2015年12月7日更新

【獣医師監修】犬はイカを食べても大丈夫?~食べても中毒にはならないが食べない方が良さそう

噛みごたえがあり、タンパク質も豊富なイカ。生で食べても調理しても美味しいですが、犬に食べさせても良いかどうかについては諸説あるようです。猫の場合はイカを食べると腰が抜ける言われていますが、犬ではどうなのでしょうか?今回は犬にイカを食べさせても良いかどうかについて調べてみました。

イカは少しなら食べても良いが問題点もある

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チアミナーゼがビタミンB1を破壊する

イカの問題点はイカに含まれるチアミナーゼと言われる成分。この成分はビタミンB1を破壊するためビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。犬は人間に比べると多くのビタミンを必要としており、欠乏症になりやすい傾向があるのです。

ただし、チアミナーゼは熱を加えれば失活するので、ビタミンB1への影響は少なくなります。生のイカを誤って食べてしまった場合であっても、一切れ程度であればチアミナーゼの影響を極端に心配することはないでしょう。

イカは消化に悪い

イカは消化に時間のかかる食材です。高齢の犬、胃の弱い犬などには控えた方が無難でしょう。健康な犬でも、与える場合はなるべく細かくカットするなどの工夫が必要でしょう。

寄生虫アニサキスに注意

イカには寄生虫のアニサキスが潜んでいる場合があります。アニサキスは糸のように細長い寄生虫でイカの内臓に多くいると言われていますが身の部分にも寄生していることがあります。よくイカの刺身を素麺状に細く切りますがこれはアニサキスを切って殺す意味もあると言われているのです。

アニサキスが生きたままお腹に入ると中毒症状を起こすことがありますので、アニサキスの危険を回避するためにも火を通したほうが安全でしょう

イカを食べるとどんな症状が出るの?

生のイカをたくさん食べてビタミンB1欠乏症になると、瞳孔が開いたり、立てなくなったり、同じ場所を旋回するなどの運動障害が出ると言われています。ただし、毎日イカをたくさん食べさせる様な生活をしていなければ命に関わるほどの大きな問題になることはないでしょう。

もし、イカを食べた後に吐いたり、吐しゃ物の中に未消化のイカが残っていたりしたらイカを消化できていない証拠です。イカを食べさせるのはやめましょう。

アニサキスによる症状は激しい腹痛、嘔吐などです。イカを食べた後で犬が急に吐いたり元気がなくなったりしたら必ず病院に連れて行きましょう

イカはあえて犬にあげなくても良い

イカはちょっと食べただけでいきなり症状が出たり、中毒になったりすることはありません。火を通した上で少しの量なら食べさせても良いでしょう。

しかしながら犬に良い食材は他にもたくさんあります。ネガティブ要素を承知の上で犬に食べさせるくらいなら、あえて犬にあげない方が無難ではないでしょうか。

メリットとデメリットを天秤にかけて決めよう

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イカを食べるメリットは豊富に含まれるタウリンを摂取できる点でしょう。しかしながらタウリンは他の食材からも摂取できますし、他の食材に比べてリスクがあることを考えるとあえて犬に与えなくても良いのではないでしょうか。

ただし、犬が少し食べてしまったからといって極端に慌てる必要もないことは覚えておきましょう。

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