2016年11月21日更新

【獣医師監修】猫の唾液腺嚢腫〜原因・症状と対策

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猫の口の中の唾液は唾液腺から分泌されています。しかし、なんらかの理由で唾液分泌に異常をきたし、唾液腺嚢腫を発症してしまうことがあります。原因は不明ですが、嚢腫が大きくなると、食欲低下などを起こし、猫の体調の悪化がみられます。猫の口周辺や顎などに、ふくらみがあることを発見した場合は、早めに獣医師に相談することが大切になるのです。

 

猫の唾液腺嚢腫の原因

猫の唾液を作る唾液腺には4つの大きな唾液腺とその他小さな唾液腺があります。この唾液腺から唾液管を通り、唾液は口の中まで到達するわけです。しかし、この管がなんらかの理由で腫れあがってしまうことがあります。これが猫の唾液腺嚢腫で、腫瘍とは異なりす。

外傷などによるもの

猫の唾液腺嚢腫の原因は不明なことも多く、突然猫の口周辺が膨らんでしまうことに驚くことも少なくありません。猫同士で遊んでいて怪我を負ってしまった時や、事故などで外傷を負った時に嚢腫ができることもあります。また、唾石と呼ばれる結石によって、唾液管がつまってしまい、嚢腫を引き起こすこともあります。

猫の唾液腺嚢腫の起こる主な唾液線は「耳下腺」、「下顎腺」、「舌下腺」、「頬骨腺」、の大きな唾液腺です。なんらかの理由でこの4つの唾液線に嚢腫が起りますが、多くの場合下顎腺に異常が見られるといわれています。原因は不明なことがあっても、猫の日常生活の中で、なんらかの理由で口周辺を傷つけてしまい、発症してしまうことがあるのです。

猫の唾液腺嚢腫の症状

猫の唾液腺嚢腫を発症した場合、基本的には体調の変化なども少ないため、気づくことが遅れてしまうことがあります。しかし、どんどん嚢腫が大きくなってくると、食事や日常生活に支障をきたし、場合によっては出血したり、痛みを伴うことがあります。舌が動きにくくなるなどして、食欲低下につながることもあります。

唾液腺嚢腫の中でも、舌の下側に嚢腫ができてしまうと、舌の動きがにぶくなったり、食事中にさらに傷つけてしまうことがあります。カエルのように嚢腫が膨らんでしまうことから「ガマ腫」とも呼ばれています。

さらに口の奥のほうに嚢腫ができると咽頭粘液嚢腫と呼ばれています。口の奥に大きなふくらみができてしまうことで、食事をする際にのみこみがうまくできなかったり、場合によっては呼吸困難につながってしまうこともあります。

その他頬骨腺の異常の際に、嚢腫ができると眼の下が腫れあがってしまいます。眼球突出を起こしたり、場合によっては視神経にまで影響を及ぼすことがあります。嚢腫ができる場所によって、それに伴った症状も異なってくるのです。

 

猫の唾液腺嚢腫の対策

猫の唾液腺嚢腫の治療は、基本的には手術が必要になります。唾液を抜いても、再発する可能性がある為、嚢腫自体を摘出する必要があるのです。また、唾液線はいくつかありますので、唾液の分泌は補いあうことができます。その為、嚢腫の原因となった唾液線自体を外科的に摘出することもあります。

手術をした場合は、腫瘍との違いを確認する為に、病理検査を行うこともあります。また、抗生物質などの薬を投与しながら、術後も様子を観察していきます。その後、抜糸をして完了になります。

日常生活での注意

猫の唾液腺嚢腫は症状にも気づきにくいことから、どんどん嚢腫が大きくなり、気づいた時に、唾液に血が混ざっているというようなことがあります。この頃になると、食欲低下にもつながってきますので、普段から口の周辺のチェックをするなどして、早期発見につとめるようにしましょう。

また、原因がわからなくても、口や舌に違和感があるような動きを猫がしている時は、獣医師に相談するようにしましょう。

まとめ

猫が唾液腺嚢腫になっても、はじめのうちは症状も特になく、気にならないことがあります。しかし、できた場所によって、舌の動きが鈍くなったり、痛みを伴うなど、症状が出てきます。ひどくなると、食欲低下や呼吸困難につながるため、注意が必要です。

普段から、猫の顔や口周辺、首元など、スキンシップを取りながらふくらみが無いかチェックしてあげるようにしましょう。その上で、気になる点や異常を見つけたら、まずは獣医師に相談するようにしましょう。

 
 

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