犬にグレープフルーツは良い?意外な注意点【獣医師が解説】

健康に良いイメージのある果物、グレープフルーツ。自分が食べていると食べたそうに犬が寄ってくることもあります。

グレープフルーツは酸っぱくて苦みも少しあり、癖のある果物でもありますが、犬が食べても問題はないのでしょうか?

その分量や注意点はどうなのでしょうか?今回は、グレープフルーツを犬に与える際に気を付けて欲しいことを解説いたします。

 

グレープフルーツとはどういう食べ物か?

グレープフルーツは人では健康に良いとされるフルーツです。

グレープフルーツを食べるメリット

グレープフルーツには、カリウムやビタミン、食物繊維などが豊富に含まれています。

そのため、グレープフルーツを食べることにより、胃腸の調子や体調を改善できる可能性があります。

また、リラックス効果や脂肪燃焼効果のある物質も含まれているため、グレープフルーツは健康に良いと考えられています。

グレープフルーツを食べるデメリット

グレープフルーツには糖分がある程度多く入っています。

そのため、食べ過ぎれば肥満のリスクが高まります。

また、グレープフルーツには薬を代謝する酵素(薬を分解、排泄などするための体内物質)を阻害してしまう物質が含まれています。

健康で薬を飲ませていない犬であれば与えても問題ありませんが、薬を飲ませている場合には必ずかかりつけの先生に確認してから食べさせるようにしてください。

 

グレープフルーツに含まれる成分は?

グレープフルーツの主な成分は以下の通りです。

糖分

他のフルーツ同様、当分は比較的豊富に含まれています。肥満の気になる犬にはあまりたくさん与えないようにしてください。

カリウム

グレープフルーツにはカリウムが豊富に含まれています。

カリウムは食欲が低下している場合には不足しがちなミネラルですが、カリウムは腸や心臓などの筋肉の収縮に欠かせない物質であり、カリウムを接種することで食欲増進にもつながります。

慢性腎臓病やある種のホルモン疾患ではカリウムが高くなってしまう病気もありますので、これらの病気の犬には与えすぎに注意してください。

ビタミンC

被毛や肌の健康、老化の予防などに良いとされるビタミンCもグレープフルーツに多く含まれます。

ペクチン(食物繊維)

グレープフルーツには食物繊維の一種、ペクチンがたくさん含まれています。

ペクチンを多く含むグレープフルーツを食べることで、便秘の解消や胃腸の調子の改善の効果が期待されます。

クエン酸

クエン酸は、疲労回復のためによい成分だと言われています。

また、体の不調によって起こりやすいアシドーシス(体酸性に傾くこと)を改善するアルカリ化作用も持っており、体調不良の犬にも有効だと考えられます。

リモネン

柑橘系のフルーツに多く含まれるリモネンには、脂肪燃焼・リラックス効果があると言われています。

ダイエットを考えている犬や、ストレスを感じやすい犬には適量のグレープフルーツが効果的かもしれませんね。

 

安全に食べさせる方法

では、グレープフルーツを安全に食べさせる方法について考えてみましょう。

食べてよいグレープフルーツの量

どんなものでも同じですが、いきなりたくさんの量を食べさせるのは危険です。

まずは、指先程度の少量を与えて下痢やおう吐などが出ないかどうか様子を見てください。

大丈夫であれば少しずつ量を増やしていきましょう。

グレープフルーツをどの程度食べても良いかというデータはありませんが、小型犬なら1/2房、中~大型犬なら1~2房程度なら問題ないと考えられます。

食べさせ方の注意点

グレープフルーツを食べさせるときには、以下の点に注意してください。

薄皮もむいて与える

グレープフルーツの薄皮は、あまり消化のいいものではありません。分厚い一番外の皮だけでなく、薄皮もむいて果肉だけを食べさせるようにしましょう。

砂糖をかけて与えない

グレープフルーツに砂糖をかけて食べる人もいますが、犬にはそれをやらないようにしてください。

犬は雑食ですが、肉食に近い雑食ですので、糖分などの炭水化物はたくさん必要ありません。

グレープフルーツに砂糖をかけると糖分過多になりますのでやめてください。

加熱しない

「加熱した方が消化にいいのでは?」と考える方もいるようですが、グレープフルーツは温める必要はありません。

温度をかけすぎるとビタミンなどの大切な栄養成分が壊れてしまいますので、生のまま与えてください。

グレープフルーツを食べさせた後のチェックポイント

グレープフルーツを与えた跡には以下の点に注意してください。

  • 下痢や嘔吐はないか
  • 体を痒がらないか
  • 食欲が落ちてこないか

これらに何かしら異常がある場合には、消化不良やアレルギーを起こしている可能性がありますので、今後はグレープフルーツは与えない方がいいでしょう。

グレープフルーツを与えない方がいい場合

グレープフルーツには薬を代謝する酵素の働きを阻害する作用があります。

そのため、何か薬を飲んでいる犬にグレープフルーツを食べさせると、薬の作用が強くなったり不安定になることがあります。

薬を飲んでいる犬ではグレープフルーツは与えないようにし、もし与えたい場合には必ず与えてよいかかかりつけの獣医師に相談するようにしてください。

 

グレープフルーツを犬に食べさせる必要はない

ドッグフードには基本的に犬に必要な栄養成分がすべて含まれているため、わざわざグレープフルーツを犬に食べさせる必要はありません。

どうしても少し与えたい場合には、上記の注意事項を守り、与えるようにしましょう。

まとめ

グレープフルーツは、ビタミンやカリウム、クエン酸などを含み、健康にいいフルーツとして知られています。

これらの成分は犬の健康にも良いとされ、適量を与える場合にはそのメリットも少なくありません。

ただし、薬を飲ませている犬や、何か病気がある犬に与えた場合や、アレルギーや消化不良を起こす可能性もあります。

グレープフルーツを与える場合には、今回の記事を参考にその注意点や量などに気を付けて与えるようにしてくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

後藤大介

岐阜大学農学部・獣医学科(現応用生物科学部・共同獣医学科 ) 卒業。大阪・北海道の動物病院に勤務し、2018年、岐阜市にアイビーペットクリニックを開業。生まれ育った地元で、ペットと家族の幸せのためのお手伝いをしたいと考えています。病気の治療だけでなく、ペットの健康のための情報発信や、地域の飼い主さん同士が交流できるような動物病院を目指しています。