2016年11月15日更新

【獣医師監修】猫のホルモン性脱毛症〜原因・症状と対策

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猫のホルモン性脱毛症は、猫のホルモン分泌の異常によって体の各所に脱毛が起ってしまうことを言います。ホルモンの分泌に異常が起ると、様々な症状が猫には出てきます。その症状のひとつとして脱毛が見られるようになるのです。普段から猫の健康チェックを行い、定期的に健康診断を受けるなどして、異変を感じた場合は早めに獣医師に相談しましょう。

 

猫のホルモン性脱毛症の原因

猫の体の様々な器官にとって大切な役割をしているのがホルモンです。ホルモンが体内で作られると、血液を通して各器官に運ばれ、機能を制御したり、代謝の調整などを行います。体の発達や成長には欠かせないものがホルモンですが、このホルモンの分泌になんらかの異常が起ると、体内のバランスが崩れてしまい、様々な症状が現れるようになるのです。

猫のホルモンの分泌が異常になることによって、脱毛が起きてしまうことがあります。本来、毛の生え変わりにはサイクルがあり、換毛期があります。しかし、ホルモンの異常で左右対称に脱毛が起ったり、部分的にひどく脱毛してしまうことがあるのです。

猫のホルモン性脱毛症の場合、どのホルモンの分泌が異常となり、脱毛が起ったのかによって、症状や治療も異なってきます。ホルモン性脱毛症を起こすホルモンには、遺伝や脳または副腎の腫瘍などによって起る副腎皮質ホルモンの異常、甲状腺ホルモンの異常、猫では少ないですが性ホルモンや成長ホルモンの異常が原因となります。

猫のホルモン性脱毛症の症状

猫のホルモン性脱毛症の原因となるホルモン異常では、全身に症状が出てきます。また全身に関わるため、進行も早いものです。脱毛だけでなく、普段の猫の様子と違うことに気づいた場合は、全身をチェックし早めに動物病院を受診しましょう。

代表的なクッシング症候群

猫のホルモン性脱毛症の原因のひとつである副腎皮質ホルモン異常は、高齢になると発症しやすいと言われており、様々な症状が現れます。副腎皮質ホルモンは、代謝や免疫反応に関わっているホルモンで、糖尿病を引き起こすこともあります。脱毛は左右対称だけでなく、耳の先端などにも起ります。特に側腹部や腹部の脱毛が起ると、その部分が黒ずむこともあります。

その他ホルモン異常によるもの

甲状腺ホルモンの異常による猫のホルモン性脱毛症では、体のむくみ、胴体の脱毛や色沈着が起ります。性ホルモンの異常では、生殖器周辺の脱毛が見られるようになったり、成長ホルモンの異常では、首、体幹などに脱毛や色素沈着が見られるようになります。

 

猫のホルモン性脱毛症の対策

猫がホルモン性脱毛症になった場合は、まずはその原因となっている疾患の治療が必要になります。腫瘍ができている場合は、その腫瘍自体を取り除く治療が必要となります。また、ホルモンの異常に伴ってホルモンを補う治療や抑制する治療などが行われます。

治療での注意

猫の体内における代謝や成長に必要なホルモンは、微量であっても体のバランスに大きく影響し、薬による副作用が出ることもあります。投薬治療を行う際も、獣医師に指示のもとに、猫の様子をチェックしながら行っていきます。長期的な治療が必要になるのです。

日常生活での注意

猫に脱毛の症状が出た場合、まずは、猫の体全体をチェックするようにしましょう。猫の脱毛はホルモン性脱毛症だけでなく、なんらかのストレスやノミダニなどのアレルギーによっても起ります。皮膚の状態をしっかりチェックすることで、皮膚の色、脱毛具合、その他赤みや発疹など、獣医師に相談する時も役立ちます。その他普段と変わったことはないか、チェックしておくようにしましょう。

まとめ

ホルモンバランスの崩れによって起るからこそ、去勢避妊手術をした猫やなんらかの疾患を持っている猫はホルモン性脱毛症に注意したいものです。かゆみなどが無くても、進行するにしたがってかゆみや炎症を起こしてしまうこともあります。

普段から猫の体のチェックを行うこと、病気の予防や早期発見・早期治療の為に健康診断を行うなど、普段から猫の体内のホルモンバランスに注意してあげるようにしましょう。

 
 

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