愛猫がヨーグルトを欲しがったら。与えても大丈夫?

ヨーグルトを食べていると、愛猫が「ちょうだい」とかけ寄ってくる、というお話をよく聞きます。

確かに好きな猫は多いかもしれません。ヨーグルトは、乳酸菌やビフィズス菌を摂ることができる、良い印象のある食べ物ですし、「猫にも良いのでは?」と、あげたくなってしまいますよね。

でも本当のところ、ヨーグルトは猫にとって与えても良い食べ物なのでしょうか。

 

ヨーグルトってどんな食べ物?

ヨーグルトは言わずと知れた乳製品。発酵乳の1種で、乳に乳酸菌や酵母を添加して発酵させてつくります。

日本では主に牛乳からつくりますが、海外ではその国の文化に根差して、水牛やヤギ、馬の乳を使用することがあります。

乳酸菌は乳酸という物質をつくる菌ですが、乳酸がカゼインというタンパク質を固めることでヨーグルトとなります。

 

ヨーグルトの成分

ヨーグルトは乳製品ですから、カルシウムやモリブデンなどのミネラルが多く含まれ、タンパク質、脂質も豊富です。

特にカルシウムは100gあたり120mgと多く、脂質も白米の10倍、3g程度含まれます(プレーンヨーグルトの場合)。

 

猫にヨーグルトを与えても大丈夫?

猫は乳糖を分解する酵素が不足しているため、牛乳を飲むと下痢をすることもありますが、ヨーグルトの場合は乳糖が少ないため、下痢になる可能性は低いといえます。

成分的にも害はなく、健康な成猫に対して1度に小さじ2杯程度であれば、与えてもかまいません。

ただし、猫の体質によっては下痢やおう吐することもありますので、最初は少量で様子を見るようにしてください。

また、毎日与える必要はなく、数日に1度くらいにしておきましょう。

ただ、ヨーグルトならなんでも与えてよいというわけではなく、猫用ヨーグルトか、人間用では無糖で味のついていないものを与えるようにしてください。

また、子猫や高齢猫、病気の猫には、下痢やおう吐、別の病気を引き起こす要因になるかもしれませんので、与えないようにしましょう。

 

ヨーグルトを与えるメリット

最近「腸内フローラ」という言葉をよく耳にします。

腸内には乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌と大腸菌などの悪玉菌が合わせて100種類以上(人の場合)もすみついているとされています。

善玉菌を増やすと、便通が改善されることはもちろん、最近では免疫力が上がるなど、健康を維持するのに大変役立つことがわかってきました。

猫の場合はまだ確かな研究はほとんどありませんし、腸内フローラの構成自体、人とは違うため、同じような効果が得られるとは限りませんが、腸内環境を整える作用は期待できるとされています。

腸内環境を整えることで期待できる効果

  • 下痢や便秘など、便通の改善
  • 口内環境の改善
  • 免疫力アップ
  • 一部のアレルギー症状の緩和

ヨーグルトを与えるデメリット

前にも述べましたが、猫の体調や体質によっては、ヨーグルトの摂取は下痢やおう吐を引き起こすことがあります。

また、脂質が多いため、与え過ぎは要注意です。去勢・避妊手術後、太りやすい猫、ダイエット中の猫には与えないほうがよいでしょう。

特に甘味がついているものは肥満の原因になります。

フレーバーがついたものは要注意

人間用のヨーグルトには様々なフレーバーのものが販売されていますが、フルーツやナッツが入っていると、その種類によっては中毒を起こす可能性もあるため、避けたほうがよいでしょう。

はちみつは猫が食べても問題はありませんが、ボツリヌス菌による食中毒の可能性もゼロではありませんので、与えないほうが無難です。

猫には無糖のプレーンヨーグルトを与えるようにしましょう。

食べさせた後は様子を観察

ヨーグルトを与えたあとは、下痢やおう吐がないか様子を見ましょう。

ヨーグルトに含まれるミネラルはそれほど多くないため、尿路結石を引き起こす可能性は少ないですが、何度もトイレに行ったり、陰部を気にして頻繁に舐めるようであれば、すぐに病院に連れて行くようにしましょう。

ヨーグルトは猫に必要な食べ物ではありません

ふだんから良質のフードを食べている猫であれば、ヨーグルトを与えることでかえって健全な栄養バランスを崩しかねません。

ヨーグルトは猫に必須な食べ物ではありませんから、少量でも毎日常食させる必要はないといえます。

むしろ与え続けることで、肥満や尿路結石などの危険性を高めてしまいます。

例えば、「ちょっと下痢や便秘気味だな」という時や、夏の暑い時期、食欲がない猫にトッピングとして一時的に与えるようなものと考えましょう。

このような時も、1日、2日で改善がみられない場合は、病院の診察を受けるほうが先決です。

まとめ

ヨーグルトは多くの猫が好む食べ物だけに、つい与えてしまいたくなりますが、健康のためには飼い主として我慢したほうが良いでしょう。

もちろんヨーグルトにはメリットもありますが、そのメリット部分に特化したサプリメントのほうが無害であるといえます。

近頃は用途に応じてさまざまな種類の乳酸菌サプリメントが販売されていますので、利用するのも1つの方法です。

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NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。