2015年6月29日更新

世界の著名な猫~イギリス首相官邸に正式に雇われている猫~

ペット生活

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編集部

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アメリカのホワイトハウスには大統領の飼い犬、飼い猫がいて、ファーストドッグ、ファーストキャットなどと呼ばれていますが、ロンドン市内ダウニング10番街にあるイギリス首相官邸には、官邸に正式に雇われて任務を遂行している猫がいるのをご存知でしょうか?

その仕事は、なんとネズミを捕獲すること。今回は、この猫についてご紹介しましょう。

 

官邸でネズミを捕る猫~首相官邸ネズミ捕獲長はいつからいるの?

首相官邸ネズミ捕獲長(Chief Mouser to the Cabinet Office)は、代々続いている役職ですので、複数の猫が就任しています。

その起源は、1500年代のヘンリー8世の時代に遡ると言われています。当時は正式な役職はなく、大法官のウルジー枢機卿が自分の飼い猫を執務室に入れたのが始まりのようです。

首相官邸ネズミ捕獲長の役職ができ、正式に猫が雇われるようになったのはラムゼイ・マクドナルド首相の時代の1924年で、初代捕獲長はトレジャリー・ビルという猫でした。

それ以降、現在までに12匹の猫がこの役職に任命されています。

首相官邸ネズミ捕獲長はどんな役職なの?

首相官邸ネズミ捕獲長になるための条件などはないようです。首相個人の飼い猫ではないため、首相や政権が交代しても猫は留任します。

その任期は死亡か引退により交代しますので、どちらかと言うと王室に近いかもしれません。任期は1年以内の場合もありましたし、10年以上もその職にあった猫もいたようです。

例えば、ピーター3世いう猫は、1946年に就任し、1964年に退任するまでの18年の間、クレメント・アトリー、ウィンストン・チャーチル、アンソニー・イーデン、ハロルド・マクミラン、アレック・ダグラス=ヒュームと5人の首相の時世を見守りました。

また、最も長い年月この職にあったウィルバーフォースも1970年から18年の間にエドワード・ヒース、ハロルド・ウィルソン、ジェームズ・キャラハン、マーガレット・サッチャーの側で働きました。

もし、この官邸を舞台に夏目漱石の「我輩は猫である」のような視点のノンフィクション小説があったら、政治の裏側を暴露する面白い本になったかもしれません。

 

ネズミ捕獲長には給料はあるの?

もちろん、給金があるわけではありませんが、猫のための出費が正式に認められています。

公文書によれば、1929年には大蔵省が官邸の猫のために1日1ペニーを雑費から支出することを認めていたようです。現在は年間100ポンドの支出が計上されています。

ネズミ捕獲長を任命するイギリスのユーモア

1924年以来、12匹の猫がネズミ捕獲長として、官邸でネズミを捕獲してきましたが、ネズミを捕る猫を正式に任命するあたりがイギリス人のユーモアと言えます。

捕獲長の任務はネズミの捕獲ではありますが、官邸を訪れる世界の政治家との触れ合いもあるようで、影で外交的役割も果たしているようです。

現在の捕獲長は、フレイヤという猫で、2012年からこの職にありますが、いつまでも元気で任務にあたってもらいたいものです。