2016年1月15日更新

【獣医師監修】犬の鼓腸(おなら・げっぷ)〜原因・症状と対策

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犬の鼓腸は小腸や大腸、胃にガスが溜まった状態のことを指します。

腸に溜まったガスはおならとして肛門から、胃に溜まったガスはげっぷとして口から排出されます。中でもおならには悪臭を伴うものがあり、愛犬から出ているものであったとしても不快に思うことがあるでしょう。また犬の鼓腸の原因には腸内環境やラクトースなどがあり、体調不良を引き起こす怖れもあります。犬の鼓腸の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

犬の鼓腸の原因

犬の鼓腸の主な原因は腸内細菌の異常繁殖です。腸内には様々な細菌が常在しており、それらは食物繊維を栄養源にしています。その際にガスを生成するので、腸内細菌が異常繁殖していると腸内にガスが大量に溜まり、鼓腸を発症します。食物繊維を過剰に摂取していると腸内細菌が異常繁殖してしまう原因になるので注意してください。

また空気を大量に飲み込むことで胃や腸にガスが溜まってしまうこともあります。特に早食いをしてしまう犬は空気を飲み込みやすくなるので、それが癖になってしまわないように気を付けてください。

犬の鼓腸の症状

犬の鼓腸の主な症状はげっぷやおなら、おなかが鳴るなどです。また場合によっては嘔吐や下痢の症状が出ることもあるので注意してあげてください。おならには臭いの強いものとそうでないものがあり、それによってガスの成分がだいたいわかります。鼓腸の原因を推測することに役立つという意味もあるので、下記に記載します。

おならの成分

悪臭を伴うおならの成分はアンモニアやスカトール、インドール、硫化水素、短鎖脂肪酸などです。それらは空気中に含まれている成分ではないので、犬の体内で発生しているガスということを意味しています。逆に悪臭を伴わない無臭のおならの成分は酸素や水素、窒素、二酸化炭素、メタンといった空気を構成している成分と同じなので、空気を飲み込みすぎていることが懸念されます。

おならの約9割は無臭で、残りの1割が悪臭を伴うおならであると言われているので、不自然な偏りが見られるときには体の異常を疑うようにしてください。

 

犬の鼓腸の対策

犬の鼓腸の対策は腸内細菌を異常繁殖させないために食物繊維の過剰摂取を避けることや、早食いをして空気を飲み込まないように注意してあげることなどが考えられます。

また犬には乳糖不耐症という体質があるので乳糖を分解する酵素が少なく、乳糖を含む乳製品を与えすぎてしまうと細菌に分解されてガスを発生させる原因になります。

犬の鼓腸を引き起こさせないために適切な対策を取りましょう。食物繊維については様々なものがあるので以下に記載します。

食物繊維の種類

食物繊維とは腸内の微生物にしか分解されない物質を指します。具体的にはペクチン、グアガム、大豆、セルロース、ビートパルプなどが挙げられます。

犬の鼓腸の治療

犬の鼓腸の治療は食事の内容や仕方を変えることで行われます。腸内でガスが発生する原因となるものは食物繊維を含む食品や乳製品、腐敗した食品などです。摂取する食物繊維の量を減らし、乳製品を食べさせない過ぎないようにして鼓腸の症状を緩和させます。

また犬の早食いを防止するための食器を活用するなどの方法で空気を飲み込まないようにさせることも大事になります。

まとめ

犬の鼓腸の原因や症状、対策についてご紹介しました。

犬の鼓腸の原因は腸内細菌の異常繁殖や空気を飲み込むことなどです。犬が鼓腸を発症しておならが頻発するようになると悪臭の原因となり、犬の体調不良の原因にもなります。犬の鼓腸を引き起こす原因を取り除き、予防してあげるように心がけてください。もし鼓腸を発症しているときにはおならやげっぷ、おなかが鳴るなどの症状から察知できます。そのようなときには食事の内容や仕方を工夫して症状を緩和させてあげましょう。