2015年8月25日更新

わらで作った伝統工芸品。元祖猫ハウス「猫ちぐら」って知ってる?

ペット生活

ペット生活

編集部

ペットとの暮らしを豊かにするお役立ち情報をお届けします。

 

皆さんは「猫ちぐら」をご存知でしょうか?稲わらで作った丸い猫の家でころっとした形と素朴な素材感が何とも味わい深い民芸品です。その昔、東北地方では農作業ができない冬にお百姓さんやその家族がわらで草鞋やかごなどを作って生計の足しにしていましたが、「猫ちぐら」もそんな中で生まれた生活用品でした。しかしながら今では作れる人も少なく、入手しにくい高級品になってしまいました。今回は「猫ちぐら」についてご紹介しましょう。

 

「猫ちぐら」が生まれた経緯

「猫ちぐら」とは「猫づぐら」とも呼ばれる元祖・猫ハウスで、米を収穫した後の稲わらで作られています。新潟や秋田は昔から米どころとして知られていましたが、米の収穫が終わり冬になると雪に閉ざされ外での作業ができなくなります。

そんな中で農家の女性たちが副業として作っていたのが、かごやざる。人間の赤ちゃんも稲わらで作ったお椀のようなざるに入れてあやされていました。「猫ちぐら」も赤ちゃん用のざるから派生したと言われています。はっきりした資料はないようですが江戸時代には使われていたようです。

一時は「猫ちぐら」の作り手が減って幻の民芸品になるところでしたが「貴重な民芸文化を残そう」という努力が細々と実を結んで作り方を伝承する人も徐々に増えてきています。

「猫ちぐら」の特徴

「猫ちぐら」は稲わらを編んで作られていますが、編み方が複雑な上、しっかり編むのに力がいるため馴れた人でも1個制作するのに1週間かかると言われています。職人が作った「猫ちぐら」はなだらかな曲線ときれいに揃ったわらの目が美しく、インテリアとしての鑑賞にも堪える芸術品です。

材料として使われている稲わらには断熱性、保温性、調湿性があるため冬は暖かく、夏は涼しく過ごせると言われています。

 

「猫ちぐら」のお手入れ

「猫ちぐら」は丈夫ですが天然のわらでできていますので湿気を嫌います。定期的に外干しするなどして充分に乾燥させましょう。カビが生えたらアルコールなどで丁寧に拭き取って乾燥させます。布団乾燥機を使うとダニなどを駆除できるのでオススメです。

爪研ぎにちょうど良い固さとカタチですので、爪を研ぐ猫もいると思いますが、爪研ぎで「猫ちぐら」が壊れることはないそうですので、心の広い飼い主さんは寝床兼爪研ぎとして使わせてあげても良いでしょう。

「猫ちぐら」が手に入ったら大切に使って

昔ながらの本物の「猫ちぐら」は国産の稲わらで作られており、職人不足や材料不足から、現在オーダーしてから3年待ちから5年待ちだと言われています。値段も猫が1匹入る程度のサイズで2万円~3万円の高級品。気軽に購入できるシロモノではありませんが運よく入手できたら大切に使ってください。