2016年2月1日更新

自宅でもできる身体検査。愛犬の体温・心拍数・呼吸数の測定方法をご紹介

愛犬の健康状態を正しく判断するために、健康時の体重・体温・心拍数や行動の癖やしぐさ、排泄の回数やタイミングを何となくでも把握しておくようにすると健康状態の不調に気が付きやすくなります。今回はお家でできる愛犬の身体検査の方法をご紹介します。

体温測定

自宅での体温測定は、あまり馴染みがないかもしれません。しかし、いざという時のために覚えておくと良いでしょう。通常、ペット(犬・猫)の体温は肛門の中に体温計を挿入して計測します。これは直腸温の計測で、最も確実・正確に測定できる方法です。

体温計は動物専用の物が市販されていて、先端の水銀部分が太く折れにくい構造になっています。動物病院では、体温計にブローブカバーという使い捨ての薄いカバーを付けて計測しますがこのカバーは大きな薬局や体温計を購入したお店などで注文すれば入手可能です。

また、サランラップを薄く巻いてでも代用出来ますが、巻いた表面がデコボコになり、愛犬が不快に感じると思うのであまりお勧めできる方法ではありません。

体温の測り方

直腸温の計測は、ペットの尻尾を軽く持ち上げて肛門を見えるようにし、体温計の1/4位まで静かに真直ぐに挿入します。あらかじめ、体温計の先端にワセリンやクリームを塗っておくとスムーズに出来ます。計測は、取扱説明書に記載の時間で行います。食後や運動、遊びの直後は体温も少し上がっているので、10~15分程時間をおいて落ち着いてから計測すると、正確な体温がはかれます。

平均体温の目安

犬や猫の健康時の平均体温は以下の通りですが、人間と同様に個体差があります。記載より高い場合も低い場合もありますので、あくまで目安として参考にして下さい。ご自分のペットの健康時の平均体温を把握しておく事が大切です。

・子犬
38.5~39.0度

・成犬
38.0~38.5度

・子猫
38.5~39.2度

・成猫
38.0~39.0度

心拍数・呼吸数

心拍数や呼吸数も病気の早期発見に大変役にたちます。健康時の標準値を把握しておく事で異変にいち早く気が付く事ができます。

心拍とは

1分間に心臓が拍動する回数。小型犬などは、心臓部に手を当てて拍動を確認できますが、肥満犬や大型犬は拍動を確認できないケースもあります。そこで家庭では、後肢の内側、股の部分の動脈の脈拍を計測します。

心拍の計り方

親指を後肢の外側に、他の指を内側に来るように挟みます。人差し指で股動脈の拍動を感じられる部分を探し計測開始します。通常は1分間計測しますが、その間ペットがジッとしていてくれるとは限りません。

15秒計測して4倍すれば1分間の大体の脈拍数を計算できます。散歩や運動、食後、興奮時又、気温が高い時などは通常より心拍数は多くなっているので、計測する時は静かに落ちついている室内で測るなど、一定の条件下で行いましょう。

心拍(脈拍)数の目安

心拍数も体温同様に個体差があります。あくまでも目安なので、定期的に測定して平常時の心拍数を把握しておくと良いでしょう。一般に、小型犬や子犬は心拍数が多く大型犬や老犬は少ない傾向です。

・子犬
90~160回/1分

・成犬
約60~120回/1分

・子猫
約100~260回/1分

・成猫
140~200回/1分

呼吸数

心臓や呼吸器の病気がある場合犬は、喘ぐような呼吸をしたり普段よりも呼吸が早くなり、数もかなり多くなります。運動直後や極度の緊張・興奮の時、気温が高い時も呼吸数は増えるので、健康管理の一環として平常時の呼吸数を把握しておくのは大切な事です。

呼吸数は、愛犬の胸やお腹を観察して上下する動きを数えて測定します。または鼻孔の開閉の動きから測ることもできます。これも個体差がありますが、健康な成犬・成猫で1分間に10~30回位だと言われています。

まとめ

大切な家族となったペットの健康管理は大変かもしれません。しかし、毎日の生活の観察で、物言わない愛犬の「いつもと何か違うな」と異常に気が付いてあげることが大切なことです。

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編集部

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