一人暮らしでも犬は飼える?その条件と注意点を考えてみよう【獣医師が解説】

犬を飼うためには、さまざまな条件が必要になります。

一般的に、一人暮らしの人にはお散歩などお世話の手間が少ない猫の方が飼いやすいと言われており、一人暮らしの世帯が増えた現在、犬の飼育頭数は少しずつ減ってきているというデータもあります。

では、一人暮らしでは犬を飼うのは難しいのでしょうか?

どのような条件があれば飼うことは可能なのでしょうか?今回は一人暮らしでも幸せに犬を飼うための方法について考えてみましょう。

 

飼う前のチェックポイント

一人暮らしで犬を飼う前に、まずは犬を飼うことができるのか、犬を飼うための条件を確認しておきましょう。

住環境

まず確認すべきは住環境、住んでいる家の環境です。以下のような点をクリアしないと、犬と幸せな生活を送ることはできません。

  • ペットを飼ってもいいか(マンションや借家でペット不可ではないか)
  • 家の大きさは飼う犬に合っているか(アパートで大型犬は無理)
  • しっかり片付いて、事故や異物の誤食のリスクがないか

生活習慣

犬を飼う場合には、飼い主さんの生活習慣が犬を飼うのに適している必要があります。以下の点について大丈夫かどうか確認してみましょう。

  • 外泊が多くないか(必ず毎日世話が必要)
  • 出張が多くないか(出張のたびに知人にお世話を頼んだりペットホテルをお願いしないといけない)
  • 毎日犬のお世話(散歩、トイレ・フードの世話)ができる時間的余裕があるか
  • 留守の時間が長すぎないか(毎日半日以上留守にして、犬にさみしい思いをさせなくて済むかなど)

年齢・体調

犬を飼い始めるにあたって、飼い主さんの年齢や体調なども考慮に入れる必要があります。

犬の寿命は伸びており、長い犬では20歳を超える場合もあります。

そのため、犬よりも先に自分が病気になったり、高齢となりお世話ができなくなってしまうこともあります。

犬の寿命と自分の健康を考え、飼えるかどうかをしっかり判断してください。

自分がお世話できなくなった場合に、お世話を頼める人や里親に出せる人がいる場合には、高齢でも犬を飼い始めることは可能です。

経済状況

犬を飼う場合、犬の食費やペットシーツなどの消耗品、ワクチンやフィラリア予防などの予防費、さらには病気の治療などの医療費や犬種によってはトリミングの費用などが必要になります。

犬の飼育にかかる費用は後程詳しく解説しますが、犬を飼える経済状況にあるかも犬を飼うために必ず確認しておいてください。

 

飼い始めるとき必要なグッズ

犬を飼うために必要なグッズは以下の通りです。

飼い始める前にそろえておくべきものと、飼い始めてから揃えるものは以下の通りです。

飼い始める前にそろえておくべきグッズ

ハウス

子犬を飼い始めてすぐに部屋で自由にさせると、トイレをそこらじゅうでしてしまったり、変なものを食べてしまったりなどトラブルのもとになります。

そういったトラブルを防ぐためには、犬が過ごすためのハウスが必要になります。

犬の大きさによって、快適に過ごせるハウスの大きさは違いますので、その犬に合ったサイズのハウスを準備するようにして下さい。

トイレ(ペットシーツ)

犬のトイレは猫のトイレのような箱型のものではなく、平面上のものになります。

ペットシーツを敷くためのトレーのようなものが便利ですが、ペットシーツさえあればトイレトレーニングはできますので、最低限ペットシーツを準備しておきましょう。

食器(お皿)

食器はフードや水を入れておくために必要です。

食器にはプラスチック、陶器、ステンレスなどの素材で作られたものがあります。

プラスチックは耐久性が悪くかじってその破片を飲み込んでしまうことがあるため、あまりお勧めしません。

最もお勧めなのは、耐久性が高く、洗うのも簡単で清潔に保ちやすいステンレス製の食器です。

デザインを重視する場合は陶器のお皿も悪くはないですが、陶器製の食器は落下や洗い物中に割れてしまうことがありますので注意してください。

食器のサイズは犬の大きさによって変わってきます。

お水用のお皿はフード用のお皿より少し深めのものを準備してください。

お皿ではなくケージに取り付けることができる水飲み器もありますが、詰まって出なくなるリスクがあったり、清潔に保つのが難しいなどデメリットが多く、あまりおすすめできません。

犬を飼い始めてから揃えたいもの

散歩グッズ

散歩グッズには、

  • 首輪あるいは胴輪(ハーネス)
  • リード
  • お散歩バッグ
  • うんち袋

などがあります。

子犬から飼い始める場合には、お散歩する前にワクチン接種が必要となることが多く、飼ってすぐには必要ありません。

愛犬に合ったデザインやサイズの首輪やリードを選ぶのであれば、飼い始めてから購入した方がいいでしょう。

フード

犬は毎日同じフードを食べますので、急にフードの種類が変わってしまうと、お腹を壊して下痢やおう吐をしたり、食べなくなってしまうこともあります。

そのため、事前にフードを準備するのではなく、犬をお迎えするときに食べているフードを少し分けてもらったり、フードの名前を聞いて同じものを購入することをおすすめします。

あると便利なグッズ

以下のグッズは絶対に必要なものではありませんが、日常のケアやしつけ、コミュニケーションのためにあると便利なグッズです。必要に応じて徐々に増やしていきましょう。

  • おもちゃ
  • お手入れグッズ:爪切り、コーム、水のいらないシャンプー
  • しつけ用のおやつ
  • お散歩バッグ
 

犬を飼うために必要な費用

犬を飼うためには、毎月費用が掛かります。

そのため、犬を飼うためには、毎月(毎年)どれくらいの費用が掛かるかを調べておくことが必要です。

犬の飼育費にかかる費用の概算は、ペット保険のアニコムの調査結果を参考にしていただくといいでしょう。

ちなみにアニコムの調査結果によると、犬のための支出は小型犬で月3万円、大型犬で月5万円程度となっています(保険に加入している犬の支出は若干高めになることが多いと思われます)。

フード

フードにかかる費用は、犬の大きさによって食べる量が違いますし、フードの質によっても値段が変わるため、犬によってばらつきが出てきます。

一般的には、フードにかかる1か月の費用は、小型犬で3,000円程度、大型犬で6,000円程度となると言われています。

もし、尿路結石やアレルギーなどで療法食が必要になる場合には、その1.5~2倍程度かかることもあります。

医療費

医療費には毎年かかる予防の費用や病気の治療費、さらには避妊・去勢手術の費用などがあります。

予防

犬で毎年必要な予防は、混合ワクチン・狂犬病ワクチン・フィラリア予防です。

混合ワクチンは5,000~8,000円、狂犬病ワクチンは3,000円程度が1年に1度必要です。

フィラリア予防は犬の大きさによって費用が異なり、1回あたり600~2,000円程度、毎年7~8カ月分必要(年間5,000~20,000円程度)になります。

また、ノミダニ予防をする場合には、毎月1,000~2,000円必要になります。

避妊・去勢手術

避妊・去勢手術は、絶対にしなければいけないものではありませんが、子どもを産ませるつもりがない場合には、病気の予防のためにやっておいた方がいい手術です。

一生に一度行えばいい手術であり、

  • オスで15,000~30,000円
  • メスで20,000~40,000円

が相場になります。病院によって費用は異なりますので、実際にかかる費用は動物病院にお問い合わせください。

医療費

医療費は、病気になるかどうかで大きく変わってきます。

一般的に若いころは怪我や事故などがなければ医療費はあまりかかりませんが、高齢になるとがんや心臓病などが置く発生するため、手術や入院、薬代などの費用がかさむケースが多いです。

アニコム保険に加入している犬の場合には、年間の医療費の平均が保険料を含め10万円以上となっています。

特に高齢の犬の場合には、医療費が月に1万円以上かかることも少なくないため、犬を飼い始めてからもペットの医療費を溜めておくことが大切です。

日用品

ペットシーツや首輪・リード・洋服などの日用品の年間支出は3万円程度となっています。

洋服や首輪などは必要がなければお金を使う必要はありませんが、ペットシーツなどの消耗品のために毎月1,000円程度は考えておいた方がいいでしょう。

トリミング・シャンプー

スムースチワワやダックスフントなど、トリミングやシャンプーが特別必要のない犬種もありますが、トイプードルなどの犬種は毎月トリミングが必要になります。

トリミングやシャンプーは1回3,000円~6,000円程度、大型犬では1万円くらいかかることもあります。

美容目的だけではなく、皮膚を清潔に保ち、皮膚病を予防するためにトリミングやシャンプーが必要になることもありますので、そのための費用も考えておきましょう。

 

犬の種類の選び方

実際に犬を飼おうとしたとき、どのような犬を選んだらいいのか悩むことも多いと思います。

犬を選ぶときには以下のようなポイントを考えておきましょう。

犬の大きさ

まず、住環境や生活習慣を考えて、大型犬か小型犬かを考えます。

1人暮らしで犬を飼う場合、圧倒的に小型犬を選ぶことが多いですが、大型犬を飼う場合には

  • 広い部屋や庭などあるなど、家の中でも運動できるスペースがあるか
  • 1日2回30分以上の散歩が可能か
  • 力の強い犬に引っ張られず散歩ができるか

などを考える必要があります。このようなことを考えると、現実的には一人暮らしで大型犬を飼うことができる人は限られてしまいます。

犬種

犬は、犬種によって飼い方が異なります。犬種を選ぶ際には以下ような点を考えてみましょう。

運動量:部屋や庭の広さや散歩に必要な時間の違い

チワワやシーズーなどそれほど運動量が必要ではありませんが、ジャックラッセルテリアやイタリアングレーハウンドなどは小型犬でも運動量が必要になります。

性格:自分の性格や飼い方に合う犬種

ゴールデンリトリーバー、シーズー、トイプードルなどは比較的穏やかで大人しい犬が多い犬種になります。

一方、ラブラドールリトリーバー、ミニチュアダックスフント、フレンチブルドッグ、マルチーズなどはやんちゃで元気な犬が多い犬種です。

ただし、性格は個体差が大きく、同じ犬種でも全く違う性格であるということも珍しくありません。

しつけやすさ

犬を飼うのに慣れていればいいですが、初めて犬を飼うような場合にはしつけやすい犬種を選ぶことも大切です。

大型犬は日本犬を除きしつけやすい犬種が多いです。また、トイプードルやビーグルなどもしつけは比較的しやすい犬種になります。
一方、柴犬や秋田犬などの日本犬はうまくしつけるととても飼いやすい犬種ではありますが、独立心が強いため、しつけに失敗すると手に負えなくなることもあります。

犬を初めて飼うような人にはおすすめできません。

毛が抜けるか

犬には毛の生え方によって、シングルコートとダブルコートの犬種に分かれます。トイプードルやミニチュアピンシャー、ヨークシャーテリアなどはシングルコートに分類され、ほとんど毛が抜けません。

一方、柴犬やポメラニアン、ミニチュアダックスフントなどはダブルコートの犬種であり、抜け毛が多いのでこまめなブラッシングや部屋の掃除が必要になります。

トリミングが必要か

トリミングも1回数千円かかるため、トリミングが必要な犬種かどうかをしっかり確認しておいた方がいいでしょう。

トリミングが必要な犬種の代表がトイプードルであり、トリミングを行わないと毛がもつれて毛玉や皮膚病を起こしやすくなってしまいます。

そのほか、ミニチュアシュナウザーやテリア系の犬(ウェスティーやヨーキーなど)も定期的なトリミングが必要になります。

子犬か成犬か

一般的に犬を飼うというと子犬から飼うことが多いですが、成犬を飼い始めるという選択肢もあります。

子犬を飼うメリット

  • 可愛い子犬の時期を一緒に過ごせる
  • 社会化やしつけがしやすい
  • 少しでも一緒にいられる時間が長くなる

成犬を飼うメリット

  • すでに性格がわかっており、自分に合った犬を選べる可能性がある
  • しつけをされている場合、しつけの必要がない

どこから迎え入れるか?――ペットショップ、ブリーダー、里親

犬を迎え入れる場所には、ペットショップ以外にもブリーダーや里親という選択肢もあります。

ペットショップ

ペットショップから犬を購入するのには以下のようなメリットがあります。

  • 最も手軽に手に入れることができる
  • 幅広い犬種から選ぶことができる
  • 実際に見てすぐに家族に迎えることができる

ブリーダー

ブリーダーから犬を購入メリットは以下の通りです。

  • 親の情報がわかる:性格、体格、遺伝病の有無など
  • ペットショップで購入するより少し安い
  • ペットショップで売っていないような珍しい犬種を扱っているブリーダーがある

里親

動物保護団体や自治体などから保護犬を譲っていただく方法もあります。そのメリットは以下の通りです。

  • 不幸な犬を幸せにしてあげることができる
  • 購入するのに比べて安価に手に入る

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • 審査が厳しい場合がある(一人暮らしは不可なことも)
  • 子犬の里親募集は少ない
  • 人間に対し、恐怖心を持っている犬もいる

平成28年度の報告によると、年間1万頭の犬が殺処分されていると言われています。

殺処分されてしまう犬を少しでも減らすために里親募集で犬を迎え入れることも考えてみて下さいね。

犬を飼い始めてからの注意点

飼い始めてすぐには以下の点に注意しましょう。

環境変化による体調不良

まず最初に気を付けなければならないが、環境変化による体調不良です。

特に飼い始めてから1週間は、環境変化によるストレスを受けやすく、体調が悪化することが多いです。

飼い始めてすぐには、あまりかまいすぎないようにするとともに、食欲や元気、便の状態、体重の増減などをしっかりチェックするようにしましょう。

特に一人暮らしで犬を飼い始めると、一緒にいられる時間が少ないことにより体調管理が困難になったり、体調不良があっても動物病院へ連れていけないこともあります。

一人暮らしの場合は特に、忙しい時期に犬を飼い始めるのはやめておいた方がいいでしょう。

留守中の事故

一人暮らしをしていると、学校や仕事、買い物などで家を留守にする時間が出てきてしまいます。

犬を飼い始めたばかりの時は、いつどんなことをするのか予想が付きません。

留守中に家のものを倒したり、どこかから落下するなどの事故を起こしてしまうことがあります。また、コードをかじったり、落ちているものを食べてしまうなど思わぬアクシデントも起こります。

そのため、どんなことをするかわからない場合には、ハウスで留守番してもらうようにしてください。

その代わり、1日中ハウスに入れておくのではなく、家にいられる時間はできるだけ部屋に出して遊んでもらい、ストレスが溜まらないようにしてあげてください。

社会化

犬は生後4カ月くらいまでの時期を社会化期と言い、この時期に体験したものは恐怖心を覚えずに許容するようになります。

一人暮らしをしていると、飼い主さんと犬だけでの生活になってしまうことも多く、他の人や犬を怖がってしまうようになります。

この時期には、他の人や犬などをできるだけ見せてあげるとともに、色々な体験をさせてあげましょう。

しつけ

しつけも小さいうちからやるといいでしょう。飼い始めてすぐに必要なしつけとしては

  • トイレトレーニング
  • 甘噛み
  • コマンド
  • クレートトレーニング

などがあります。これらのしつけは無理のないよう、徐々にコツコツとやっていきましょう。

一人暮らしで知っておきたい犬のサービス

犬を飼う人が増えたのにつれて、犬に関連したサービスも増えています。一人暮らしで犬を飼う時に知っておくと便利なサービスをご紹介します。

ペットシッター

忙しい人の代わりにペットの散歩やお世話をしてくれるのがペットシッターです。

泊りがけの外出の際にもお世話をしてくれる場合もあります。ペットシッターは個人でやっている人もいれば、会社を作ってやっているところもあります。

基本的にペットシッターに資格は必要ありませんが、ペットシッターの民間資格を持っている方が安心して預けることができます。

ペットシッターには鍵を預ける必要が出てきますので、信頼できるシッターを見つけることも大切ですね。

トリマー

犬のシャンプーやカットをしてくれるのがトリマーです。

シャンプーだけでもやっていただけるため、皮膚病予防やにおい対策のために定期的にトリマーさんにシャンプーをお願いするといいでしょう。

パピーパーティー

動物病院やしつけ教室では、子犬を集めたパピーパーティを開催しているところも少なくありません。

パピーパーティーは子犬の社会化だけでなく、お友達作りや飼い主さんの情報交流の場としても有効です。

特に一人暮らしで犬と飼い主さんだけの生活になりがちな人は、積極的にパピーパーティーに参加してみましょう。

トレーナー

自分の代わりにしつけをしてくれるのがトレーナーです。

特に小さいころから攻撃性などの問題行動や、トイレのしつけがうまくいかないなどしつけに問題を抱えている場合には、早めにトレーナーさんに相談するといいでしょう。

数日~数週間預かってもらう本格的なトレーニングから、1日だけのしつけ教室などさまざまな形態がありますので、愛犬に合わせたトレーニングを選びましょう。

インターネットで検索したり、かかりつけの動物病院に聞くことでトレーナーさんを探すことができます。

しつけ教室は動物病院で開催していることもありますので、かかりつけの動物病院に聞いてみましょう。

保育園・ペットホテル・老犬ホーム

忙しい飼い主さんのための犬の保育園・ペットホテル・老犬ホームなどのサービスも増えてきています。

子犬の保育園は通常、子犬を朝預けて夜にお迎えをするためのサービスで、社会化やしつけなどを行ってくれる施設も多いです。

ペットホテルは泊りがけの旅行の時などにあずかってくれる施設で、ペットショップや動物病院でもホテルサービスを行っているところもあります。

老犬ホームは老犬の介護を行ってくれる施設ですが、自分の死後に愛犬を寿命までお世話してくれる施設もあります。

特に自分の年齢や病気などで愛犬の老後に不安のある場合には、老犬ホームを早めに探しておくといいでしょう。

犬を飼ったらやるべき手続きや予防

犬を飼い始めたらやっておかなければならないことがいくつかあります。

自治体への登録(狂犬病予防接種)

犬の飼い主に法律で義務付けられているのが年に1度の狂犬病予防接種と自治体への登録です。

生後90日以上の犬を飼っている場合には、必ず自治体への登録が必要ですが、その際に必要なのが狂犬病の予防接種です。

一般的には、狂犬病の予防接種を動物病院で受けて、その証明書を添えて自治体に犬の登録を行います。

動物病院によっては、動物病院で狂犬病予防接種をし、そのまま登録の代行をしてもらえる場合もあります。

登録料は3,000円、狂犬病予防接種は3,000~4,000円くらいの場合が多くなります。

登録は初年度だけでよく、その後は毎年狂犬病予防接種(+更新、原則無料)が必要になります。

混合ワクチン

混合ワクチンは法律で決まったものではありませんが、病気の予防のために毎年接種することがすすめられています。

混合ワクチンにはいろいろ種類があり、値段も5,000~10,000円くらいと幅がありますので、どの種類を打つのか動物病院でしっかり相談して打ってもらうようにしましょう。

混合ワクチンは基本的に1年に1回ですが、子犬のうちは2~3回打つ必要があります。

必要な回数は犬の年齢などによって違いますので、動物病院で確認するようにしてください。

フィラリア予防

フィラリアは蚊に刺されて犬にうつる病気です。夏の間7~8カ月毎月飲み薬を飲んで予防することが多いですが、最近では1年効果のある注射薬も販売されています。

ノミダニ予防

外に散歩に行く犬の場合、ノミダニ予防も大切です。ノミダニ予防薬には、錠剤やおやつタイプの飲み薬や背中に垂らすスポットオン製剤があります。

予防期間は決まっていませんが、春~秋の暖かい時期には特に予防が重要になります。

あると安心の万が一のための備え

何かトラブルがあった時のために、犬を飼い始めたら以下のような備えもあると安心です。

預け先を確保しておく

自分の病気や自然災害など、ペットを自宅でお世話ができないときのために預け先を決めておき、何かあった時のために事前にお願いをしておくといいでしょう。

万が一の預け先は、親類や知り合いにお願いすることが一般的です。

保険に入る

愛犬が病気や大けがをした時に頼りになるのがペット保険です。

ペット保険は、支払額のうち50%や70%を補償してくれるものが多いです。

ペット保険を扱う会社はかなりたくさんあり、それぞれで掛け金や自己負担の割合、保険の支払方法や保険の対象などが違います。

毎月の掛け金は数100円程度~数千円までとかなり幅があります。自分に合った保険を選ぶようにしましょう。

犬を飼うのが楽しくなるコツ

犬を楽しく飼うために以下の点に注意しましょう。

散歩のマナー

散歩時は、必ずリードをつけ、糞尿を始末するなどマナーを守りましょう。

糞尿の処理としては、便は袋に入れて持ち帰り、尿をした場所はペットボトルに入れた水で流すなどの方法がおすすめです。

近所づきあい

ご近所さんとの関係作りも、快適に犬を飼うためには大切です。

いくら犬を飼っていい家に住んでいても、ご近所さんの中には、犬の鳴き声が気になったり、犬が嫌いな人もいます。

そういった人との関係が悪くなると、散歩に行きづらくなりますし、何か頼み事もしずらくなります。

愛犬との楽しい生活のためにも、ご近所付き合いをしっかりし、良い関係を築いておきましょう。

ドッグランでの注意

ドッグランは犬を自由に走らせてもいい場所ですが、犬同士のトラブルはすべて飼い主さんの責任になります。

  • 最初はリードを付けて慣れさせる
  • 常に愛犬から眼を離さない
  • トラブルになりそうな場合にはすぐに止められる場所でみておく
  • 糞便は必ず自分で処理する

などの注意事項はしっかり守り、安全に楽しく遊ばせてあげるようにしてください。

まとめ

犬を一人暮らしで飼うためには、犬にかかる費用や、遊びやお世話の時間の確保など大変なことはいろいろあります。

ただし、それを上回るような楽しみや喜びがあるのも事実です。

一人暮らしでも犬を飼いたい人は、今回の記事を読んで、自分でも犬を飼えるかどうかしっかり考えてみましょう。

もし、何かしら飼うのに支障があると感じた場合には、その条件を解決してから犬を飼うことが、自分や犬の幸せにつながります。

どうしても難しい場合には、犬を飼うことをあきらめる勇気も必要かもしれませんね。

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ABOUTこの記事をかいた人

後藤大介

岐阜大学農学部・獣医学科(現応用生物科学部・共同獣医学科 ) 卒業。大阪・北海道の動物病院に勤務し、2018年、岐阜市にアイビーペットクリニックを開業。生まれ育った地元で、ペットと家族の幸せのためのお手伝いをしたいと考えています。病気の治療だけでなく、ペットの健康のための情報発信や、地域の飼い主さん同士が交流できるような動物病院を目指しています。