2015年8月16日更新

本当にしつけが悪いだけ?犬の問題行動とその治療方法について

ペット生活

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編集部

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散歩中に他の犬に攻撃的に吠えたり、人に噛み付こうとしたり…もし愛犬にこんな問題行動があったら飼い主さんとして悩みますよね。

こうした行動は飼い主さんの“しつけが失敗した結果”だと言われてきましたが、実はもっと深い根があり治療が必要な場合もあります。

今回は犬の問題行動と治療方法についてご紹介しましょう。

 

医療のひとつとして注目されているペットの精神医療の世界

神経症やうつなどが誰でも罹る可能性のある病気のひとつだと理解されるようになったのは人間でも比較的最近のことです。一昔前は心が弱い人だけが陥る特殊な病だと思われていて、うつや神経症を発症しても病院に行けず人にも言えないケースが数多くありました。

病気の原因や症状は違いますが、動物の場合も人間と同じように心の病気を発症することがあり、専門医の診断や治療が必要な場合もあるのです。

犬の問題行動にはどんなものがある?

それでは犬の問題行動にはどのようなパターンがあるのでしょうか?

攻撃を恐れるための問題行動

犬や自分が他の犬や人間から攻撃されることを恐れるあまり噛み付こうとしたり、吠えたりすることがあります。これは防衛本能に根ざす行動で見慣れない人や知らない場所で特に起こりやすい行動です。

自分の優位性を示すための問題行動

犬は群れで行動する習性があり群れの中での自分のポジションを重要視します。

飼い主さんが“自分が主人であること”を認識していないと、犬は自分の方が立場が上であることを示そうとして飼い主さんをコントロールしようします。

散歩の際に飼い主さんを無視してリードを引っ張ったり、「待て」を聞かなかったりするのは優位性を示す行動です。

分離不安症から起こる問題行動

犬の中には飼い主さんと離れることに不安と恐怖を感じるタイプがいます。飼い主さんの留守中に吠えたり、家具を傷つけたり、トイレでない場所で排泄したりするのはこの分離不安が原因である可能性があります。

強迫行動が原因の問題行動

犬は危険を感知するとその危険を回避するための本能的行動を取りますが、強迫神経症があると同じ行動を何度も繰り返すことがあります。

例えば、自分の尻尾を追いかけたり、同じ場所をぐるぐる回ったりするのは強迫観念からの行動です。

音に対する恐怖から来る問題行動

花火や雷など大きな音に恐怖を感じ、吠えたり隠れたりする行動ですが、段階的に恐怖感が募ることが多いため問題行動もなかなか治らないのが困った点です。

 

問題行動を修正する方法とは?

犬の問題行動にはさまざまな理由があります。問題行動を止めさせるには、まずその理由を探し出すことが必要で、原因が分からないまま犬を叱っても事態は好転しません。

原因が分かったら犬の不安や恐怖を安心感で上書きするために行動療法を取り入れて見ましょう。「どうしたら犬が認識を改め不安を解消してくれるか」を行動療法の専門家に教えてもらうと良いでしょう。

恐怖が原因の問題行動と分離不安から来る問題行動とではアプローチが変わりますので犬に合った治療方法を選ぶことが大切です。

さらに最近では人間が使用する抗うつ病薬や抗不安薬を使うことで犬の問題行動を治すアプローチも行われ始めました。

犬の精神的疾患に薬を使用することに抵抗を感じる飼い主さんもいるとは思いますが、叱ったり叩いたりするしつけよりは犬に優しい治療ですので獣医さんに相談してみましょう。

専門家のノウハウを取り入れて無理のない治療を

室内飼いが増えたためか、犬と人間の関係はより深く親密になってきています。お互いに依存し合うあまり飼い主さんの不在が愛犬に大きなストレスとなることがあるのです。また密着した関係が犬にわがままを許してしまっている現実もあります。

こうした関係をストレスなく解消し、愛犬の心の問題を解決するためにはやはり専門家の助けが必要です。獣医さんやペットトレーナーさんとの二人三脚でペットの心の病気に対応することが大切でしょう。