2015年6月1日更新

愛犬の引っ張り、直しませんか?

散歩中、リードをぐいぐい引っ張って歩く犬を見たことがありますか?「散歩が大好きなんだね!」と思われがちですが、実はそれだけではないのです。

リードを引っ張る散歩は、その犬自身を危険にさらしているのです。
そこで今回は、引っ張りが危険な理由と、それを直すためのトレーニングを紹介します。

なぜ引っ張るのか?

犬が散歩のときにリードを引っ張る一番の理由は、飼い主との関係性です。

犬は元々集団で生活する生き物です。

家で飼われている犬の場合、その家族の中でリーダーを見つけ従いますが、もしもリーダーが見つからなかった場合、犬は“自分がリーダーにならなくては!”と思い、飼い主を支配する行動をとるようになるという説があります。

その行動が散歩時の引っ張りです。自分がリーダーである以上、散歩の主導権を握ろうと、犬の行きたい方向へ飼い主を引っ張っていくのです。

引っ張りが危険なわけ

ではなぜ引っ張りが危険なのでしょうか?

1、 飼い主と犬の関係性に影響を与えてしまう。

先に説明したように、飼い主を引っ張る行動には飼い主と犬との主従関係が逆転している可能性があります。

散歩時のひっぱりを続けている限り、犬に主導権を握らせることとなり、犬が自分自身をリーダーだと勘違いしたままになってしまいます。

犬が自分をリーダーだと思っていると、徐々に日常生活の他の場面でも飼い主の指示に従わないようになり、飼い主が自分の犬を制御できなくなってしまう可能性があり、危険です。

2、 飼い主が怪我をする可能性

小型犬の引っ張りであればいざという時でも簡単に引き戻せるかもしれませんが、中・大型犬となると話は別です。

犬が突然走り出したり、徐々に力が強くなって飼い主の力が敵わなくなった時、飼い主が犬に引っ張られて転倒してしまう可能性もあります。

3、 犬が怪我をする可能性

当たり前ですが、犬には人間の「交通安全」がわかりません。飼い主を引っ張る犬は、車通りの多い交差点や人通りの多い道など、人間の交通ルールとは関係なく、犬自身の「興味・関心」のある方向に対して飼い主を引っ張っていきます。

例えば、車通りの多い交差点では、犬の引っ張る強さが強すぎて、左右の安全を確認する前に飛び出してしまう危険性があります。

引っ張りを治すためのトレーニング

1、 首輪・リードをつける時から落ち着かせる。

散歩は首輪やリードをつけるところから始まります。ここで犬の興奮が抑えられないまま外に出ると間違いなく引っ張られます。
そこで、首輪やリードをつける時は必ず「おすわり・まて」の指示をし、犬が落ち着いている状態で装着するようにします。

もしあまりにも落ち着きなく、「おすわり・まて」ができなければ、一旦散歩の支度はやめて、落ち着いて首輪やリードが付けられた時だけ外に出るようにしましょう。

(首輪やリードをおとなしく付けていられない犬は、特別にそこの練習だけする時間が必要です。)

2、 ドアや門の前ではおすわりをさせ、飼い主が先に出る。

ドアや門を出る際にも犬より先に飼い主が出ることが重要です。ドアや門の前では「おすわり」を指示して待たせ、飼い主が安全確認をしてから「よし」の合図で飼い主が犬よりも一歩前を歩くようにしましょう。

3、 引っ張ったら無言で立ち止まる

一番いい散歩は、「常にリードが少し緩んだ状態で散歩すること」です。

そこで、犬がリードを引っ張ってリードが張った状態になったら、飼い主は無言でその場に立ち止まりましょう。名前を呼んだり、おやつを見せて犬が飼い主を意識したら再び歩き始めます。

はじめのうちは一歩歩いては止まり、一歩歩いてはとまり、の連続でしょう。しかしこれを毎日繰り返すことで、“リードを引っ張ると散歩できなくなる”と学習します。これが学習できれば、飼い主を引っ張ることがなくなるでしょう。

引っ張りをなくして楽しい散歩を!

折角愛犬と一緒に散歩するのであれば、犬に引っ張り回されるだけの散歩よりも飼い主の歩調に合わせて一緒に歩いてくれた方が、お互い楽しいはずです。上手にお散歩ができるようになれば散歩でいける場所も増え、楽しみが増えますね。

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