2016年12月22日更新

激レア! 「三毛猫のオス」は家が買えるほど高価って本当?それとも都市伝説?

ペット生活

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編集部

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どの街角でも見かける「ネコ」。茶色のトラや白黒のブチ、3色そろった三毛猫が定番だが、オスの三毛猫は家が買えるほど高値がつくのはご存じだろうか?

毛の色は遺伝子によって決まるが、子の性別によって親から引き継げる色が制限され、オスは三毛になれない。突然変異で生まれることもあるが、確率はおよそ3万分の1と低いため、2,000〜3,000万円の「家が買える!」ほどの値段がつくこともあるのだ。

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ネコの毛色は性別で決まる


ネコの遺伝子は19対38本あり、そのうち1対2本が性別を決める性染色体(せいせんしょくたい)だ。これにはXとYの2種類があり、XとYを1つずつ引き継げばオス、2つともXならメスになる。子が親になるときも同様に、パパ(XY)とママ(XX)から1本ずつ渡すので、オス/メスどちらが生まれるかは確率2分の1が永遠に続く。

ネコの毛色を決める遺伝子は9種類もあり、それぞれに対して2種類あるため大文字/小文字で表現される。

・A遺伝子 … (A)毛の中間が茶色、先端/根元は黒 / (a)毛全体が黒

・O遺伝子 … (O)茶色 / (o)黒

・S遺伝子 … (S)白いまだら模様 / (s)白のまだらがない

・W遺伝子 … (W)からだ全体が白になる / (w)白以外

これに加えて、白か黒は常(じょう)染色体と呼ばれる性別に関係ない遺伝子によって決まるので、三毛=白/黒/茶を揃えるためには「茶」をつくるO遺伝子が重要なカギとなる。ところがO遺伝子は性染色体Xの上に乗っているようなかたちで遺伝するため、組み合わせパターンがオス/メスで異なるのだ。

オスにO遺伝子が引き継がれたと仮定しよう。この場合のベース色と、ほかの遺伝子で加えられる色は、

・(O)茶色がベース … 白または黒

・(o)黒がベース … 白または茶

の2パターンしかなく、O遺伝子がもうひとつない限り2色を加えることができない。Xを1つしか持たないオスは、どんなにがんばっても「三毛」になれないのだ。

オス三毛は一代限りの激レア猫

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ただし、ごくまれにオス三毛が生まれてくることもある。染色体がちぎれて他の遺伝子にくっついてしまう転座(てんざ)や、XXYの3つの性染色体を持って生まれるパターンだ。XXYはクラインフェルター症候群と呼ばれ、確率は3万分の1程度と言われている。

「三毛猫」「オス」で検索すると2,000万〜3,000万円なんて価格が目に入るほどで、ぜいたくをいわなければ家が建てられるほどの高額で取引されているのも、理論上ありえない激レア・ネコだからだ。

ただし、転座もクラインフェルター症候群も一種のアクシデントなので、繁殖能力をもっていないのが一般的。つまりオス三毛は一代限りとなる。仮に繁殖能力があったとしても、クラインフェルター症候群は引き継がれるものではないので、生まれてくる子がオス三毛になる保証はない。

もし子もクラインフェルター症候群なら話は別だが、親子あわせて9億分の1の確率だから、奇跡と呼ぶべきだろう。

法にのっとり、売り手も買い手も納得しているなら、何億円の値がつこうと文句を言われる筋合いはない。ただし一代限りなので「ひともうけしよう」などと考えないほうが身のためだ。

 

まとめ

・三毛猫のオスは、「理論上」存在しない

・ネコの毛の色を決める遺伝子は、性染色体によって制限されるため

・オス三毛が生まれることもあるが、約3万分の1の低確率

・オス三毛は繁殖能力を持たないし、あっても子がオス三毛になるとは限らない

(関口 寿/ガリレオワークス)

記事提供:激レア! 「三毛猫のオス」は家が買えるほど高価って本当?それとも都市伝説?