2016年3月2日更新

【獣医師監修】もうすぐ時期です!狂犬病の予防接種について

法律により日本全国の犬の飼い主に義務付けられている狂犬病の予防接種。春になると動物病院や地方自治体から、一斉に予防接種がよびかけられますよね。

今年ももうすぐその時期ですが、なぜ予防接種が毎年必要なのがご存知でしょうか。今回は狂犬病予防接種についてお話しします。

狂犬病ってどんな病気?

毎年世界中で約5万人の死者を出している危険な病気が狂犬病です。発症した動物に噛まれたりして、傷口から狂犬病ウィルスが侵入することによって、動物や人間に感染します。

狂犬病という名前から犬の病気のように思われがちですが、人を含むすべての哺乳類がかかる病気で、発症すると致死率がほぼ100%とも言われています。

狂犬病を発症した動物に噛まれてもすぐ発症するわけではなく、人間の場合には1〜2ヶ月程度の潜伏期間があります。その間に治療用のワクチンを複数回接種することが推奨されていますが、奏功せずに狂犬病を発症してしまうと、特異的な治療法はありません。

毎年予防接種をする理由

狂犬病を発症すると効果的な治療法はないと言われています。一方で、ワクチンによる感染前の予防は有効です。日本では狂犬病予防法により毎年1回の狂犬病ワクチンの予防接種が義務化されていることや、海外から輸入される動物に対する厳重な検疫が功を奏し、世界でも珍しく60年近くも狂犬病の発生が確認されていない国です。

発症してしまうと致死率ほぼ100%であり、発症前の潜伏期間に治療用ワクチンを打っても治療効果が保証されていない恐ろしい病気なので、事前に感染を防ぐことがとても重要です。

飼育されているペットたちがいくら狂犬病ウィルスを持っていなくても、身の回りにいる野生動物との接触がゼロではないでしょう。日本の野生動物が狂犬病ウィルスを絶対に持っていないという保証はありません。また、近年では非常に多くの動物が海外からもちこまれており、いつ狂犬病ウイルスが国内に侵入してくるかわかりません。

そのため、毎年確実に予防接種をすることで愛犬を守ることが必要です。

愛犬に副作用はないの?

予防接種が及ぼす愛犬への副作用を心配して「打ちたくない」と考えている人ももちろんいるのではないでしょうか。一般に使われる狂犬病ワクチンは「不活化ワクチン」と言われる、毒性を 持たない病原体 から作られているものです。

それでも他の不活化ワクチンと同様に、 軽度の微熱やアレルギー反応を起こすことも極まれにあります。心配な場合には獣医さんと相談して、愛犬の様子を見ながら行うようにしましょう。

人と動物が安心して暮らす為に

狂犬病予防接種がいかに大事かということを分かっていただけたでしょうか?

愛犬が、そして人間が安心して生活を送る為に、狂犬病予防接種はとても大事な役割を果たしています。

毎年、春に地方自治体や動物病院で一斉に予防接種を呼びかけることは、予防接種の打ち忘れを防ぐと同時に、狂犬病に対する意識をしっかりと持ってもらうことにも繋がるのです。

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