらいましょう。

2.月齢は適正か

49日齢以下の子猫を販売することは法律で禁じられています。また、成長すると売れにくくなるために過度に食事制限をしていることも。月齢と月齢にみあった体格か、確認しましょう。

3.来歴をしっかり説明してくれるか

どのような親猫から生まれたか、どのように育ったか、これまでの健康状態などをしっかり説明できない場合は要注意です。

4.値段が安すぎないか

適正な繁殖・飼育にはある程度の経費が絶対にかかります。高いから安心とは言えませんが、安い場合は特に注意しなければなりません。

雑種のお迎えも1つの考え方

日本で飼育される猫の6割は雑種とされています。雑種は、純血種に比べて丈夫で病気になりにくい、遺伝的な疾患が少ないという良い面もあります。

雑種の入手経路と費用

雑種の場合、野良猫の保護施設や保護団体から譲り受ける方法が一般的ですが、良い飼い主に巡り合えるよう審査があったり、契約を交わすことがあります。

また、多くがボランティアで運営するため、それまでにかかったワクチン接種費、医療費、避妊・去勢手術費を支払うこともあります。

保護団体からの引き取りは、トライアル期間を設けるなど、相性をじっくり確かめられる利点もあります。

保護猫の里親になることは、猫をお迎えする1つの良い方法でしょう。

猫を飼う時に必要な費用

猫を飼う場合、猫の購入費以外にも、飼育費がかかります。1頭にかかる費用は次のようなものです。

初期費用(飼育用品の購入費)

  • トイレ+トイレの猫砂 4000~6000円
  • 食器 数百円~1000円
  • 猫ベッド 2000~5000円
  • 猫タワー 1万~3万円
  • 爪とぎ器 1000~3000円
  • キャリーケース 4000~1万円
  • ケージ(必要に応じ)5000~3万円

毎月かかる費用

  • 餌代 2000~4000円
  • 猫砂 1000~2000円
  • その他 1000~2000円

獣医診療費

  • 健康診断(血液検査等)1~2万円
  • 去勢手術 1~2万円
  • 避妊手術 2~3万円
  • ワクチン接種 6000~8000円
  • ノミ・ダニ予防薬 1000~2000円

まとめ

猫にまつわるさまざまな価格をお話しましたが、純血種にしろ、雑種にしろ、価格より重いのはお迎えするその猫の命です。

純血種には純血種の、雑種には雑種の良い所があり、価格だけでなく、その子の特徴や相性を考え、一生大切にする心がまえでお迎えしてください。

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NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。