2016年3月17日更新

【獣医師監修】猫の高カリウム血症〜原因・症状と対策

猫の高カリウム血症は血中のカリウム濃度が高くなっている状態のことを指します。血中のカリウム濃度が高いと心機能に影響が出ることがあり、最悪の場合、命にまで危険が及んでしまうことまで考えられるので特に注意しなければならない病気のひとつです。また純粋にカリウムを取り過ぎることによる発症だけではなく、カリウムを体内から排出できなくなっている状態により発症している可能性もあります。その場合は心臓の重大な疾患を抱えている可能性があります。猫の高カリウム血症の原因、症状、対策についてご紹介します。

猫の高カリウム血症の原因

猫の高カリウム血症の原因はいくつか考えられます。まず考えられるのがカリウムを過剰に摂取し過ぎていることです。多量のカリウムを含む食材は味噌や納豆、アボカド、ほうれん草、パセリなどです。
次に考えられるのがカリウムを排出する機能が低下している場合です。腎不全や糸球体腎炎を患っているとカリウムの排出機能が低下することがあります。
最後に考えられるのが細胞内のカリウムが流出して血中カリウム濃度が高くなる場合です。外傷や火傷、化学療法などで細胞が破壊されてしまう場合や、代謝性アシドーシスの場合、消化管から出血している場合に高カリウム血症を発症する可能性があります。

猫の高カリウム血症の症状

猫の高カリウム血症の症状は四肢の痺れ、筋力の低下、脈拍の異常などです。場合によっては死に至ることもあります。高カリウム血症は心機能の異常を引き起こすので、深刻な症状が出る可能性が高いので注意しなければなりません。

猫の高カリウム血症の対策

猫の高カリウム血症を未然に防ぐためにはカリウムを多く含む食材を食べさせないことと、外傷を負わせないようにすることの2点が大事になります。それだけでも高カリウム血症のリスクを大幅に軽減できるので、カリウムを多く含む食材に関する知識を身に着け、併せて猫が外傷を負うリスクを排除してあげてください。ただ腎臓の疾患に関しては明確な予防方法があるわけではないです。腎疾患を発症した際には早急に獣医さんの診察を受けさせてあげてください。

猫の高カリウム血症の治療

猫の高カリウム血症の主な治療は対症療法になります。血液中のカリウム濃度を正常に戻すために生理食塩水を輸液したり、ブドウ糖液や重炭酸ナトリウム、カルシウム製剤などを投与して治療します。また腎不全や糸球体腎炎が原因で高カリウム血症を発症しているときは対症療法と同時に基礎疾患の治療を併せて行います。ただ腎臓の疾患の治療は簡単ではありません。高カリウム血症を患っている猫の身体に深刻な疾患がある可能性があるので早急な対処を心掛けてあげましょう。

まとめ

猫の高カリウム血症の原因や症状、対策についてご紹介しました。猫の高カリウム血症はカリウムの過剰摂取や細胞内のカリウムの流出、腎臓の基礎疾患などが原因で引き起こされる可能性があります。高カリウム血症は不整脈などの重大な異常を引き起こすことがあり、場合によっては死に至る恐ろしい病です。猫が高カリウム血症にならないための対策をして発症リスクを軽減してあげてください。もし猫が高カリウム血症を発症してしまったときには早急に動物病院に連れていき、獣医さんの診察を受けさせてあげましょう。症状が深刻化する前であれば命を救える可能性が高くなります。日頃から飼い猫の健康状態を注意深く観察し、体調不良を起こしている可能性があるときには獣医さんの診察を受けさせてあげるようにしてください。

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