2015年11月28日更新

【獣医師監修】犬の気管支狭窄〜原因・症状と対策

愛犬の病気や腫瘍で呼吸になんらかの異変を感じた時、また異物を飲んでしまいゼーゼーとした呼吸をしている時などは、気管支狭窄に注意しなくてはいけません。

犬の気管はとても弱いもので、気管支狭窄は進行すると命の危険につながります。ここでは、犬の気管支狭窄に対して普段から気をつけるべきことをご紹介します。

犬の気管支狭窄の原因

犬の呼吸は、のどと肺をつなぐ気管が空気の通り道となって行われます。気管からさらに枝分かれして肺まで空気を運ぶ役割をしているのが、気管支になるわけですが、この気管支が狭くなってしまい、空気を体に上手に取り入れることができなくなった状態を気管支狭窄と呼びます。

誤飲誤食が原因の場合

犬の気管は、非常に傷つきやすい性質をもっています。例えば、犬が誤飲誤食をしてしまい、食べ物などがつまってしまうことがあります。さらに、肺までその異物が入った時には、肺炎を引き起こし、非常に危険な状態になります。

なんらかの病気が原因の場合

もともと、なんらかの病気や腫瘍などによって気管支が傷つけられてしまい、気管支狭窄を起こす場合もあります。周辺の臓器に腫瘍ができて、気管が外から圧迫されて狭くなったり、変形してしまうと、呼吸が難しくなってしまうのです。

犬の気管支狭窄の症状

犬の気管支狭窄で代表的な症状は呼吸困難ですが、この状態になっている時は、犬にとって呼吸が非常に苦しい状態となり、チアノーゼが出るようになります。

チアノーゼは、酸欠によって口の粘膜や舌の色が紫になる状態をいいます。非常にわかりやすい症状なので、これが見られたらすぐに動物病院に連れていきましょう。

呼吸困難を起こすほどではなくても、犬の気管支狭窄によって咳が出る場合があります。散歩や遊びの後に、犬が咳をするようになったり、いつもより呼吸が荒いと感じるようなことがあれば、気管支狭窄を起こしていることがあります。咳が続くようなことがあれば、早めに獣医師に相談しましょう。

気管支狭窄では、気管の周り、首や肩に痛みが出ることもあります。いつもは、首を上げて遊んでいた犬が首をあげなくなったり、触ることを嫌がるようであれば、気管支狭窄を起こしている可能性があります。

犬の気管支狭窄の対策

病院では、異物が入っていることがわかった際、まずは取り除く処置が行われます。もちろん、レントゲンなどに詰まっている異物が映らないこともあります。

内視鏡で異物を取り出せるケースもありますが、それでも取り出せない場合は外科手術が必要となります。

誤飲誤食に注意すること

犬の気管支狭窄は、異物が気管や気管支に入ってしまったことがきっかけでなるケースが多いです。まずは、遊びや散歩の際に拾い食いなどをしないように注意しましょう。

また、お留守番の際、口に入るようなおもちゃやガムなどを置きっぱなしにしないよう注意しましょう。

病気を防ぎ治療を行うこと

気管や気管支周辺に腫瘍などがある場合、まずはその治療が必要になります。呼吸を楽にできるように薬を投与しながら、もともとの原因となっている疾患の治療を行うことになります。

普段から、定期的に健康診断を受けるなど、日頃の体調管理が愛犬の気管支狭窄を防ぐことにつながります。

まとめ

犬の気管支狭窄は、異物が入った場合、またはもともとの病気などが原因で起ることが多いものです。犬の気管は、非常に弱いからこそ、咳などの症状や呼吸の状態の異変に気づいたら早めに動物病院を受診することが大切です。

普段からの健康チェックと共に、異物を飲み込んでしまわぬよう室内環境を整えること、お散歩での拾い食いを防ぐしつけなど、飼い主さんの少しの注意が愛犬の気管支狭窄を防ぐことにつながるのです。

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