2016年12月1日更新

【獣医師監修】猫の骨軟骨異形成〜原因・症状と対策

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猫の骨軟骨異形成は先天的な要因によって骨の成長不完全な状態になることを指します。通常であれば病気とは動物の身体に異常が見られ、それを治療というプロセスを通して治すという流れが一般的です。ただ骨軟骨異形成に関しては異なります。猫はブリーダーによって交配され、様々な特徴をもった猫が生み出されてきました。その中には骨軟骨異形成を発症している猫を利用して生み出された猫種がいます。その代表的な猫種については以下の通りです。

  • 耳折れが特徴の猫種:スコティッシュフォールドなど
  • 鼻の短さが特徴の猫種:ヒマラヤンやベルシャなど
  • 脚の短さが特徴の猫種:マンチカンなど

以上のような猫種については骨軟骨異形成が猫種の特徴となっています。そのためそれを病気として捉えるということはある意味では相応しくないといえるでしょう。ただ骨軟骨異形成の猫種が発症しやすいと考えられている病気があるので、それらのような猫種を飼っている方は注意が必要です。そのあたりについての情報を交え、猫の骨軟骨異形成の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

猫の骨軟骨異形成の原因

猫の骨軟骨異形成の主な原因は遺伝です。骨軟骨異形成を発症していた猫を優先的に交配されて作り出された猫種については前述しましたが、これは骨軟骨異形成が遺伝によって引き継がれるということを如実に表しているといえるでしょう。人間に飼われている猫は愛玩動物としての役割を担っています。そのため見た目というものが非常に大事な要素となっており、それを追い求めた結果の負の産物が骨軟骨異形成といえます。猫を飼いたいと思ったときには、飼う猫を選ぶ上で見た目を重要視するかと思われます。その際に前述したような特徴をもった猫を選ぶ方が多いことは人気上位の猫種を見て明らかです。猫の骨軟骨異形成の症状に加えて、それらの猫種の猫を飼う上で背負うリスクについても以下でお伝えします。

猫の骨軟骨異形成の症状

猫の骨軟骨異形成の症状について、骨軟骨異形成を起こしている箇所別に分けてお伝えします。

耳折れが特徴の猫種

耳折れが特徴の猫は耳の軟骨の発達が不十分となっています。また骨軟骨異形成だけではなく、尻尾や手足の未発達、関節の軟骨の異常などを引き起こすリスクが他の猫種に比べて高くなっていると考えられています。

鼻の短さが特徴の猫種

鼻の短さが特徴の猫種は膿皮症、眼瞼内反、流涙症、短頭種気道症候群などを発症するリスクが他の猫種に比べて高くなっていると言われています。同じ猫種であっても鼻の短さに個体差があり、鼻が短ければ短いほど病気を発症しやすく、また病気が深刻化しやすいと考えられています。

脚の短さが特徴の猫種

脚の短さが特徴の猫種は脚の関節に負荷がかかりやすいといわれており、変形性関節症のリスクが高くなっていると考えられています。

 

猫の骨軟骨異形成の対策

猫の骨軟骨異形成の主な原因は遺伝であると考えられています。猫種の特徴として骨軟骨異形成が含まれている猫を飼うということは、様々な遺伝疾患のリスクが他の猫種に比べて高いということを予め知っておいてください。骨軟骨異形成を発症しているということは、軟骨や関節に関わる部分だけではなく、その周辺に関わる疾患の原因になることもあります。見た目に特徴のある猫を飼うということと引き換えに背負うリスクについてしっかりと考えるようにしてください。

猫の骨軟骨異形成の治療

猫の骨軟骨異形成の治療については対症療法が基本となります。骨軟骨異形成が引き金となって疾患や異常を引き起こしている場合には、その症状を緩和するための処置をします。持って生まれた身体的な特徴を治療によって変えるということは難しく、そのため骨軟骨異形成によって生み出された猫種は常にリスクと隣り合わせであると考えられます。もしも異常が見られるときには、それに対する治療を施してあげるために、獣医さんの診察を受けさせてあげてください。

まとめ

猫の骨軟骨異形成の原因や症状、対策についてご紹介しました。猫の骨軟骨異形成は遺伝によって引き継がれていると考えられています。何らかの原因によって生まれた骨軟骨異形成の猫を優先的に交配された結果、骨軟骨異形成が特徴となっている猫種が誕生しています。ペルシャやマンチカン、スコティッシュフォールド、ヒマラヤンなどの人気の高い猫種がそれに該当しているので、それらの猫を飼っているという方は骨軟骨異形成をもった猫種が抱えているリスクについて知り、それを考慮して飼い猫に接してあげてください。特徴的な外見をした猫は見た目が愛らしく、人気が高くなっています。可愛がっている飼い猫が身体的な疾患を抱えているのは辛いはずです。身体的な特徴についてはどうしようもない部分があるので、少しでも健康的に生きられる環境を用意し、飼い猫のためになる行動を心掛けてください。

 
 

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