2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬の先天性心疾患の一つ。肺動脈弁狭窄症の症状・原因・治療法について

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肺動脈とは心臓の右心室から肺へ血液を送り出す動脈で、その入り口にある肺動脈弁とその周辺が、先天的に狭くなってしまっている状態のことを「肺動脈弁狭窄症(はいどうみゃくべんきょうさくしょう)」といいます。

軽症の場合ははっきりとした症状がなく、一生心臓の奇形に気づかずに終わってしまうこともあります。しかし重症の場合は、生後数ヶ月で死亡してしまうこともある病気です。

 

犬の肺動脈弁狭窄症の症状

肺動脈弁狭窄症は、まったく症状があらわれないこともある一方、重篤な症状を起こして早期に死亡してしまうこともあります。
心臓から肺動脈への通り道が狭くなればなるほど心臓への負荷が増え、心臓は肥大化してしまいます。重度の心肥大は、心筋の虚血やうっ血性心不全を引き起こしてしまいます。

また、肺動脈を通って肺に運ばれる血流の量が低下するので、肺の活動も鈍くなってしまいます。

うっ血性心不全や肺機能の低下によって起こる症状は以下のようになります。

  • おなかがパンパンにふくれる(腹水)
  • 乾いた咳
  • 運動を嫌がる
  • 呼吸困難
  • 四肢がむくむ
  • 疲れやすくなる

さらにうっ血性心不全の症状が深刻な場合は、突然死をしてしまうこともあります。

犬の肺動脈弁狭窄症の原因

犬の肺動脈弁狭窄症は先天的な肺動脈弁やその周囲の奇形です。

 

肺動脈弁狭窄症になりやすい犬

すべての犬種で肺動脈弁狭窄症はみられますが、その中でもブルドッグ・スコティッシュテリア・ワイヤーフォックステリア・ミニチュアシュナウザー・ウェストハイランドホワイトテリア・チワワ・サモエド・マスティフ・ビーグル・ボクサーにやや多くみられる傾向があるようです。

犬の肺動脈弁狭窄症の治療

犬の肺動脈弁狭窄症の治療は奇形や症状の程度によって異なります。軽症の場合は特に治療を必要としない場合も多く、経過観察のみの場合もあります。症状がはっきりしており、治療を必要とする場合には、症状の軽減を目的に強心薬・利尿薬などを投与する薬物療法が中心となります。

もちろん、経過観察のみであったり内科治療を選択したりした場合、奇形そのものを治癒させることにはならず、生涯付き合って行く必要があるでしょう。

症状が中・重度になってくると食事療法・運動制限が必要になってきます。塩分を減らすと同時に肥満予防をして、心臓に負担をかけないようにしなければなりません。

獣医さんの指示に従い、適切な食事と運動をこころがけましょう。

手術による治療がある程度有効なこともあります。ただし手術をしても完治することは難しく、やはり一生付き合っていかなければならないことが多いでしょう。

まずは検診から始めましょう

肺動脈弁狭窄症の症状は、見た目だけではわかりにくいので、病院での検査が必須です。症状が進行し心不全を起こしてしまっては愛犬も苦しい思いをしますし、治療も困難になってきます。動物病院で定期検診を受け、早期発見に努めましょう。

 
 

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