2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬猫のアレルギーの症状・原因・対処方法について

昔は屋外で飼われているペットが多くいましたが、今では室内飼育がとても多くなってきました。

夏でも涼しく、冬でも暖かい室内でゆったりと過ごせるという点では、ペットたちには快適な環境といえるでしょう。ところが、室内飼育のペットが増えてきたのと比例して、アレルギー体質のペットも増えてきているといわれています。

科学的な証明がきちんとされているわけではありませんが、屋外で飼われていた頃と比べて、様々な物質へ暴露される機会が減ったことが原因のひとつともいわれています。もちろん、だからといって急に屋外飼育に生活スタイルを変えることなどできませんよね。

愛犬がアレルギー体質と診断された場合に、どういったことに気をつければよいのか、またそういったペットができるだけ快適に過ごすにはどうしたらよいのか、対処方法についてご紹介します。

アレルギーとは

さまざまな物質が消化器や呼吸器、皮膚などから体内に入った時には、体を守るための反応として免疫反応が起こります。

この免疫反応が本来は病原性のない物質に対しても過剰に働いてしまうことで、色々な症状を引き起こしてしまうことがあり、これをアレルギー反応といいます。また、こういったアレルギー反応を引き起こしてしまう原因となる物質のことをアレルゲンと呼びます。

主な症状

痒み、くしゃみなどの比較的軽いものから、命の危険を起こしかねないようなアナフィラキシーショックと呼ばれる状態まで、色々な症状があります。

症状を出さないようにするためにも、何がアレルゲンであるのか、それによってどのような状態になってしまうのか、可能な限り把握しておく必要があります。

痒み

ひどい場合には掻き壊してしまい、脱毛や出血もみられます。

散歩などで外に出た際に、皮膚に付着したアレルゲンによってアレルギー反応を起こす場合もあります。草むらなどにいるノミもアレルゲンとなりますので、草むらなどはできれば避けて通ったり、ノミ駆除を徹底したりといった対策をしましょう。家に入る前に毛を払い、アレルゲンとなる可能性のある物質を少しでも取り除いてあげるのもよいでしょう。

また、定期的なブラッシングやシャンプーで、皮膚に付着しているアレルゲンを減らしておく事も大切です。

食物もアレルギーを起こしてかゆみの原因となることがあります。食物アレルギーが疑われる場合には、動物病院で相談の上で療法食に切り替えるか、今食べているフードとは違う原材料、素材を使っているものを選ぶと良いでしょう。

顔の腫れ

ワクチンや薬物に対するアレルギー反応により、ムーンフェイスと呼ばれる顔の腫れを起こす事があります。

ダックスフンドなどで起きやすいことから、遺伝による影響があるのではないかとされています。

遺伝による影響については避けることは難しいでしょう。ワクチンによるアレルギーを起こしてしまった場合には、翌年にワクチンを打つ時に、獣医さんの指示のもと、ワクチンの種類を変更したり、アレルギー予防の薬剤の使用を検討したりします。必ず、アレルギーの病歴について獣医さんに申告しましょう。

また、アロマオイルやハーブなどでもアレルギーを起こし、ムーンフェイスになる可能性があります。アロママッサージなどで使用する場合には少量を試して時間を置き、アレルギー反応が出ないか確かめてから本格的に始めると良いでしょう。

アレルゲンを特定する方法

アレルゲンを特定し、そのアレルゲンを避ける事ができれば、アレルギー反応の発現を抑えることができます。

根気のいる方法ではありますが、アレルギー体質は生涯付き合って行く必要がありますので、長い目で見て少しずつでもアレルゲンを明らかにしていくといいでしょう。

アレルギーテスト

血液検査によるアレルギーテストでアレルゲンを特定することができます。

病院や検査内容にもよりますが、検査にかかる期間は1~2週間、費用は3~5万円ほどになることが多いようです。

検査を行なった時期により検査結果が変わることもありますので、数年ごとに検査を繰り返すとよいかもしれません。また、検査項目の中に入っていないアレルゲンについては特定することができませんし、現状では食物アレルギーについても正確に診断することはできないと言われています。必ず獣医さんから検査結果をもとにした指導を受け、検査結果の解釈には注意をしてください。

自分で発見する

アレルギーが出た時に、その日に食べたもの、触れたものについて心当たりがあれば、次の日はそれらを避けて生活させてみる。

かなり根気のいる調べ方ですが、何度かアレルギーの発症を繰り返すうちに、心当たりが出てくることがよくあります。これには飼い主さんの日頃のケアや細かな観察が不可欠ですが、こうすることでアレルゲンを突き止め、快適な生活を送れているケースもあります。

アレルギーを起こしてしまった犬や猫は、強いかゆみがあったり、ぐったりしてしまったりといった辛い症状に悩まされることとなります。アレルギー体質になることを予防することは困難ですが、実際にアレルギーを起こしてしまうことは予防できる場合も多くあります。

もしもアレルギー体質であると診断された場合には、飼い主さんがペットの状態をしっかりと把握し、アレルゲンを体内に入れない、触れさせないようにすることで、発症をできる限り予防してあげる事が最も重要です。

日頃の観察とこまめなケアで、アレルギー体質のペットでも健康的で快適な生活を送らせてあげたいものですね。

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