2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬や猫にもある?シックハウス症候群!ペットの体調不良の原因は家かもしれない?

室内の建材や家具から出る有害な化学物質が体調不良の原因になることが分かったのは比較的最近のことです。

2003年、建築基準法にシックハウス対策が盛り込まれてからは、ハウスメーカーや建材メーカー、家具メーカーなどの企業努力によりシックハウス症候群は少しずつ減少傾向にあると言われています。

ペットに関しては、実際にシックハウス症候群と診断することは容易ではなく、はっきりとした診断を下すことは難しいと言わざるを得ません。
しかしながら、シックハウス症候群は私達が考えているより根深い問題で、不調の原因がシックハウス症候群であるペットもいるのではないかと考えられています。

今回はシックハウス症候群についてご紹介しましょう。

シックハウス症候群とは?

シックハウス症候群とは室内空気の汚染により健康に障害を起こしている状態のことです。新しい家や車両に入ると目がチカチカしたり涙や鼻水が出たりすることがありますが、これがシックハウス症候群の初期症状です。

症状が進むとめまい、頭痛、呼吸器疾患になる場合もありますので油断できません。

室内空気汚染の原因として有名なものは「ホルムアルデヒド」ですが、実はシックハウスの原因となる物質であるVOC(揮発性有機化合物)は数百種類もあります。

ところが建築基準法で規制されているのは「ホルムアルデヒド」とシロアリ駆除剤に含まれている「クロルピリホス」の2種類だけなのです。実際には建材や家具のみならず家庭にある思いがけないものからさまざまな化学物質が空気中に揮発しています。

現在、室内に観察された物質の中でも人体に影響があるとして、厚生労働省が濃度の指針を発表している物質には13種類あります。

  • ホルムアルデヒド
  • アセトアルデヒド
  • トルエン
  • キシレン
  • エチルベンゼン
  • スチレン
  • パラジクロロベンゼン
  • クロルピリホス
  • テトラデカン
  • フタル酸ジ-n-ブチル
  • フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
  • ダイアジノン
  • フェノルカルブ

気をつけたいのは建材や家具だけではない

建材や家具については一時期さまざまな議論があったため、より安全な商品開発が進んでいるようですが、実は住人によって後から持ち込まれたものの中にもシックハウス症候群の原因になっているものが数多くあります。

例えば、衣装ケースに入れられている防虫剤やトイレの芳香剤、害虫駆除剤などの中にはシックハウス症候群の原因となる成分が含まれていることが多々あります。

シックハウス症候群の原因となる成分は比較的低い位置に溜まることが多く、 大人よりペットや子供への影響がより深刻ですす。良かれと思って使っているものが、ペットや子供に悪影響を及ぼしているとしたら非常に残念なことですね。

シックハウス症候群を防ぐには?

シックハウス症候群を防ぐためには、VOCを出さない建材や家具を使うことが何よりですが、既に設置してしまった家や家具を交換するのは難しいでしょう。そんな場合は汚染された空気を室内に滞留させないことが大切です。

窓を開けて部屋の空気を定期的に入れ替えましょう。室内では空気清浄機や空気清浄機能付きのエアコンを使うと良いでしょう。

広義に捕らえるとハウスダストもシックハウス症候群の原因のひとつとされています。部屋の空気を入れ替えて通気させた上で空気清浄機を使用することで、ハウスダストについても減らすことが可能です。

さらにVOCを吸収すると言われる珪藻土などを新たに壁に使ってみるのもオススメです。最近ではDIYで素人でも塗れるタイプが発売されていますので、日用大工感覚でトライしてみてはいかがでしょうか。

ペットと暮らす家に大切なのは新鮮な空気

ペットを飼うとなると、飼い主さんの目はとかくペットに必要なグッズやフードに向きがちです。しかし、一生を暮らす家の安全な環境と新鮮な空気もとても大切です。

これは何もペットのためだけではありません。飼い主さんとペット両方のためにも、住まいの安全には充分な注意を払いたいものです。

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