2016年11月26日更新

【獣医師監修】猫の脈絡網膜炎〜原因・症状と対策

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猫の脈絡網膜炎はその名前の通り、脈絡膜と網膜に炎症が起こり、視力障害を起こしてしまうものです。脈絡網膜炎の原因には様々なものがありますが、目に直接的な外傷を受けた場合の他に感染症や基礎疾患が原因となる場合があり、その全身症状のひとつとして発症してしまうケースも少なくありません。早期発見と早期治療が大切になるのです。

 

猫の脈絡網膜炎の原因

猫の脈絡網膜炎は、猫の脈絡膜と網膜に炎症が起ります。炎症は片目だけでなく、両目に起こることもあり、ひどくなると視力障害につながることもあります。もともと網膜に栄養をおくる役目をしているのが脈絡膜です。このふたつが炎症を起こすことで、視力にまで影響を及ぼしてしまうのです。

感染症や疾患によるもの

猫の脈絡網膜炎の原因としては、まずは感染症が疑われます。感染症によってすでに全身症状が出ていることもあり、猫伝染性腹膜炎ウイルスなどのウイルスへの感染やトキソプラズマ原虫症などの寄生虫感染、その他にも真菌や細菌への感染が原因になることもあります。また、基礎疾患をすでにもっていて、免疫力が低下していると、脈絡網膜炎を発症することもあります。

外傷や毒物によるもの

外に出ることがある猫の場合は、感染症のほか、なんらかの原因で目に外傷を負った場合や毒物が体に入ってしまったことが原因で脈絡網膜炎を発症することもあります。自動車の不凍液の成分であるエチレングリコールが原因になることがあります。寒い日に狭くて温かい自動車の下などに入ってしまった猫は要注意です。

猫の脈絡網膜炎の症状

猫の脈絡網膜炎の症状は、軽度のうちに飼い主さんが気づくことが大切です。重度になると失明する危険性も高まります。猫が目をよくこするようになっていたり、物にぶつかってしまう、また頭を傾けながら物を見ようとしていたり、視野が狭くなっていて触るとびっくりしたようなしぐさをすることがあります。これらは全て目に異常がある時の症状なのです。

重度の症状

猫がすでになんらかのウイルスやエイズに感染している場合やトキソプラズマに感染している場合も、脈絡網膜炎の症状が出ることがあります。重度になると、網膜剥離や眼底の出血を起こしてしまうことがあります。こうなると、視力低下だけでなく、失明の恐れも出てくるのです。

脈絡網膜炎の症状が軽度のうちは、なかなか気づくことができず、出血などの症状が出て飼い主さんが気づくということもあります。しかし、そのままにしておくと、進行し、失明してしまいます。目の異常や猫の目に違和感を感じたらすぐに獣医師に相談することが大切なのです。

 

猫の脈絡網膜炎の対策

猫が脈絡網膜炎になった場合、まずはなんらかの感染症が原因であればその治療が行われます。抗生物質や抗真菌薬、駆虫薬などによって治療を行います。その感染症にあった治療が必要になるため、投与する薬も異なってきます。また、腫瘍などの病気が原因となっている場合は、病気の根本的な治療も必要になります。

日常生活での注意

猫の視力が落ちていると気づいた時には、脈絡網膜炎だけでなく、原因となっている疾患や感染症の症状がすでに進んでいる場合があります、この病気は、目に外傷を負うという原因よりも病気で発症してしまうことが多いのです。その為、日頃から健康チェックをすること、ワクチンや定期的な健康診断を行うことが大切になります。

猫の脈絡網膜炎は、片目だけに症状が出ることもあります。すると、片目の視野が狭まる為、猫の行動にも変化が出ます。遊んだり、運動している中で、獲物に気づきにくい方向があったり、反応がにぶいなと感じることがあれば、そのままにせずに早めに獣医師に相談するようにしましょう。

まとめ

猫の脈絡網膜炎は、猫が病気や感染症にかかっている際の症状のひとつとして現れることが多いものです。その為、そのままにしておくと、猫の体調が悪化し、視力障害もさらに進行してしまいます。

最悪の場合、失明の恐れもある脈絡網膜炎だからこそ、猫の視力が低下していると感じたら早めに原因を特定し、原因に合わせた治療を行うことが大切になるのです。

 
 

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