もし愛猫にノミがいたら?効果的な予防と対策

ノミと言えば猫の代表的な外部寄生虫。繁殖力が強くてあっという間に体に広がり、猫は吸血による痒みで苦しみます。

しかも猫だけでなく、人にも被害が。痒みはもちろん、ノミは猫にも人にも感染症や条虫を媒介する可能性もあるのです。

そのため、もし猫に寄生していたら、できるだけ速やかに駆除する必要があります。

今回は、ノミの効果的な予防と対策方法についてお話します。

 

ノミの種類

ノミは世界に約2000種もいるとされていて、成虫だけが哺乳類、鳥類の体表をすみかにし、オスもメスも吸血します。

猫に寄生するネコノミは、体表に寄生してから48時間で交尾をし、産卵しますが、1匹が1度に数個~20個も産みます。

そして2日ほどで成虫になってまた産卵するため、どんどん繁殖します。

春~夏にかけてはノミの産卵に適した環境になるため(気温20~27℃くらい、湿度80%程度)、特に気をつけなければなりません。

日本でペットに寄生する主なノミは、イヌノミとネコノミが知られています。

猫につくのは主にネコノミですが、ネコノミは犬にも高い頻度で寄生します。

反対にイヌノミは猫に寄生することは稀です。

今回は、ネコノミについてお話します。

 

ノミの寄生を見つけるポイント

愛猫にノミがいるかいないか、大量に寄生していれば、被毛をめくるとノミが体表を走り回っているのが見えます。

お腹など、被毛の薄い部分はよくわかります。

ただし、ノミの数が少なかったり、長毛の猫は見つかりにくいため、ノミ取りクシを使うほうが良いでしょう。

比較的簡単にノミがひっかかるため、その有無がわかります。

基本的に猫が急に立ち止まって体を掻き始めたり、体のあちこちを痒がるそぶりを見せたらノミのいる可能性を疑いましょう。

また、被毛をかき分けたときに、黒いフケのようなものがたくさんみられたら、それはノミの糞かもしれません。

猫が寝ていたベッドに落ちていることもあります。

このような黒い粒が見られたら、ノミが寄生している可能性が高いといえます。

 

ノミが寄生したときにかかる病気

1.吸血による痒みとアレルギー症状

ノミに刺されたところが痒くなるのと同時に、ノミの唾液に含まれるたんぱく質にアレルギー反応を起こし、ノミアレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。

個体差があって、たくさん刺されても平気な猫もいれば、ほんのわずかでも重い皮膚炎を起こす猫もいます。

2.子猫の場合は貧血も

ノミは、自分の体重の15倍もの血を吸うと言われています。

そのため、小さな子猫が大量のノミに寄生されると、血を吸われ過ぎて貧血になることもあります。

3.瓜実条虫の感染

ネコノミは、瓜実条虫という小腸に寄生する条虫の中間宿主です。

猫が自分の体を舐めるときにうっかりそのノミを食べてしまうと、条虫に寄生されてしまいます。

多くは無症状ですが、ときに下痢を起こしたり、長引くと栄養失調になることもあります。

また、瓜実条虫は人にも移ります。

 

ネコノミの人への影響

1.アレルギー性皮膚炎

ネコノミが人の体表面にずっと寄生して産卵まですることはないと考えられていますが、一時的には寄生し、吸血されます。猫と同様、唾液によるアレルギー反応で強い痒みを伴う皮膚炎がおこります。

2.猫ひっかき病

猫ひっかき病の原因となるバルトネラというリケッチア(微生物)を猫に感染させます。

猫自身は無症状のことが多いのですが、人に感染すると丘疹や水疱ができ、リンパ節の腫れや痛みが起こって発熱することもあります。

稀ですが、脳炎や心内膜炎など重篤な症状になることもある、怖い病気です。

効果的なノミの駆除方法

猫に寄生したノミを駆除するには、ノミ取りクシやノミ取りシャンプーで洗うことも有効ですが、お勧めなのは、動物病院で駆虫薬を投与してもらうことです。

病院では自宅で飼い主さんが投与できる駆虫薬も販売してくれます。

この駆虫薬は、首の後ろに数滴薬剤を垂らすだけのスポットタイプと噴霧するスプレータイプがあり、1回の使用で成虫のノミを24時間でほぼ完全に駆除でき、1か月効果が持続します。

副作用も少ないとされています。

猫の症状や健康状態、年齢によって適したものを選ぶ必要があるため、動物病院で受診してから購入するようにしましょう。

飼い主さん自身でノミを駆虫するときに、絶対に行ってはいけないのは、捕まえたノミをつぶすことです。

メスであったら、卵が飛び散ってかえって増殖を促してしまいます。

効果的なノミの予防法

基本的に、ノミは草むらにたくさんいるため、外に出る猫は寄生される可能性が高くなります。

できれば完全室内飼いをすることです。また、同居に犬がいる場合は、注意が必要です。

散歩中に犬がノミに寄生され、それを猫にうつすことがあるからです。

人も同様で、野外で活動する場合は人が寄生されないよう防虫に心がけましょう。

猫への感染やその拡大を防ぐ効果的な方法は、やはりノミの発育を妨害する予防駆除薬です。

注射タイプ、スポットタイプ、錠剤があり、定期的(だいたいは1か月に1度)に投与することでほぼ完全にノミの寄生を防ぐことができます。

まとめ

猫はノミに咬まれると、強い痒みでイライラしてかなりのストレスを感じるはずです。

猫に辛い思いをさせないためにも、ノミの予防、駆除を徹底しましょう。

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NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。