2016年3月2日更新

【獣医師監修】犬のドライアイについて原因や症状から対策・予防法まで

近年、CMなどでもよく耳にするドライアイ。「何秒以上目を開けていられないとドライアイの可能性」などと言われているのを聞いたことのある方もいるでしょう。このドライアイは、犬にも起こるのです。

犬がドライアイになってしまう原因や症状、治療方法についてご紹介します。

なぜ起こってしまうのか?

犬の目は、涙の膜で覆われています。何かしらの原因で涙が減少してしまったり、涙が蒸発して減ってしまったりする事が原因となり、ドライアイが起こります。

特定の犬種でみられる骨格上の問題から起こるものほか、原因のはっきりしていない自己免疫性のものや、他の目の病気に続発したり、感染症など全身性の病気から引き起こされたりするものもあります。

骨格上の問題からの発症

シーズー、コッカー•スパニエル、パグキャバリア•キング•チャールズ•スパニエルなどによく見られます。

これらの犬種は元々目が大きく、涙が蒸発しやすいためにドライアイになりやすいと言われています。

涙腺の異常からの発症

目の外傷や犬ジステンパーウイルス感染症などの全身性の病気、放射線療法や薬物による副作用、また、自己免疫反応などで涙腺などに異常を起こしてしまい、涙の分泌が減る事からドライアイが起こります。また、先天的に涙腺に異常がみられることもあります。

ドライアイの症状は?

ドライアイにより角膜や結膜に炎症を起こすことで、さまざまな症状が起こります。初期には目ヤニが多くなったり痛みを訴えたりといった様子が見られます。あまりに重症化してしまうと、失明の可能性もあります。

目ヤニ

白、または黄色っぽい、固まった目ヤニが目の周りを覆ってしまうほど出てしまいます。目の周りの毛にこびりついてしまい、毛と目ヤニが目を塞いでしまうこともあります。

目の濁り

炎症を起こした角膜は 白っぽく濁って見えます。重症化すると、角膜に穴があいてしまう事もあり、目を横から見るとへこんでいる部分があるのが解ります。この場合は一刻もはやく動物病院へ連れて行ってあげましょう。

目の痛み、痒み

炎症を起こすと、痛みやかゆみがでます。犬自身が目を気にして掻いたり、擦りつけたりしてしまいます。それにより、炎症がひどくなってしまう可能性もあります。

治療・予防方法

動物病院でドライアイの検査をしてもらえます。

ドライアイによる目の炎症で目に深刻な問題が起こっている場合には手術が必要になることもあります。また、炎症が慢性化して治りにくくなることも多々あります。悪化する前に動物病院で適切な治療を受けましょう。

人工涙液の点眼などの涙液補充療法とともに、細菌感染のある場合には抗生物質の点眼をすることもあります。また、目を自分で掻いて悪化させないように、エリザベスカラーなどで目を掻けないような工夫をすることが必要です。

炎症がおさまっても、ドライアイに対しては継続的に治療する必要があります。人工涙液や涙液の分泌を促進する薬などの点眼薬で目が乾かない状態にします。

点眼薬ですと比較的すぐにまた目が乾いてしまいやすいので、動物病院で軟膏タイプの薬をもらって常備しておくといいでしょう。

また、目ヤニをそのままにしておくと、目の周りの皮膚が炎症を起こしてしまい、余計に痒くなってしまいます。散歩などで外出した後にはきれいに汚れや目ヤニを落とし、その後で軟膏をつけると、より清潔で効果的に目のケアができます。

ドライアイと診断されたら、日頃のケアのしかたやエリザベスカラーの常備などについて、一度ご家族で見直しておきましょう。

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