2016年12月26日更新

獣医師が教える!ぽっちゃり気味の犬猫さんへお届けする安全なダイエット

犬や猫も肥満になります。肥満になると、関節障害や心臓疾患、糖尿病、猫であれば泌尿器疾患にもかかりやすくなります。今回は、前半で犬や猫のダイエット方法を、後半で健康を害さないために大切な点と、ダイエットがうまくいかない時に見直してもらいたい点を紹介します。愛犬や愛猫が肥満かもしれないと思っている人は是非、早めにダイエット計画をたてましょう。また、ダイエットにチャレンジしたもののうまくいかずに諦めたことのある人は、一度その方法を見直してみてください。

犬、猫のダイエット方法

ダイエット計画

無理なダイエットは禁物です。特に重度の肥満の場合は、必ず獣医師と相談しながらダイエット計画を立てましょう。疾患のない犬や猫では、週1-2%程度の体重減少を目指します。とてもゆっくりしたペースに感じられるかもしれませんが、愛犬や愛猫の健康を守るため、焦らず、長期戦のつもりで臨みましょう。また、疾患を持つ犬や猫のダイエットは、必ず獣医師の指導のもとで行なってください。

食事管理

一日の食事量を決める

犬や猫のダイエットの中心は食事管理です。まずはダイエットに必要な1日のカロリーを計算します。一日あたりの必要カロリーの計算には色々な方法があります。猫の場合、非常に簡易な方法として、体重1kgあたり35〜40kcalとして計算できます。一方、犬の場合、体格の差によるところが大きく、大型犬ほど1kgあたりに必要なカロリーは少なくなります。このため、猫のように簡単には計算できません。さらに、必要カロリーは、避妊去勢の有無や年齢、犬や猫の活動性などによっても違います。必要カロリーは動物病院で計算してもらえるので、相談してみるとよいでしょう。

次に、必要カロリーを元にして1日の食事量を決定します。ちなみに、食事量を決定する非常に簡便な方法としては、パッケージに記載されている量を参考にする方法もあります。ただし、特にダイエットを目的としてないフードを使う場合、ダイエットを目的とした食事量は記載されていないことも多いでしょう。それまで食べていた量と比べて、必要量があまりにも少ない場合は、急に食事量を減らさずに、少しずつ減らしていって徐々に必要量に近づけてください。

食事内容を決める

ダイエット用のフードが色々と販売されていますので、そういったものを使用すると便利です。これらは、カロリーを抑えつつ、必要な栄養素をバランスよく摂取できるように開発されています。もちろん、それまで食べていたフードでも構いませんが、量を減らすことによる空腹感が強くなります。そのような場合、トータルの1日量が変わらないように注意しながら、食事を与える回数を増やすとよいでしょう。

運動管理

犬の場合は、散歩の時間を増やしたり、散歩中にボール遊びをしたりするとよいでしょう。一方、猫の場合、犬のように散歩を増やすことはできないので、キャットタワーを設置して、上下運動をしながら遊ばせるなどの工夫が必要です。

犬、猫ともに、無理な運動は禁物です。肥満の犬や猫にとって、運動は大きな負担になります。様子を見ながら、少しずつ運動しましょう。

効果判定

ダイエット効果の判定には、体重がわかりやすいでしょう。できれば、体重は毎週測定したいものです。効果判定と同時に、食事量の調節をします。体重測定のために毎週通院することが難しい場合、小型犬や猫ならば、ベビースケーラーを使ってもよいでしょう。

体重の維持

理想体重に近づけたら、リバウンドしないように、食事管理と運動管理を続けます。食事量は、ダイエット中と比べて10%くらい増やしてみてもよいでしょう。引き続きこまめに体重を測定して、それ以上減らないように、また、増えることもないように維持します。

ダイエットで健康を害さないために

ダイエットで健康を害してしまっては本末転倒です。無理なダイエットをしないことはもちろんですが、それ以外にも注意しなくてはいけない点があります。

①猫では絶食や急激な食事制限は絶対にしてはいけません。時には命に関わるような肝臓障害を起こすことがあります。焦らずゆっくりと食事の量を減らしていきましょう。フードを変えたことで猫が食べなくなった場合は、それまで食べていたものを食べさせてください。

②人のダイエット用サプリメントの中には、犬や猫にとって危険な成分を含むものもあります。犬や猫のダイエット用サプリメントも開発されていますが、サプリメントを使用する際は、必ず獣医師に相談してください。

ダイエットがうまくいかない!?

ダイエットをしているつもりなのに、いっこうに効果が見えない。そんなときに一度見直してほしいことがあります。

①食事以外におやつを与えていませんか?一日の必要カロリーには、おやつが含まれます。おやつを与えるならば食事の量を減らしましょう。

②かわいそうだから、と家族に隠れてこっそり食べ物をあげている人はいませんか?家族みんなが協力しなくては、ダイエットは成功しません。

③食事をダイエット用のフードに変えただけでは痩せません。必ず、1日に必要な量を計算しておき、決めた量を守りましょう。

④内分泌疾患などのやせにくくなる病気が隠れていることがあります。きちんとしたダイエットをしているのに減量に成功しない場合は、動物病院で診察を受けてください。

上手に安全なダイエットをして、健やかな身体を保ちましょう

日頃から健康的な生活を心がけることはとても大切です。もしも愛犬や愛猫が肥満になってしまったら、上手にダイエットを進めてくださいね。健やかに日々を送れるよう、愛犬や愛猫の健康管理に努めて下さい。

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