2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬猫にもある「高脂血症」。重篤な病気の原因になることもあるサイレントキラー。

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高脂血症とは人間の病気として多く問題になっていますでした。運動不足に加えてお酒を飲んだ後にラーメンを食べるような食生活を送っている中年男性が「あなたは高脂血症ですね。このままだと成人病になりますよ」などと言われるケースは耳にしたことがあるでしょう。
最近ではペットにも同じように高脂血症が増えてきているようです。今回は犬や猫の高脂血症についてご紹介しましょう。

 

高脂血症ってどんな病気?

高脂血症とは血液の中に中性脂肪やコレステロールが高レベルで含まれている状態を言います。犬の高脂血症には、基礎疾患がなく遺伝的な要因の疑われる原発性高脂血症や食後高脂血症と、内分泌疾患や代謝性疾患が原因となるで二次性高脂血症とがあります。

高脂血症になるとどんな症状が出るの?

高脂血症になると食欲減退、下痢、嘔吐、神経障害などが表れますが現れることがありますが、特に症状の見られないこともよくあります。また、基礎疾患がある場合にはそれに関する症状が見られるでしょう。
高脂血症の深刻な問題としては、高脂血症が持続することで動脈硬化や膵炎を引き起こすことがあるという点が挙げられます。

犬や猫の疾患としてまだ十分に研究は進んでいませんが、動脈硬化が進むと人間の場合と同じように脳梗塞や心筋梗塞を発症する可能性は否めません。

また膵炎は膵臓が出す消化酵素が膵臓自体を溶かしてしまう恐ろしい病気で、これも高脂血症が原因のひとつになる場合があります。血液検査で高脂血症と診断されたら、特に症状がない場合でも何らかの対処をしておくことが大切です。

 

高脂血症の治療は?

高脂血症を引き起こす基礎疾患がある場合にはこちらに対する治療を行ないます。基礎疾患がない場合には、まずは食事療法を試すべきでしょう。獣医さんと相談の上、低脂肪食を処方してもらうようにしましょう。野菜など繊維質を多く含む食事を与えることも効果があります。

ペットが肥満の場合は、軽い運動をさせるなど簡単なダイエットプログラムを試してみましょう。ただし、ダイエットのためといって人間が行なっているような極端な食事療法は、ペットを病気にさせてしまう場合がありますのでやめた方がよいでしょう。必ず獣医さんの指示に従った食事療法を進めていきましょう。

定期的な検査でサイレントキラーを見逃さないように

高脂血症はサイレントキラーと呼ばれるだけに、なかなか日頃の症状だけでは判断ができません。高脂血症の存在に気づいていない事もあるかもしれません。高齢になったら定期的に血液検査を行っておき、高脂血症が引き起こす重篤な疾患のリスクを早期に摘み取っておくことが大切です。