2016年12月2日更新

【獣医師監修】猫の乳ガン〜原因・症状と対策

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猫の乳ガンは乳腺に悪性の腫瘍ができた状態のことを指します。腫瘍には良性のものと悪性のものがありますが、猫の場合は腫瘍の8割程度が悪性腫瘍であると考えられています。また良性の腫瘍であっても悪性化する可能性を否定できません。猫の乳ガンは命に関わる重大な疾患です。乳ガンが進行してしまう前に処置できれば命を救える可能性が高くなるので、猫に乳ガンの症状が表れているときには早急に対処してあげてください。特に10歳を超えた猫は乳ガンの発症率が高いと考えられているので注意が必要です。猫の乳ガンの原因や症状、対策についてご紹介します。

 

猫の乳ガンの原因

猫の乳ガンの原因についてはいくつか考えられていますが、解明されていない点が多いので一概には言い切れない部分があります。ただ10歳を超えた猫が乳ガンを発症しやすいという傾向があるので、高齢な猫を飼っている方は特に注意してください。猫の乳ガンの原因として考えられている主なものはホルモンです。エストロゲンやプロラクチン、プロゲステロン、グロスホルモンなどが関係して乳ガンを引き起こすことがあると考えられています。

猫の乳ガンの症状

猫の乳ガンの主な症状は以下の通りです。

  • 乳腺にしこりが見られる
  • 乳頭に腫れが見られる
  • 食欲の低下
  • 体重の減少
  • 腋の下に腫れが見られる
  • 乳頭から分泌物が見られる

以上のような症状が見られたときには乳ガンの可能性を疑ってください。猫に腫瘍が見られた場合はその約8割が悪性になると考えられているので、腫瘍ができている時点でガンの可能性が高いと言わざるを得ません。腫瘍が良性か悪性かを見分けるための一応の目安としては、腫瘍に触れてみてそれが動く場合は良性、しっかりとくっついていて動かない場合は悪性の可能性が高いと言われています。ただ確実にそうとは限らないので、腫瘍ができていると思われるときには専門家に相談してみてください。

乳ガンの分類について

乳ガンの分類については以下の通りです。

  • 扁平上皮細胞腺癌
  • 非浸潤性腺癌
  • 硬性腺癌
  • 管乳頭上腺癌
  • 櫛状腺癌
  • 粘液性腺癌
  • 腺肉腫
  • 良性腫瘍内腺癌
 

猫の乳ガンの対策

猫が乳ガンを発症する原因については未だにわかっていない点が多いので乳ガンを完全に予防することは難しいと言わざるを得ません。そのため飼い猫が乳ガンを発症してしまったときにはすぐに腫瘍の存在に気付き、動物病院に連れて行ってあげられるような態勢を整えておくことが大事になります。乳ガンを発症しているときには、触診によって違和感を抱くようなしこりに触れられる可能性が高いです。乳ガンは10歳を超えた猫に見られやすいという特徴があるので、高齢の猫を飼っている方は定期的に猫の身体に触れて腫瘍の有無を確認するようにしてください。また体内にしこりのようなものができていなくても、身体の表面にコブのようなものができていたら乳ガンを発症している可能性が考えられます。そのような場合も獣医さんの診察を受けさせてあげてください。ただその一方で、猫の乳ガンの発症率を著しく低下させる方法として考えられる方法があります。初回の発情期を迎える前に避妊治療を施した猫はそうでない猫に比べて乳ガンの発症率が1/7程度にまで低下するというデータがあるので、飼い猫を妊娠させる予定のない方は避妊治療を検討してみてください。

猫の乳ガンの治療

猫の乳ガンの主な治療は以下の通りです。

  • 外科手術
  • 化学療法
  • 光線力学療法

猫の身体に発生した腫瘍は月日の経過と共に大きくなっていくと考えられます。そのため腫瘍が大きくなる前に外科手術によって摘出することが基本的な治療法となります。ただ腫瘍の摘出が難しい場合や転移が見られる場合には乳ガンの進行を食い止めるために化学療法や光線力学療法を施します。化学療法は主に抗ガン剤を投与する薬物療法となり、光線力学療法は光増感剤を投与して活性酸素を意図的に作り出してガン細胞を増殖させないようにする治療法となります。飼い猫が乳ガンを発症してしまったときには早めの治療を心掛けてあげてください。

まとめ

猫の乳ガンの原因や症状、対策についてご紹介しました。猫が乳ガンを発症する原因についてはわかっていない点が多いです。乳ガンを防ぐための有効な方法として挙げられるのは初回の発情期前の避妊治療くらいなので、可能な方は避妊治療を検討してみてください。猫の乳ガンが発症してしまったときには早期発見することが何より大事になります。乳ガンの症状が進行する前に腫瘍を摘出できれば、再発の可能性は考えられますがひとまず安心できる状態にまで回復することを期待できます。飼い猫の命を救うために、日頃から猫の身体をマッサージしながら病気のサインが出ていないかどうかを確認することを習慣化してみてください。それは飼い猫とのスキンシップにもなります。飼い猫を乳ガンの脅威から救ってあげられるようにしましょう。

 
 

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