2015年10月6日更新

警視庁が「猫を飼うように」と通達を出したことがあった?ペスト撲滅に働いた猫

ペット生活

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編集部

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猫がネズミを獲るために雇われた例は世界にも数多くあります。スコットランドでウィスキーの原料をネズミから守るために飼われたウィスキーキャットやイギリス王室のネズミ捕獲長などは有名ですが、昔から船にはネズミ退治用に猫が飼われていました。ところで日本、しかも東京で警視庁がネズミ退治用に猫を飼うことを奨励するお達しを出していたことがあったのをご存知でしょうか?今回はペスト退治のために働いた猫の活躍についてご紹介しましょう。

 

明治32年ペストが初めて日本に上陸

明治32年1月、広島で旅館に泊まっていた宿泊客が死亡。調べるとペストに罹っていることが判明しました。これを皮切りにペストが西日本で流行し、東京や横浜にも広がり始めたのです。

当時は船の中でペストに罹ったネズミから人間に感染することが多く、ペストが蔓延した外国船が入港する港街から病気が広がる傾向があったのです。ペストは黒死病と呼ばれ4人に一人の割合で死に至ると言われていたため、流行は日本中にパニックを引き起こしました。

猫はペストを広める害獣だと誤解されていた?

ネズミからペスト菌を発見し感染経路を解明したのは日本が世界に誇る細菌学者、北里柴三郎。当時、猫は「ネズミを食べるからペスト菌を保有していて危険」だと風評被害を受けていましたが、北里博士は猫がほとんどペストに感染していないことを突き止めます。そしてむしろペストへの耐性がある猫を各家庭に飼ってネズミを退治することがペスト撲滅に一番効果的だと言う指針を発表したのでした。

 

「猫を飼う」運動が全国で広まる

猫を奨励する指針が発表されると猫を飼う運動が国レベルで全国に広まります。警視庁は「家毎に猫を飼うべし」という通達を出します。兵庫県では猫を複数飼っていて他の家に猫を譲っても良いという家を探して引き取るために警察官が各戸を訪問したとも言われています。

横浜では猫を飼う家に飼育手当てを支給、3000匹もの猫の飼い主さんが手当てを受け取ったと言われています。需要があれば供給も延びるのが世の常。浅草では猫販売所ができて高額な値段で売買されるといった悪徳業者も現れました。

猫のおかげでペストの沈静化

ペストが流行ったために一時は猫を飼う人が増えましたが、猫の活躍が功を奏してペストは上陸後4年で沈静化、患者数が0になります。ヨーロッパのようにペストが大流行しなかったのは北里柴三郎博士の研究と猫のおかげだと言われています。猫は本当にさまざまなシーンで人を救ってきたのですね。

 
 

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