2016年3月5日更新

【獣医師監修】目の中に寄生虫が! 東洋眼虫についてまとめました

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東洋眼虫ってどんな寄生虫?

東洋眼虫は主に犬・猫の結膜嚢と呼ばれる場所に寄生する虫ですが、稀に人の目にも寄生することがあります。

体長は8mm~16mm程度で、色は白の半透明で細い糸状の体をしています。一匹だけ寄生していることは少なく、大抵は10匹以上が眼の表面を動きまわっています。

寄生されている動物の眼をよく見つめると、結膜の上を動き回っている東洋眼虫を見ることができるでしょう。

東洋眼虫の感染ルート

東洋眼虫はショウジョウバエの仲間である「メマトイ」という小さなハエによって媒介されます。「メマトイ」は名前のとおり、動物の目ヤニを食べる性質をもっています。

この時にメマトイの口から動物の目に東洋眼虫の幼虫が寄生してしまうのです。メマトイを介さない限り、動物同士での感染はほとんどありません。

 

東洋眼虫の症状

東洋眼虫の幼虫はほとんど動かないため症状はありません。感染してから3週間~5週間経つと成虫になり、東洋眼虫は目の中を動き回るようになります。すると目ヤニや異物感がひどくなってしまいます。

結膜の上を動くだけなので失明の心配はありませんが、不快感から目を強く擦ってしまうことで結膜炎を引き起こしたり、角膜を傷つけたりする恐れがあります。

放置しておくと結膜炎や角膜炎が悪化してしまい視力が低下してしまうこともあります。また、目やにでまぶたが開かなくなってしまうこともあります。愛犬や愛猫の目の中に東洋眼虫を発見したら、すぐに病院で診察を受けましょう。

東洋眼虫の治療

東洋眼虫をピンセットで直接除去します。
目に点眼麻酔をかけることもありますが、ほとんどの動物が激しく暴れるため全身麻酔をかけることが多いようです。

東洋眼虫はピンセットから逃れようと、目の裏側などに逃げるので一回の治療ですべての寄生虫を除去できるとは限りません。

除去した後は、しばらく目薬をさす必要があります。

東洋眼虫の予防

メマトイを目に近づけさせないようにするのが一番効果的です。しかし、メマトイはいわゆる「羽虫」で、野山にいけばいくらでもいますし、家の中に入り込んでくることも珍しくありません。確実な予防は困難といってもいいでしょう。

またメマトイの活動時期は3月~10月とかなりの長期間です。メマトイが多く発生することがわかっている地域では特に、家の中にハエ取り紙などを吊るしておくなどの対策も有効でしょう。

フィラリア予防をしていると感染のリスクが低くなるのではないか、といわれているようですが、はっきりしたことはわかっていません。

東洋眼虫は今後、各地で増加する恐れがある寄生虫です

東洋眼虫の幼虫をもったメマトイの発生は今までは九州圏内が主だったのですが、近年は東の地方へも広がってきているようです。

住んでいる場所を問わず気を付けておく必要があるでしょう。