2016年10月2日更新

【獣医師監修】猫の涙やけの原因に? 猫の流涙症〜原因・症状と対策

ペット生活

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編集部

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猫の目の病気の一つで、涙が止まらなくなる流涙症という病気をご存知でしょうか。涙が常に流れて目の下に涙やけと言われる、涙が通ったところに黒くできる汚れが見られるようになります。特段命の危険があるわけではありませんが、流涙症の裏にはさまざまな病気が潜んでいることもあり、放置しておくことで細菌感染などを起こしさまざまな病気を発症してしまうことがあります。目の病気の始まりともいわれる流涙症について今回は詳しく見ていきましょう。

 

猫の流涙症の原因とは?

猫の流涙症は涙の過剰分泌や涙を鼻の奥へ排出する器官が詰まってしまうことによって発症してしまうものです。その原因には先天性のものもありますが、その多くが後天的に発症するものです。後天的に発症する原因を知ることで、愛猫の流涙症の裏にどんな病気が潜んでいるのかがわかったり、感染症やほかの病気を防いだりすることができます。

先天性によるもの

生まれつき涙小管や鼻涙管などの涙を鼻の奥へ排出する器官が詰まってしまっている場合や狭くなってしまっている場合、うまく涙を排出できず目頭から涙があふれてしまうことがあります。特にペルシャやヒマラヤン、バーミーズのように鼻の低い猫は構造上、涙管がつぶれてしまいやすく、流涙症を発症してしまうことがあります。

既存の疾患に起因するもの

角膜炎や結膜炎、緑内障、眼瞼炎や眼瞼欠損、他にも感染症などが原因となって涙の分泌が過剰になり、涙管の一部に炎症が起きたり、涙管が狭くなったりすることで流涙症を引き起こしてしまうことがあります。また幼少期に結膜炎や鼻炎にかかってしまった場合、涙管が癒着してふさがってしまうことがあり、流涙症を発症してしまうこともあります。

外的要因によるもの

異物の混入や交通事故、猫同士のケンカによる角膜の損傷、逆さまつ毛や煙などの刺激が涙の生産量を増やしてしまうことで流涙症を引き起こしてしまうことがあります。

猫の流涙症の症状について

流涙症を発症すると目の下が常に濡れているようになり、涙やけと言われる涙の流れた跡が変色し赤茶色の状態になります。また目に不快感を感じることから猫がよく目をこするようになり、まばたきの回数が増えることもあります。角膜が損傷している場合や目に異物が混入している場合は、目に強い痛みを感じるため頻繁に鳴いたりストレスから狂暴になったりする猫もいます。流涙症では光をまぶしく感じることもあり、涙の量によっては結膜が赤く腫れあがってしまうこともあります。

流涙症は両目で発症するとは限らず、片目だけで起きる場合もあります。目からは赤茶色の涙が流れるようになり目の下が汚れて涙やけを起こしたり、目やにが増えたりしてしまいます。涙やけが長期間続くと、洗っても色が落ちなくなります。涙やけがあれば飼い主も気づきやすいですが、それ以外の場合では気づきにくいこともあり、放置することで細菌感染を起こしやすくなり他の病気を併発してしまう場合もあるので、早めに獣医師に診せることが重要です。

 

猫が流涙症になってしまった時の対策

愛猫が流涙症になってしまった場合、その原因に合わせて治療を施していきます。涙管がつぶれたり、狭くなってしまっている場合には外科的手術を要することもありますが、他に病気を併発していない場合で生活に支障がない場合では、点眼などを行いながら感染症にならないように予防していく場合もあります。

基礎疾患の治療

すでに患ってしまっている病気などが原因で流涙症を発症している場合は、優先的に基礎疾患の治療を行っていきます。

混入物の除去

異物混入や煙などにより流涙症を発症している場合は、目の中に入った異物自体を取り除いていきます。煙などの場合は目の洗浄を行い、原因物質が猫に触れないように生活環境を改善します。逆まつ毛が原因の場合は毛のカットや手術を行うこともあります。

外科的治療

涙管の変形が原因で流涙症を発症している場合は、外科的手術によって人為的に穴を開通し治療を行っていきます。猫の種類によっては手術が行いにくいものがいたり、老猫では手術が困難な場合もあります。比較的新しい手術方法でもあり、獣医師によっては手術を行わない場合もあります。

点眼治療

抗生物質を含んだ目薬を使用し治療を行います。一時的に症状が改善することもありますが、疾患などが原因の場合にでは対症療法でしかなく、根本的な治療にはなりません。細菌感染などを防ぐことが目的です。

涙小管洗浄

詰まった涙管を洗浄することで涙管の通りをよくするものです。麻酔をかけ特殊な器具を使って洗浄を行っていきます。

まとめ

猫の流涙症は大きな病気ではないので軽視しがちですが、その裏に何らかの疾患が隠れていることもあり愛猫が放つ重要なサインになります。どんな症状であっても猫にとっては不快なことに変わりはなく、飼い主にしかわかってあげられないことでもあります。愛猫が涙をたくさん流していたり、目の下の毛が濡れていたり、変色しているようなことがあれば早急に獣医師に相談するように心がけましょう。

 
 

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