2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬の不妊手術について考えよう。不妊手術のメリット、デメリットは?

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犬を家族に迎えたら考えて頂きたいことのひとつに「不妊手術をするかしないか」があります。不妊手術は、メスの場合は「避妊手術」、オスの場合は「去勢手術」と呼ばれることもあります。

今回は不妊手術のメリットとデメリットを紹介しますので、参考にしていただき、是非ご家族で不妊手術について考えてみてください。

 

不妊手術のメリット

1. 望まない繁殖をさせない

不妊手術の本来の目的は、望まない繁殖を避けることです。

犬の殺処分数が多いことが問題になっています。殺処分になる犬の中には、飼い犬が知らないうちに妊娠していて、ある日子犬が5匹も生まれていた。家では面倒見きれないので……といって動物愛護センターに持ち込まれた犬も少なくありません。

このような犬を1匹でも少なくするために、望まない繁殖はさせないことが大切です。

2.生殖器系の病気を予防できる

特にメス犬の場合は、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症を予防することができます。どちらも発見が遅れると命に関わる病気です。妊娠の予定がない場合は、あらかじめ避妊手術を行なっておく事で、大きな病気を予防してあげることも重要です。

3.犬のストレスの軽減

オス犬の場合、メス犬と違って妊娠に適したシーズンはなく、妊娠できるシーズン中のメス犬がいれば勢いよく向かっていきます。

しかし当然、飼い主は相手のメス犬に近づかないようにオス犬を引き離すでしょう。オス犬に我慢をさせることは犬自身にストレスがかかることでしょう。

なるべくストレスがかからないような生活をしてあげたいですね。

4.問題行動の軽減

避妊していないメス犬の場合、シーズン中は子供を守ろうとする本能から攻撃的になりやすくなることがあります。この時期に「噛みつく」などの問題行動を経験し、その後ずっと噛み癖が残ってしまうことも考えられます。

オス犬の場合は、散歩中にメス犬を見つけ、リードを勢いよく引っ張ることで散歩中の「引っ張り」を経験してしまい、その後も犬を見るたびにリードを引っ張るようになってしまうこともあるようです。

「一度でもその行動を経験させないこと」が問題行動の予防の役に立つようです。

不妊手術のデメリット

1.全身麻酔のリスク

不妊手術には全身麻酔が不可欠ですが、どんなに若くて健康な犬であっても麻酔にリスクはつきものです。また、犬種によっては麻酔に弱い場合もあります。
獣医師の先生と相談し、全身麻酔のリスクについてもきちんと確認しておきましょう。

2.子供を作れない

当然のことですが、繁殖を考えているのであれば不妊手術はすすめられません。愛犬の将来のことまできちんと考えて決断しましょう。

3.太りやすくなる

これはオスもメスも同じですが、不妊手術によってホルモンバランスが崩れます。それにより太りやすくなり、いつも通りの食生活のままだとどんどん体重が増えることがあります。術後は食生活に注意しましょう。

 

メリットとデメリットをよく比べて決断しよう

どんなことにもメリットとデメリットの両面があります。自分の家族と愛犬にとって何が一番大切なのかを考え、決断してください。

尚、不妊手術を行う時期については諸説様々です。1歳になる前にする方がいいとする先生もいますし、もう少し後の方がいいという先生もいます。

子犬を迎えるにあたって、繁殖を希望していないならば是非、不妊手術についても考えておきましょう。子犬を迎えたらできるだけ早く、獣医師の先生に相談してみるとよいでしょう。色々な意見がありますので、何人かの先生の意見を聞いてみると、より安心して決断することができると思います。

愛犬は大切な家族ですので、家族全員でよく考えてあげましょう。