2016年3月6日更新

【獣医師監修】高齢犬に多い目の疾患。犬の白内障の原因・罹りやすい犬種・症状・治療について

白内障は人間の高齢者でしばしば問題となる目の疾患ですが、犬も高齢になると白内障になります。

人間の場合は手術で治療することが多いのですが、犬の場合はどうなのでしょうか?今回は犬の白内障についてご紹介しましょう。

白内障の症状

犬の目は角膜、瞳孔、水晶体、網膜などさまざまな組織で構成されています。角膜を通じて入った光が水晶体を通過して網膜にうつされ、それが視神経を通じて脳で認識されることによって視覚となります。

白内障とはレンズの役割を果たしている水晶体が白く濁る病気で、このことにより視力が低下します。

白内障は、黒目が白っぽく濁ってくることで気がつくことが多くあります。暗いところだとよく分からなくても、明るいところで黒目をのぞいてみると白濁しているのが分かるでしょう。

また、視力が落ちているため、物につまずいたりぶつかったりすることもあります。こういった症状が観察されはじめたら、一度動物病院に行って検査を受けると良いでしょう。

白内障の原因とは?

原因は加齢によることが多いのですが、糖尿病などの基礎疾患が原因で白内障になるケースもあります。

犬は他のペットに比べて白内障になりやすいと言われていますので、7歳を過ぎたら定期的に目の検査をしてもらうようにしてもよいかもしれません。

白内障になりやすい犬種は?

白内障は犬でよく見られますが、その中でも特に白内障になりやすい犬種があります。

シー・ズー、アフガン・ハウンド、アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、シェットランド・シープドッグ、パグなどは白内障に罹りやすい犬種だと言われています。若齢でも発症することがありますので、若いうちから定期的な検査が勧められます。

白内障の治療

白内障の根本的な治療は外科手術です。水晶体を人工水晶体に代えることで視力をほぼ回復することができます。

しかしながら、高齢犬の場合は特に、外科手術に伴う麻酔のリスクや体力的な問題がありますので、愛犬の状態を見ながら獣医さんとよく相談しましょう。

手術を選択しない場合は、点眼薬により白内障の進行を抑える治療を行います。

犬は人間と比較して聴覚や嗅覚が発達していますので、視力が衰えたとしてもその他の感覚で視力を補い、ほとんど不自由なく生活することが可能です。

手術をして視力が回復しても体力が消耗してしまうのは困るからと、点眼薬による治療を選ぶ飼い主さんも多くいらっしゃいます。

白内障の予防は可能なの?

白内障を完全に防ぐことはできませんが、早めの治療で症状を遅らせることであれば、多少は可能性があります。そのためにも定期健診を受けて早期発見に努めることが大切です。

特に糖尿病を患っている犬では、白内障発症の可能性が他の犬に比べて高くなりますので、普段から注意しておくことが必要です。

早期発見と飼い主さんの愛情で白内障を克服

視力は大切な感覚のひとつです。視力が低下しても慣れた場所であれば不自由なく生活できることもありますが、時にはケガをしたり、漠然とした不安から夜鳴きに繋がったりもします。

早期発見に努め、早めに治療を開始し、少しでも長く視力を維持してあげたいものですね。

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