2016年3月5日更新

【獣医師監修】異常行動を始めたら要注意!犬の強迫神経症の症状・原因・治療法について

強迫神経症は人によく見られる病気で、うつ病や統合失調症と並んで代表的な精神疾患のひとつです。実はこの強迫神経症に似た症状は、犬にも発症する可能性があるのです。常同障害といわれる病気が人の強迫神経症に似た疾患だといわれています。

常同障害の症状

人の場合、強迫神経症は「バイ菌が気になっていつまでも手を洗い続ける」「戸締りが気になっていつまでも外出できない」といった極端な強迫観念に駆られ、強迫行為におよんでしまう症状があらわれます。

犬の場合は、常同障害を発症すると以下のような行動、症状がみられるようになります。

  • 自傷行為(しっぽや前足を繰り返しかんだりなめたりする)
  • 同じ場所をなめ続け、それによる舐性皮膚炎を発症(脇腹、前足、しっぽなど、口の届く部位の脱毛やただれ)
  • 同じ場所を往復し続ける
  • 自分のしっぽを延々と追い掛け回す
  • 何もない空中にむかって足を突き出し続ける
  • おもちゃを延々と空中に放り上げる
  • 何かの表面を延々となめ続ける

すべての行為をするわけではありませんが、同じ行動(常同行動)を無意識に繰り返し行い続けることで、その行動をやめられなくなってしまう(強迫行動)状態に陥ってしまうのです。

常同障害の原因

犬の常同障害の原因はなんらかの不安・ストレスによるものが多いとされています。

例えば「運動不足によるストレス」「飼い主による日常的な体罰」「子犬時の強い孤独感」「過度の拘束」「病気や怪我による慢性的な痛み」などです。

不安やストレスがとても強いことで、常同障害を発症してしまうリスクが高まってしまうといわれています。また、「飼い主さんとのスキンシップ不足」なども常同障害の原因のひとつと考えられています。

常同障害の治療

常同障害の治療はまず原因を突き止めるところから始まります。原因が判明したら、それぞれの原因を取り除いていきます。

ストレスが元であれば日常生活や犬との接し方を見直し、犬にストレスを与えない生活に改善しなければなりません。また、場合によっては抗うつ剤の一種であるクロミブラミンといった薬物が処方されることもあります。

犬にも人にも優しい生活環境をつくりましょう

常同障害を明確に予防する手立てはありません。

しかし愛犬にとっても、飼い主さんにとっても生きやすい環境作りをすることが、ストレスを和らげ、結果的に常同障害を予防することに繋がるでしょう。

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