2016年3月5日更新

【獣医師監修】犬の生活習慣病①犬の肥満〜原因と予防・対策〜

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最近では、犬も生活習慣病にかかるといわれています。

人間の生活習慣病は人間自身が自己管理することによって予防ができます。その一方、犬の生活習慣病の場合は、飼い主の怠慢や無知により起こってしまうことが多々あります。

中でも過度の肥満は様々な疾患を誘発する犬の生活習慣病の代表と言ってもいいかもしれません。きちんと飼い主としての自覚を持ち、犬の健康状態を考えた生活習慣を心がけましょう。

 

肥満とは

食事によって得られた余分なエネルギーは、肝臓などの内臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄積されます。

さらに過剰なエネルギー摂取をした場合は、脂肪という形で体内に蓄えられ、この脂肪こそが肥満の要因となります。

肥満の原因

食事

おいしいものを食べている姿に癒されるので、ついつい自分の食べ物を犬に与えてしまう、という人は多いでしょう。しかし、人間が食べているものは、犬に与えるには塩分や糖分が多すぎます。

本来の犬の食生活と人間の食生活は異なりますので、人間用の食事を犬にそのまま与える事は避けた方がよいでしょう。犬用のフードを与えることがすすめられます。

また、たとえ犬用のものであっても、要求されるままにご飯をあげてしまうと、栄養過多になったり、余計な添加物等を摂取してしまったりする危険性もあります。決められた量や回数を守るようにしましょう。

また、食事の間のおやつを与えすぎた場合にどの様になるか?は、容易に想像がつきますね。

運動や散歩の不足

食事量と比較して犬の運動量や散歩が十分でない場合、余分なエネルギーを消費することができず、肥満となります。

比較的、暖かい陽気の時期や飼い主が散歩を楽しめる時には、ドッグランを利用したり毎日の散歩を長めにしたりすることで、運動量を増やすことができるでしょう。

しかし、暑い時期や寒い時期、飼い主が散歩を面倒に感じてしまうようになると、散歩を短時間で済ませてしまったり、犬の排泄だけを目的とした散歩になってしまったりしがちです。

このような運動不足や散歩不足が続くことで、犬もストレスが溜まりますし、脂肪も溜まってしまい、肥満となってしまいます。

不妊手術

愛犬に不妊手術を受けさせる飼い主さんは多くいると思います。これは、飼い主として、責任ある行為と言えるのですが、卵巣や精巣を取り除くことで、ホルモン・バランスを崩すこともあります。

ホルモン・バランスの乱れにより、食欲が促進されたり基礎代謝が低下したりすることが、肥満の原因になることもあります。

年齢

人間も同様ですが、成犬になると成長期と比較して新陳代謝や基礎代謝が低下します。このような状態で成長期と同じ内容の食事を続けていくと、過剰なカロリー摂取に繋がり、肥満を招くことになります。

病気や怪我

当然のことながら、犬も病気や怪我をする場合があります。病気や怪我の場合には、本能的にジッとしていることが多くなります。食欲も若干落ちるかもしれませんが、散歩や運動をすることも減るでしょう。

運動ができなければ、必要なカロリー消費もできませんので、食事量に気をつけないと肥満になってしまいます。この場合も獣医師と相談した方が良いでしょう。

また、クッシング症候群のようなホルモン・バランスの異常を起こす疾患により、体重が増えてしまうこともあります。

 

まとめ

犬も味がしっかりしている人間の食べ物が大好物です。しかし、犬の健康を考えたときに、それは決してすすめられる事ではありません。年齢や運動量、体格に合わせた犬専用の食事を与えましょう。さらに適切に運動させることで肥満を予防し、健康な体を保つことが本当の思いやりではないでしょうか。

 
 

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