犬に喜ばれる撫で方・嫌われる撫で方【獣医師が解説】

犬と一緒にいるときには自然と撫でてることが多く、ほとんどの犬は撫でられると喜びます。では、なぜ犬が撫でられるのが好きかご存知でしょうか?

今回はそんな疑問にお答えするとともに、犬が喜ぶ撫で方・嫌がる撫で方についても解説いたします。

犬と家族の良い関係を作るためのスキンシップ、「犬を撫でる」ことについて考えてみましょう。

 

撫でるのが好きな理由

犬が撫でられるのが好きなのは、以下のようないくつかの理由が考えられます。

安心感を得られる

犬はコミュニケーションの一環として顔を舐め合うことが多いです。

顔や体を舐めることで、敵意を持っていないことや、好意を抱いていることをアピールします。

顔や体を撫でることは、舐めるのと同じように好意を持っていることを伝える手段になると考えられます。

つまり、犬は「撫でられる=その人に敵意がない」ということ理解します。

そのため、撫でられると犬は安心してリラックスすることができるのです。

マッサージ効果で気持ちいい

撫でることで得られるのはコミュニケーションだけではありません。

体を撫でられることで、マッサージ効果により皮膚の血行が良くなります。

つまり、撫でられるのは犬にとって気持ちいい行為の一つなんですね。

痒い所を掻いてもらえる

犬は口の周りや首の下、頭の後ろなどを撫でてもらうのが好きですが、これらの部位は自分では舐めることができません。

そのため、これらの部位が痒くなることも多く、ヒトに撫でてもらうことでその痒みがましになって気持ち良くなることもあるようです。

首の下や頭の後ろは、皮膚を掻くように少し強めに撫でてあげると喜ぶ犬も多いです。

 

撫でられるのが苦手な犬がいる理由

基本的に犬は撫でられるのが好きですが、中には撫でられるのが苦手な犬がいます。

恐怖心

警戒心や恐怖心が強い犬では、知らない人に触られること自体非常に怖いことだと感じます。

そのため、撫でようとしても逃げて行ったり、その手を噛もうとしたりすることがあります。

また、高齢になって目が見えにくくなった場合にも、警戒心が強くなって急に撫でようとするとびっくりしてしまう犬も多いです。

トラウマ

過去に叩かれたり暴力を振るわれたりしたことのある犬では、「手=凶器」というイメージが付いてしまっていることがあります。

特に、顔の付近に手を持って行くとびくっとしたり噛もうとする犬は、過去に何らかのトラウマがある可能性があります。

そういった犬の場合には、無理をせず、優しく声をかけて少しずつ触る練習をしていく必要があります。

 

犬が喜ぶ撫で方

では、どのような撫で方を犬が好むのかをお話いたします。

撫でられて嬉しい部位

犬には撫でられるのをあまり好まない部位と、撫でられてうれしい部位があります。撫でられてうれしい体の部位は以下の通りです。

  • 顎の下
  • 頭の後ろ
  • 背中
  • お腹

犬を撫でる場合は、これらの部位を中心に撫でていきましょう。

犬の撫で方のポイント

犬を撫でるときのポイントは以下の通りです。

  • 慣れていない犬の場合には、まずは下から手を出し近づいてくるのを待つ(いきなり上から手を出すと怖がることがあります)
  • 最初は優しく触りながら徐々にしっかり撫でるようにする
  • 撫でて目を細めるような好意的な動作をしたり、体をこちらに押し付けてくるような部位を中心に撫でる

とにかく、犬の反応を見ながらどういう撫で方をするのがよさそうかを見極めていく必要があります。犬によっても喜ぶ撫で方は違うので、その犬その犬で工夫して撫でてあげましょう。

 

犬に嫌がられる撫で方

一方以下のような撫で方をすると、犬が嫌がることが多いので注意しましょう。

撫でられるのを嫌がる部位

犬は以下のような部位を撫でられるのを嫌うことが多いです。

  • 尻尾
  • 手足の先
  • 鼻先

嫌がられるタイミング

犬には撫でられるのが嫌な時があります。以下のようなタイミングは撫でるのに適さないので少し待ちましょう。

  • 食餌中
  • 走り回るなど興奮して遊んでいる時

初対面の犬を撫でるときの注意

公園や道路、動物病院などでかわいい犬を撫でたくなる機会もあると思います。その場合には、以下の点に注意してください。

飼い主さんの許可を取る

犬は、法律上は飼い主さんの所有物に当たります。

他人が勝手に触るのはマナーとしても良くはないため、触る前にまずは飼い主さんに触っていいかどうか聞いてみましょう。

怖がりな犬や攻撃的な犬の飼い主さんには断られることもありますので、その場合は素直にあきらめましょう。

基本は犬が近寄ってくるのを待つ

初対面の犬はどのような性格かわかりません。たとえおとなしい犬でも急に触られるとびっくりして攻撃的になってしまうことがあります。

まずしゃがんで視線を低くし、手を下から出して犬が寄って来るのを待ちましょう。飼い主さんから犬の名前を聞いて、優しく呼んでもらってもいいでしょう。

犬の目をじっと見ると敵対心があると警戒されることが多いので、視線を少し外し気味にしておくことも大切です。

ゆっくり優しくなでていく

犬が近寄ってきたら、下から出した手で顎の下~首にかけて軽く触ってみましょう。

あとは、上に書いたような犬が喜ぶ撫で方、嫌がる撫で方を参考に、ゆっくり優しくなでてあげましょう。

まとめ

犬は基本的に撫でられるのが好きです。

ですが、すべての犬が撫でられるのが好きなわけではなく、中には撫でられるのが好きでない犬も存在します。

また、撫でられるのが好きな犬でも、タイミングや撫で方によっては不快感を示すこともあります。

犬を撫でることはコミュニケーションとして非常に大事であり、犬の喜ぶ撫で方をマスターすることで犬と仲良くなれる機会が増えてきます。

今回の記事を参考に、愛犬が喜ぶ撫で方を探してみて下さいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

後藤大介

岐阜大学農学部・獣医学科(現応用生物科学部・共同獣医学科 ) 卒業。大阪・北海道の動物病院に勤務し、2018年、岐阜市にアイビーペットクリニックを開業。生まれ育った地元で、ペットと家族の幸せのためのお手伝いをしたいと考えています。病気の治療だけでなく、ペットの健康のための情報発信や、地域の飼い主さん同士が交流できるような動物病院を目指しています。