2016年11月22日更新

【獣医師監修】猫の下部尿路症候群〜原因・症状と対策

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猫の下部尿路症候群は結石などによって下部尿路に傷がついた状態のことを指します。下部尿路は膀胱や尿道といった尿道口に近い部位のことを指し、尿管や腎臓といった体腔に近い部位のことは上部尿路といいます。猫が下部尿路症候群を引きこしていると血尿などの症状が見られ、場合によっては急性腎不全や尿毒症、膀胱炎などが引き起こされる可能性があるので軽視してはいけません。猫の下部尿路症候群の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

猫の下部尿路症候群の原因

猫の下部尿路症候群を引き起こす主な原因はストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石などです。リン酸カルシウムや尿酸アンモニウム、尿酸、シスチンからできる結石もありますが、その比率はストルバイトやシュウ酸カルシウムと比べて少なくなっています。猫の尿は基本的に弱酸性ですが、何らかの原因によってpHが乱れるとアルカリ性や酸性を示すことがあります。猫は多くの水分を体内で再利用するという特徴があるので、他の動物と比べて結石ができやすいと考えられています。結石ができてしまわないような対策を取るために原因をしっかりと把握しておいてください。ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石ができる主な原因については以下にまとめておきます。

ストルバイト結石

水分不足やマグネシウムの過剰摂取によって尿がアルカリ性に傾くと発生しやすくなります。ストルバイト結石はマグネシウムやリン塩酸、アンモニウムが結晶化したもののことを指します。

シュウ酸カルシウム結石

ビタミンCの過剰摂取によって尿が酸性化していたり、カルシウムやマグネシウムが不足しているとシュウ酸カルシウム結石ができやすくなります。

猫の下部尿路症候群の症状

猫の下部尿路症候群の主な症状は排尿回数の増加や血尿などです。また下部尿路症候群を引き起こしている原因から波及する形で急性腎不全や尿毒症、膀胱炎などを発症することもあります。

 

猫の下部尿路症候群の対策

猫の下部尿路症候群は尿路結石が下部尿路を傷つけることで発症する可能性が高いと言われているので、ストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石ができてしまわないような対策を取ることが効果的です。そのためには十分な水分摂取量を確保し、同時にバランスよく栄養を摂取させてあげることが大事になります。キャットフードなどを有効に活用して、飼い猫がバランスよく栄養を摂取できるようにしてあげてください。

猫の下部尿路症候群の治療

猫の下部尿路症候群の主な治療は結石の除去になります。特に下部尿路を結石が完全に塞いでしまい、尿が出なくなっている場合は早急な対処が求められるのですぐに動物病院に連れていき、治療を施してあげてください。対応が遅れ、尿が出なくなってから3日以上が経過してしまっていると下部尿路症候群の他に尿毒症を併発している可能性が高まります。そのようなときには輸血や輸液、薬剤の投与などによって尿毒症の治療も併せて施されます。

まとめ

猫の下部尿路症候群の原因や症状、対策についてご紹介しました。下部尿路症候群は結石が下部尿路を傷つけることで発症します。結石ができてしまわないような対策を実践し、下部尿路症候群を引き起こさないようにしてあげてください。具体的な方法としては水分を十分に摂取することやバランスよく栄養を摂取することなどです。特にマグネシウムの過剰摂取や摂取不足、ビタミンCの過剰摂取が尿のpHの乱れの原因となりやすいので注意してください。猫の下部尿路症候群は血尿や頻尿といった形で症状として表れます。それらのような症状が見られたときには下部尿路症候群の可能性を疑ってください。もし飼い猫が下部尿路症候群を発症してしまったときには適切な治療を施してあげましょう。

 
 

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