2016年6月16日更新

人間と動物との新しい関係。アニマルセラピーとは?

動物との触れ合いが人間に癒しを与えてくれることは、誰もが知る事実ですが、最近では実際に動物と触れ合える施設も増え、アニマルセラピーの世界が広がってきました。

今、アニマルセラピーの世界はどのようになっているのでしょうか。その効用や現状についてご紹介します。

アニマルセラピーのあり方

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アニマルセラピーの元祖は何と言っても家におけるペットでしょう。

家に動物がいるだけで心が和み、一時的にせよ悩みを忘れられる体験は、ペットを飼ったことのある人なら誰でも覚えがあるはずです。

この動物との触れ合いを治療の一環として取り入れたのが、アニマルセラピーです。人間を身体的、精神的、社会的に回復させる方法として、国際的に認知されています。

日本ではまだ発展途上ですが、欧米ではさまざまな分野でアニマルセラピーが取り入れられています。

その対象は、高齢者、病気の終末期にいる患者、身体機能障害のある人、精神病患者、身体的疾患もしくは精神的疾患を抱える子供、犯罪者など広い範囲に渡り、それぞれの分野で成果を上げています。

アニマルセラピーの歴史

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アニマルセラピーという言葉で定義されていたわけではありませんが、動物との触れ合いで人を癒し、治療しようという試みは1792年にはあったと言われています。

イギリスにあるヨーク収容所は精神障害のある人々の治療施設でしたが、ここで動物を飼育させることで患者に自制心を養わせたという記録が残っています。

この他にもさまざまな治療施設で、ペットと触れ合ったり、農場で家畜の世話をすることで治療に役立てようという試みはあったようです。

現在のようなアニマルセラピーの広まりのきっかけになったのは、臨床心理学者のボリス・ロビンソンが1969年から行った研究の中で、「言語に障害のある子供を犬と遊ばせたところ、症状が改善した」と報告したことだと言われています。

アニマルセラピーが人に与える効果とは?


それでは、アニマルセラピーはどのような効果があるのでしょうか。

まず、ひとつは動物がいることで人間同士のコミュニケーションが円滑に図れるということでしょう。ペットを飼ったらペットを中心に家族の会話が増えたという話はよく聞きますね。動物には、社会を円滑に動かす力があるのです。

また、人はペットに対し喜びや癒し、安堵感を感じますが、同時に責任感も感じます。このことが、うつを防いだり、アルツハイマーの症状を緩和したりする効果を生んでいます。

さらに人間がペットとコミュニケーションを取ろうとする気持ちは、発語を増やすだけでなく、身体的にも血圧を下げ、中性脂肪値を下げるとも言われています。

つまり、アニマルセラピーには社会的効果、心理的効果、身体的効果が認められているのです。

どんな動物にアニマルセラピー効果があるの?


アニマルセラピーの現場で一番活躍しているのは、やはり犬と猫でしょう。

老人ホームや精神科病院、終末医療施設などで犬や猫を飼うケースも見られるようになりましたし、訪問セラピーという形で施設を訪れる動物のほとんどが犬や猫だからです。

しかしながら、飼いやすさの点から、うさぎ、モルモット、ハムスターなどの動物もセラピー動物として注目されています。

また、屋外では馬やイルカによるセラピーには、他の動物にはない目覚しい効果が認められています。

アニマルセラピーの課題


欧米では一般的になってきたアニマルセラピーですが、日本での普及はまだ充分に進んでいません。

動物の施設訪問の多くはボランティアに頼っているのが現状ですし、施設で動物を飼うことに反対の意見があるのも事実なのです。

こうしたネガティブ要素はあるものの、アニマルセラピーに効果があることは事実ですので、施設等でペットを飼う動きが広まり、施設で飼うペットとして保護犬、保護猫を引き取ることができれば、一挙両得なのではないでしょうか。

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