2016年3月2日更新

【獣医師監修】いざというときのために骨のガン、犬の骨肉腫について知っておこう

骨肉腫は命の危険が高いガンの中でも特に転移が早く、死亡率が極めて高い病気です。

さらに骨肉腫の治療中には、飼い主が愛犬と家族のために大きな「選択」を迫られることもあります。

いざというとき、あなたが愛犬のために一番良い方法をとることができるように、骨肉腫について知っておきましょう。

骨肉腫とは

犬の骨に出来る腫瘍の大部分が、悪性の骨肉腫です。腫瘍ができる場所としては、上腕や前腕、太ももやすねといった四肢の骨が多いです。骨肉腫は中・小型犬に比べ、大型犬に非常に多いことが知られています。

骨肉腫は診断された時点で90%以上が肺へ転移しているといわれています。初期段階で治療できなければ、一気に進行し、死亡してしまうおそろしい腫瘍です。

骨肉腫の原因

骨肉腫を発症してしまう原因ははっきりとわかっていません。 骨に与える負担や慢性的な刺激によってリスクが高まる可能性があると言われています。

骨折などの治療に使用し、体内に残している金属ボルトなども、骨肉腫を引き起こしてしまう一因になるのではないかともいわれています。

骨肉腫の疑いがある症状

足が腫れる、痛みを訴え、足をあげて歩く様子が見られます。症状が進行すると、患部を骨折することもあります。そのまま 放置しておくと、進行し、転移がすすみますので、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

治療にあたり、飼い主が愛犬のために取らなければならない選択肢

断脚手術

骨肉腫になってしまった脚を切断します。骨肉腫は脚に発生することが多く、ほとんどの場合、患部がある脚を根本から全切断しなければなりません。

残念ながら、骨肉腫は診断された時点で既に転移していることがほとんどであり、手術により完治する可能性はとても低いです。それでも、患部となっている脚を切断することで激しい痛みは取り除かれ、生活の質は改善するでしょう。

愛犬は慣れると3本の足で生活することができます。体調がよければ、お散歩に行ったり遊んだりする事もできるようになるでしょう。

抗がん剤

断脚手術と併せて抗がん剤を投与します。手術だけの場合よりも、生存率を高めることができます。

ただし、 副作用についても無視はできません。生活の質を維持することも大切ですので、獣医さんと相談しながらすすめていきましょう。

まとめ

骨肉腫が診断されたとき、既に90%の確率で肺にも移転しているといわれています。愛犬が骨肉腫を患ってしまった場合、飼い主はある程度覚悟を決めなければならないでしょう。

愛犬、そして看護をする家族が生活の質をできるだけ維持できるよう、治療法について考えてあげましょう。

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