2016年6月8日更新

【獣医師監修】犬の不正咬合〜原因・症状と対策

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犬の不正咬合とは犬の歯が正常に噛み合わさっていない状態のことを指します。

正常な噛み合わせであれば上下の歯がぶつかるということはありませんが、一部の歯が正常ではない方向に生えていたり上下左右で顎の長さが異なっていると噛み合わせが悪くなることがあります。犬の不正咬合の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

犬の不正咬合の原因

犬の不正咬合の主な原因は遺伝的要因や乳歯遺残、外傷などです。

遺伝的要因に関しては、たとえばブルドッグは下あごが前に出て下の歯が前に出ているというイメージがあるかと思われますが、それは人間の手によってそのような個体同士が掛け合わされて犬種が誕生した結果です。犬種の中にはブルドッグのように生まれつき不正咬合になる犬種がいるのでそのような犬種に関してはそういうものであると考えたほうが妥当かもしれません。

次に乳歯遺残は生えかわるはずの乳歯が抜けずにそのまま残っている状態のことを指します。特に小型の犬種は乳歯遺残が見られるケースが多いので特に注意する必要があります。

最後に外傷は子犬の頃に顎を骨折したり脱臼してしまった結果、左右の顎への血液の供給に差がでて左右の歯がアンバランスに生えてしまうケースです。

犬の不正咬合の症状

犬の不正咬合の症状にはいくつかのパターンがあります。クロスバイト、オーバーバイト、アンダーバイト、ライバイトの4パターンです。

クロスバイトは歯が生える角度に異常があって歯が突き出たようになってしまう状態、オーバーバイトは上顎が長くて上の歯が前に出た状態、アンダーバイトは下あごが長くて下の歯が前に出た状態、ライバイトは左右の歯が異なる角度に成長した状態のことを指します。

 

犬の不正咬合の対策

犬の不正咬合の対策を取ることは難しいと言わざるをえません。犬の歯が生えかわる仕組みについてはわかっていないことが多いので適切な対策方法もわかっていないからです。ただ歯の治療に関しては行ってくれる動物病院もあるので、心配な方は相談してみてください。とはいえ動物病院によっては不正咬合の治療を行っていない場合もあります。また成犬になってからでは対処できないという場合も考えられるので、犬の不正咬合の治療は歯が生えかわる直後までに行うようにしてください。

犬の不正咬合の治療

犬の不正咬合の治療には抜歯や歯の矯正を行います。

抜歯では基本的には乳歯を抜いて永久歯の邪魔をしないようにします。歯が生えかわる生後半年頃までに噛み合わせのチェックを行い、上手く噛み合わさっていないときには必要に応じて乳歯を抜歯して永久歯が生えてくることを妨害しないようにします。乳歯が抜けきらないという現象は小型犬に見られやすい傾向があるので小型犬を飼っている方は特に気を付けてください。

歯が生えかわる時期を過ぎてから不正咬合の症状が見られたときには歯の矯正をして噛み合わせを整える必要があります。まず歯の矯正を行っているかどうかについて動物病院に確認を取り、もし行っている場合は獣医さんに相談してください。

ただ歯の噛み合わせが悪いからといって必ずしも歯の矯正をしてもらえるとは限りません。歯の噛み合わせが悪いことによって食事など日常生活に支障をきたしている可能性があるときに限って歯の矯正をしてもらえる場合があるというものなので、それが認められなければ歯の矯正をしてもらえないことがあります。

まとめ

犬の不正咬合の原因や症状、対策についてご紹介しました。犬の不正咬合は上下の歯の噛み合わせが悪い状態のことです。歯の噛み合わせが悪いと場合によっては痛みを生じることがあるので、そのような場合は歯の矯正などの治療をする必要があります。犬の歯はまず乳歯が生え、その後永久歯に生えかわります。生後半年頃までに永久歯が生えてくるので、そのあたりの時期には歯が正常に生えてきているかを確認するようにしてください。

 
 

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