2016年1月27日更新

【獣医師監修】猫の緑内障〜原因・症状と対策

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猫の緑内障は、悪化すると視野が狭くなり、失明してしまうこともあります。何よりも眼圧が上がることで目が飛び出るような状態になり、痛みを伴うため猫にとってつらい病気です。緑内障の予防は困難ですが、他の病気が発症の引き金となるることも多く、普段から猫の目のチェックをしておくことで早期発見をし、早期治療を始めることが大切になるのです。

 

猫の緑内障の原因

本来、猫の眼圧は一定に保たれています。これは正常に眼房水が流れている証拠です。一方で、正常に保たれていたはずの眼圧が、眼房水の流れが悪くなり、眼房水が溜まることによって眼圧が高くなってしまう場合があります。この場合、眼球にどんどん力がかかってしまい、最悪の場合、視神経などにまで影響を及ぼします。

病気や疾患によるもの

眼圧自体が上がってしまう原因には、様々な病気による影響が考えられます。猫の場合、ブドウ膜炎から緑内障を発症してしまうことも多いと言われています。眼房水の流れを悪くするような炎症や腫瘍、出血などによって起ることも考えられます。また、なんらかの原因で眼房水の吸収部位が詰ってしまうなどの不調で起ってしまうのです。

突然の発症

一方で特に、病気などの影響がなくても、発症してしまうこともあります。原因を特定することは難しく、緑内障を発症してしまった場合は、両目とも同じような状態になり、進行してしまうことも少なくありません。

猫の緑内障の症状

緑内障の症状は進行に伴って、角膜炎や結膜炎を起こしたり、白内障につながることもあります。緑内障は、眼球が出てきている、目が大きくなってきている、色が変わってきているというような見た目の変化も出てきます。何よりも猫には強い痛みが目に走り、さらにその状態から様々な二次的な視力障害につながってしまうこともあるのです。

急性の場合

猫の緑内障には、急性によるものと慢性のものがあります。急性の場合、痛みによって、元気や食欲がなくなり、場合によっては嘔吐などをすることもあります。目が充血していたり、まぶしそうにしている、変色といった症状も出ます。

慢性の場合

慢性の場合は、だんだんと眼圧が上がっているため、眼球が大きくなっていきます。目の色も光って見えるなど、徐々に変化が見られます。急性のものが慢性化してしまう場合もありますが、いずれにしても、視力障害が起ってきます。視野がせまくなってきたり、視力が落ち、失明することもある為、猫の行動範囲にも変化が見られます。

 

猫の緑内障の対策

緑内障はまずは早期発見、早期治療が大切になります。急性の場合は、予防は難しいものですが、早いうちに目の異変やその他の病気に気づくことができれば、症状の悪化を防ぐことができます。もちろん、なんらかの病気によって、すでに眼圧が上がってしまっている場合は、まずはその病気に治療が大切になります。

病院での治療

動物病院での治療は、まずは原因になっている疾患への治療、疾患が見つからない場合は、投薬によって眼圧を下げること、また手術によって房水の流れを調整する治療などが行われることもあります。しかし、すでに失明してしまっている時は痛みをおさえる治療、場合によっては眼球を取り出すような手術が行われることもあります。

日常生活での注意

目の強い痛みや様々な症状が現れてくる猫の緑内障だからこそ、治療は獣医師と相談しながら、様々な治療を並行して行うことも少なくありません。いずれにしても、症状が悪化しないうちに、猫の目の異変は早めに獣医師に相談することが大切なのです。

まとめ

猫の緑内障の予防はとても難しいものです。しかし、早期治療により進行を食い止めることが可能な場合もあります。他の疾患が緑内障の原因になっていることも多く、異変を感じたら早めに獣医師に相談することが大切です。

日頃から猫の目のチェックを行い、目の色や涙の量、目やになど変化がないか確認しましょう。また、万が一、頭を触ることを嫌がったり、痛がる様子がある場合も早めに動物病院を受診するようにしましょう。