【獣医師監修】ネズミから感染してしまう病気。犬のレプトスピラ症の症状・原因・治療法

 

犬のレプトスピラ症はこんな病気

レプトスピラ症はあまり馴染みのない名前の病気かもしれませんが、実は人も感染することがある人獣共通感染症です。

病原体はレプトスピラ属の細菌で、その種類は実に250以上あります。その中で病原性を持つ「病原性レプトスピラ」に感染することによって発症します。

レプトスピラ症は人にも犬にも命に関わる症状を引き起こすこともあるので注意しなければならない病気です。

 

犬のレプトスピラ症の症状

レプトスピラ症の症状は「不顕性型」「出血型」「黄疸型」に分けられます。それぞれの症状を詳しく説明していきましょう。

不顕性型

レプトスピラに感染しても特に症状があらわれないタイプです。他の二つのタイプと比較すると不顕性型が一番多くみられるタイプです。

不顕性型は明らかな症状を示しませんが、回復後も保菌状態は続いていて長期間、尿と一緒に菌を排出し他の動物への感染源となってしまいます

出血型

主にイヌレプトスピラ菌という病原体によって引き起こされる症状です。腎炎と出血性胃腸炎、潰瘍性口内炎を起こします。

  • 40℃前後の高熱
  • 元気が無くなる、食欲不振
  • 結膜の充血
  • 嘔吐、吐血
  • 下痢、血便
  • 無尿か血色素尿

などの症状を引き起こします。さらに悪化すると黄疸が出て、口の粘膜がただれ、末期になると尿毒症になり死亡してしまいます。

黄疸型

黄疸出血レプトスピラ菌が病原体です。

  • 食事拒否、食欲廃絶
  • ふるえ、痙攣
  • 嘔吐
  • 口内からの出血
  • 結膜の充血
  • 黄疸

症状は出血型よりもひどく、発症初期から黄疸と出血症状、尿毒症の症状が見られます。致死率も出血型よりさらに高くなります。また黄疸出血性レプトスピラ菌は、人にも感染する恐れがあるので注意が必要です

 

犬のレプトスピラ症の原因

レプトスピラ症の代表的な感染源は「ネズミ」です。

ネズミはいずれのレプトスピラ菌に感染していてもレプトスピラ症を発症することはありません。そして生きている間ずっと菌を排泄し続け、他の動物への感染源となるのです。

病原性レプトスピラ菌に感染しているネズミの尿や、尿が含まれている水(水たまりなど)をなめたり、それらに触れたりすることで口の粘膜や皮膚の傷から感染してしまいます。

またネズミの排泄物以外にも、菌を保有している犬との交尾などによっても感染することがあります。

 

犬のレプトスピラ症の治療法

抗菌剤の投与が有効な治療法です。また、症状に合わせた対症療法が行われます。

ワクチンを接種して予防しましょう

レプトスピラ感染症には不活化ワクチンがありますので、アウトドアアクティビティが多いなど、感染リスクの高い犬はこちらを接種することおすすめします。

また、必要に応じてネズミを駆除を行い、レプトスピラに汚染されているような場所(ドブなどの不衛生な場所)には近づかないようにするといいでしょう。

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