2015年7月27日更新

全身にヤケドを負いながら我が子を助けた勇敢な猫、スカーレットの話。

ペット生活

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編集部

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動物が主役の感動の物語はたまにニュースになりますが、今回ご紹介する猫のスカーレットはその中でも最も大きな感動を人々に与えた猫だと言えるでしょう。

自分の命を顧みず子猫の命を救ったスカーレットの姿は、猫にも子供に対する強い愛があるということを証明してくれました。

今回は猫のスカーレットの話をご紹介しましょう。

 

火事の現場から子猫を救った猫

1996年3月30日、ニューヨーク州ブルックリンにあったガレージから原因不明の出火が起こりました。

連絡を受けた消防隊が現場に駆けつけ、ただちに消火作業を開始。火事は間もなく鎮火しました。

火の消えたガレージで消防隊の一人が見つけたのは一匹の三毛猫。その猫はガレージから子猫を一匹ずつ運び出していました。

猫のまぶたは焼けて腫れあがり耳や肉球も焼け爛れて全身に重度なやけどを負っていましたが、その猫は子猫を1匹連れ出しては通りの反対側の安全なところまで運び、まだガレージに引き返します。

猫はガレージに5回引き返して5匹の子猫をすべてガレージから救い出しました。そして子猫の無事を鼻で確認した後でその場に倒れ込んだそうです。

多くのサポートを受けて重度のやけどから生還

これを見た消防士のデイヴィット・ジャネッリはただちに猫達を動物病院に運び込みました。

重度のやけどを負い、煙を吸い込んだ肺に酷いダメージを受けながらも母猫は子猫のために頑張りました。

この猫の命がけの行動が報道されると、全米各地から「猫を救って」と多くの寄付金が集められました。

この人達の助けの甲斐あって3ヶ月間治療を続けた猫は、やけどの跡は残ったものの無事に元気な姿を取り戻したのです。

 

里親になりたいという申し出が相次ぐ

一方でこの猫たちを引き取りたいという申し出も相次ぎました。各地から約7000件もの申し出が病院に集まったと言われています。

5匹の子猫のうち、白い子猫は間もなくウィルス感染で死んでしまいましたが、その他の猫たちは2匹ずつ分かれて別々に引き取られました。

ただし、引き取られた先がいずれも近所だったため、猫の家族は頻繁に会うことができたようです。

勇敢な母猫はスカーレットと名付けられ、カレン・ウォレンさんという女性に引き取られましたが、そこで幸せな毎日を送り2008年10月11日に息を引き取りました。

スカーレットの栄誉を称えて「スカーレット賞」を創設

この話には続きがあります。

スカーレットの治療の寄付募集と里親募集を行ったアメリカ最大の里親組織「ノースショア・アニマルリーグ」はスカーレットの勇敢な行動を後世に残すべく、「スカーレット賞」を創設しました。

以来、自分の命を顧みずに勇敢に行動した動物にこの賞が贈られています。

スカーレットの勇姿を永遠に伝えて

猫の母親は複数生まれた子猫の中で、弱い猫にはお乳をあげないなど、シビアな面が知られています。しかしながらスカーレットのような母性の強い猫もいることを知ると、動物の本能的な愛情の深さを思い知らされます。

スカーレットの武勇伝は今もなお多くの人に語られ、感動を伝えてくれているのです。

こちらは、スカーレットがテレビで紹介されたときの映像です。