2015年11月2日更新

秋田犬、甲斐犬など日本犬は天然記念物。保護運動によって救われた日本犬の話

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編集部

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秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬など日本犬は天然記念物に指定されているのをご存知でしょうか?日本犬がペットショップで売られていないのは天然記念物として保護されているからなのです。今でこそ日本犬は保護され海外でもファンがいるほど人気がありますが、明治から第二次世界大戦にかけて存続の危機にさらされた時期もありました。今回は日本犬についてご紹介しましょう。

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明治維新後、数が減った日本犬

明治維新後の日本は日本古来の伝統や文化を大切にする風習が薄まり、文明開化の名の元に西洋のものを有り難がる傾向がありました。これは犬に関しても同じです。欧米人は日本犬を「狼犬」「性格が荒い」として良犬としませんでした。

そのため日本国内でも洋犬を飼う人が増えただけでなく、洋犬と日本犬の雑種が増えて純粋な日本犬の数がどんどん減って行ったのです。

ちなみに明治、大正の頃は洋犬と日本犬の雑種をカメと呼んでいたそうで、これは欧米人が犬に「Come here(こっちにおいで)」と呼びかけていたのを「カメや」と日本人が聞き間違えたのが最初なのだそう。明治以降、このカメが日本中に増えて行ったのです。

日本犬を守る運動が起こる

明治時代の末期、日本犬が軽んじられ数が減っていく傾向に危機感を覚えた人たちが日本犬の保存運動を興しました。昭和3年には日本犬保存会が設立され、耳が立っていて尻尾が巻いている犬を日本在来犬として認定しようとしましたが、その頃には日本在来種と洋犬とのミックスが当たり間のように増えていました。

そこで山間部にわずかに残る日本在来の猟犬を日本犬として定め、7犬種が文部省により天然記念物に指定されました。

  • 秋田犬→昭和6年7月
  • 甲斐犬→昭和9年1月
  • 紀州犬→昭和9年5月
  • 柴犬→昭和11年12月
  • 土佐犬→昭和12年6月
  • 北海道犬→昭和12年12月

昭和9年12月に越の犬という犬が天然記念物に指定されましたが、この犬は第2次世界大戦中に絶滅してしまいました。

 

6犬種以外の日本犬

第二次世界大戦後、犬の保護は文部省から都道府県の教育委員会に委ねられ、地方独自の犬を都道府県の天然記念物に指定する動きが興りました。

長野県の川上犬、沖縄県の琉球犬などが県の特別天然記念物に指定されているほか、薩摩犬、岩手犬、屋久島犬なども地元の人達の間で保護活動が行われています。

その反面、地方に行き続け絶滅してしまった日本犬も数多くいます。その昔は津軽犬、秩父犬、赤城犬などもいましたが雑種化してしまい、もとの特徴を残す犬は残っていません。こうした日本独自の犬が資料の上でしか存在していないのは非常に残念なことです。

まず日本犬について知ることが大切

最近ではTV番組などで日本犬を見ることが増え、日本犬人気が上昇しているようですが、年間血統登録される純血種のうち、日本犬が占める割合は10%程度なのだそうです。日本犬はもともと猟犬だったケースが多いため、身体能力が高く、勇敢で忠実、頑固な面も持ち合わせています。それゆえ飼育が難しいとも言われていますが、日本犬を守るためにも日本犬を知り保護することが大切なのです。

 
 

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