2016年3月18日更新

預けるべき? 連れて行く? 獣医師が教える、家族で遠出するときのペットのベストな対応法

ペットを飼っている人にとって、家族全員で帰省や旅行をする際、ペットをどうするかということは大きな悩みのタネです。預けるべきか、連れて行くべきか、預けるとしたらどんなペットホテルがいいかなど、疑問がつきません。そこで、家族で遠出する際のペットの対応について、獣医師でとよす動物病院(東京都江東区)の矢野貴之院長に聞きました。

留守番時には、自動餌やり器・給水器の利用を

まず気になるのが、ペットに留守番をさせても大丈夫なのかということです。もしさせるとしたら、何泊ぐらいまでなら可能でしょうか。

「家族の留守中に、ペットが食事と水分補給と排泄ができるよう環境を整えられれば、理論上は何泊でも問題ありません」と矢野獣医師。その上で、次の注意点を指摘します。

「現実としてはトイレの処理ができないという衛生上の問題があり、食事や水の量にも限りがありますので、2泊以上の長期の留守番は避けたほうがいいでしょう。特に犬は、数日分の食事を一度に食べることがあるので、何日分かを置いて出かけても、すぐになくなることがあります。

一般的には、犬でも猫でも、1泊までなら留守番、2泊以上なら知人やペットホテルに預けるか、いっしょに連れて行くというパターンが多いようです。やむを得ず2泊以上の留守番をさせる場合は、タイマー付きの自動餌やり器や自動給水器を利用することをおすすめします」

行き先の環境や移動時間を考慮する

続いて、どこかに預ける場合と連れて行く場合のそれぞれに気をつけるべき点について、矢野獣医師はこう説明します。

「まず預ける場合は、ペットが預け先に慣れていて、散歩やストレス発散ができる環境であれば、預ける期間が2泊以上の長期になっても大丈夫でしょう。

ただし、よく散歩をするペットや普段は大きな部屋で生活しているペットが、室内や小さなケージの中で長時間過ごすと、食欲が落ちる、元気がなくなることもあるので、その場合は慣れている知人の家や、散歩サービス付きで広い個室があるペットホテルを選びましょう。

一方、いっしょに連れて行く場合は、行った先で自宅と同様に世話ができるのであれば、何泊でも大丈夫です。ただペットは、環境が変われば体調を崩しやすいため、かかりつけの獣医師と連絡が取れるようにしておくことや、現地の動物病院を探しておくことも必要でしょう」

預けるのと連れて行くのとでは、ペットにとってどちらがいいのでしょうか。

「行き先の環境によります。家族と離れることで、ペットが体調を崩すと予想できる場合は、連れて行くほうがいいでしょう。しかし、移動時間が長い場合や、環境が大きく変化する場合は、よく知っている場所に預けましょう」(矢野獣医師)

ホテル選びでは、スペースの広さやニオイをチェック

ペットホテルに預ける場合の選ぶポイントについて、矢野獣医師は次のように話します。「なるべく自宅と環境が変わらない施設を選ぶことが大切です。具体的には、次の6点をチェックしてください」

体の大きさに合った、余裕のある宿泊スペース

ペットの性格にもよりますが、ほかのペットと過ごすことに慣れていない場合は、一つの部屋に複数のペットがいっしょに過ごすタイプより、個別に広めのケージや個室に入れるペットホテルがいいでしょう。

ほかのペットの声やニオイがあまりしない

ほかの種類の動物の声やニオイがすると、ペットには大きなストレスになります。犬なら犬専用の、猫なら猫専用のスペースを設けているホテルを選びましょう。

フードの持ち込みができる

食事を用意するホテルもありますが、食べ慣れない食事を受け付けないペットもいます。いつも食べている食事を持ち込めると安心です。

適度なスキンシップがある

滞在中にペットが寂しくならないよう、スタッフが、ペットの性格に合った適度なスキンシップをとってくれるホテルを選びましょう。

犬の場合は、散歩サービスがある

犬は、ストレス発散のための散歩が欠かせません。特に2泊以上の長期の場合は、必ず散歩付きのホテルを選びましょう。

病院が併設されている

万が一のことを考えると、病院併設か、体調が悪くなったときに病院に連れて行ってくれるシステムがあるホテルなら安心です。

最後に矢野獣医師は、こうアドバイスを加えます。

「ペットホテルには多くの動物が出入りするので、感染症予防のために、ワクチン接種を済ませておくようにしましょう」

留守にする予定が決まってから預け先を探すよりも、前もって条件に合うペットホテルを見つけておき、短期で何度か利用して慣らしておくほうがいいとのことです。飼い主の都合だけではなく、ペットの体調や個性を考えて対応したいものです。

記事提供:預けるべき? 連れて行く? 獣医師が教える、家族で遠出するときのペットのベストな対応法

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