2015年10月30日更新

【獣医師監修】骨にできる悪性腫瘍とは?犬の骨肉腫の原因、症状、治療法、予防法について

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骨肉腫は骨にできる悪性腫瘍で、大型犬や超大型犬で発症が多く報告されています。痛みが強く、進行が早いうえに、肺に転移しやすいという特徴があります。

骨肉腫になるとどういった症状が出るのか。治療法にはどのようなものがあるのか。原因や予防法、発症しやすい犬種と年齢も併せてご紹介します。

 

骨肉腫の症状

骨肉腫になると、犬は違和感や痛みのせいで患部の足を引きずります(跛行)。この腫瘍は進行が早く、数日から2週間のうちにみるみる悪化します。

進行すると跛行がひどくなり、骨が腫れて激烈な痛みを伴うようになります。骨肉腫になると犬はずっと痛みに襲われ続け、鎮痛薬でも痛みを完全に抑制することはできません。

骨肉腫のがん細胞は肺に転移しやすい特徴があります。肺に腫瘍ができると、すぐに大きく成長し、呼吸不全を引き起こします。

骨肉腫になりやすい犬種と年齢

大型犬や超大型犬が発症しやすい傾向にあります。

ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、グレート・ピレニーズ、シェルティ、シベリアン・ハスキー、セント・バーナードなど。

7歳以上の高齢期によく見られますが、まれに1歳半から2歳の間に発症することもあります。

 

骨肉腫の原因

明確な原因は分かっていません。若い頃の骨折、子犬からの急激な成長や激しい運動によって骨に負担がかかることで、発症率が高まる可能性があります。

骨肉腫は四肢の骨、特に前足への発症が多く見られますが、アゴの骨にできることもあります。

骨肉腫の治療法

レントゲンや病理検査などで確定診断をした後、外科治療や放射線治療、抗がん剤治療を行います。骨肉腫は非常に痛みが強いため、足にできた場合は、痛みを取るという目的においても、なるべく早い断脚が望まれます。

一方、腫瘍の状態によっては、断脚をせず、患部のみを切除する患肢温存手術や、骨を残したままがん細胞だけを攻撃する放射線治療を選択することもできます。ただ、放射線治療は実施できる施設が限られているのがネックです。

いずれの治療法の場合でも、3週間に一度抗がん剤治療を行います。抗がん剤治療を行うことで、一年後の生存率が上がります。

骨肉腫の予防法

大型犬や超大型犬の場合、足に負担がかからないように過度な運動は避けるようにしましょう。体重が増えすぎても足に負担がかかるので、適正な食事管理も必要です。

骨肉腫は時間との戦い。異変に気づいたらすぐ動物病院へ

骨肉腫は非常に進行の早い悪性腫瘍です。歩き方がおかしい、足を引きずるようにしている、足の一部が不自然にボコッと膨れてきたなど、異変に気づいたらただちに動物病院へ行きましょう。様子を見ているその間にも、病は着々と犬の体をむしばんでいます。

 
 

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