2015年7月26日更新

医療ミスでペットの犬や猫が死んだ場合、損害賠償請求はできるの?

獣医師のミスによるペットの死亡。考えたくないことですし、あってはならないことですが自分のペットに事故が起きる可能性はゼロではありません。

もし獣医師から充分な説明がなかったり、治療を選択する余地も与えられずに治療が進んでしまったとすれば、不信感から獣医師を訴えたくなる場合もあるでしょう。

それでは実際に係争になったケースでは、どのような訴訟になりどんな判決が下されているのでしょうか。今回はペットの医療ミスと訴訟について調べてみました。

ペットの医療ミスは訴訟できるの?

法律上ペットは「物」ですが、獣医師のミスにより死亡した場合は訴訟可能ですし、賠償金の請求もできます。

それでは一体どんな損害が賠償の対象として認められるのでしょうか?考えうる損害と賠償についてご紹介しましょう。

ペットの価値

ペットの価値とは具体的にはペットそのものの「商品的価値」と、所有者がそのペットを失うことでの「経済的損失」のことを意味しています。

ペットの商品的価値とは、例えば血統書付きで購入した時のペットの金額などが当てはまります。

成長してショーでチャンピオンに認定されればさらに価値があがることもあります。また、血統書付きで繁殖を計画していた場合は、その分が上乗せされる場合もあります。

所有者の損失については、まず繁殖を計画していた場合の損失があげられます。

また、ペットがタレント犬、タレント猫だった場合にも収入の手段を失うという意味で経済的損失を認められます。

ペットの治療費とそれに伴う費用

病院に支払った治療費はもちろんのこと、治療のために購入した物品の費用、治療のために使った交通費などは賠償の対象となります。

また、医療ミスが発生した後に他の病院で治療を受けた場合は、その費用も請求することができます。

葬儀費用

ペットの葬儀の費用についても請求は可能です。

しかしながらその費用が標準よりも高額になった場合、掛かった費用のすべてが認められないこともありますのでこの点は理解しておきましょう。

慰謝料

最近は、ペットを失ったことによる精神的ダメージに対しての慰謝料が認められるようになりました。

また、充分な説明なく治療を行いペットが死亡した場合に、「治療を選択し決定する権利を侵害した」として慰謝料の支払いが認められた例もあります。

慰謝料については死亡のケースのみならず、医療ミスによって深刻な後遺症が残った場合に請求が認められたこともあります。

慰謝料の金額はケースバイケースではありますが、死亡の場合で飼い主一人当たり15万円~30万円という判例があるようです。

弁護士費用

訴訟に掛かった弁護士費用も賠償の一部として請求は可能です。

しかしながら費用のすべてが認められるわけではないようですので、弁護士費用についてはあらかじめ弁護士との相談が必要です。

ペットに関する訴訟では勝訴しても賠償金額が高額になることはほとんどありませんので、弁護士に支払いをしてまで訴訟する価値があるのかどうかを見極める必要はあるでしょう。

訴訟に踏み切る前によく考えて

ペットを失う悲しみは飼い主さんにとって、とてつもなく大きなものです。

ましてやその原因が医療ミスだったとしたら悲しみだけでなく悔しい気持ちも大きく、ミスを犯した病院を訴えたい気持ちにもなるでしょう。

しかしながら訴訟にはそれなりの時間と費用が掛かりますし、係争中のストレスは飼い主さんにとって大きな負担になる可能性があります。

社会的意義のために訴訟する場合は別ですが、訴訟を起こす前には訴訟のメリット、デメリットをよく考えることをおすすめします。

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