2015年11月2日更新

ロシアでキャビアの取締りをしていた警察猫「ルーシク」の悲劇

麻薬など鼻を使った取り締まりは犬の専売特許。空港や港で活躍する犬は年々増えているようです。ところがロシア南部のスタブロポリには不正の発見と取り締まりを仕事としていた警察猫が居たことをご存知でしょうか?猫は自由な性格で人の指示は受けない動物ですし、「食べる」「寝る」「遊ぶ」以外に興味のない動物のように見えます。一体、ロシアの警察猫は何を取り締まる猫だったのでしょうか?今回はロシアの警察猫「ルーシク」についてご紹介しましょう。

「ルーシク」は捨て猫だった

「ルーシク」はもともと雑種の捨て猫で検問所の係員に拾われ育てられましたが、その餌はなんと検問で押収されたチョウザメ。チョウザメを食べて育った「ルーシク」はチョウザメを嗅ぎ分けられる能力を身に付け、その能力を買われて2002年にキャビアの密輸を専門に取り締まる警察猫に抜擢されました。「ルーシク」がキャビアを嗅ぎ分ける力は前任の犬より高かったと言われていますので、いかに優秀だったかが分かります。

密輸業者がどんなに巧妙にキャビアを隠しても「ルーシク」は鼻をキャビアのある方に向けてキャビアを探し当てたそうです。

交通事故で散った「ルーシク」の悲劇

警察猫として1年ほど経った2003年、「ルーシク」を悲劇が襲いました。場所はカスピ海からの密輸ルートに設けられた検問所。バスの荷物の中に密輸されたチョウザメやキャビアが隠されていないかどうかチェックして道に降りたところを急発進した後続車にはねられ死亡したのです。「ルーシク」はわずか2歳でした。

「ルーシク」をはねた車はそのまま逃走。警察では密輸の発覚を恐れた密漁者の犯行の可能性が高いとみていましたが、結局その事件の真相は分からないままうやむやになってしまいました。

実は「ルーシク」の前に警察猫として勤務していた「バルシック」という猫も「ルーシク」が交通事故に合う2週間前に毒入りネズミで殺害されています。しかしながら「ルーシク」の事件同様、この事件も解決することはありませんでした。

猫を警察官にするのも、その猫を殺害するマフィアがいるのもロシアらしい

カスピ海は世界のキャビアの約95%を生産していると言われるキャビアの黄金地帯ですが、それだけに組織的な密輸が多いところです。「ルーシク」はそんな過酷で危ない場所で1年間勤務し、これからという時に命を奪われました。猫を警察官にした英断にも驚きますが、その猫を暗殺する組織があることには恐怖を感じます。「ルーシク」には元気でもっと活躍してほしかったですね。

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