2016年12月1日更新

【獣医師監修】猫のアジソン病〜原因・症状と対策

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猫のアジソン病(別称:副腎皮質機能低下症)は腎臓の上部に位置する副腎からの副腎皮質ホルモンの分泌量が低下することによって発症する病気のことを指します。逆に副腎皮質ホルモンの過剰分泌が引き起こされて発症する病気がクッシング症候群です。副腎皮質ホルモンは炎症反応の制御やたんぱく質の異化、炭水化物の代謝、免疫反応の調節などの重要な役割を担っています。そのため、副腎皮質ホルモンの分泌が低下しているとそれらのはたらきが十分に行われず、様々な異常を引き起こし、場合によっては命に関わるケースまであり得る病気であると言われています。アジソン病から飼い猫の健康を守るために適切に対処してあげてください。猫のアジソン病の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

猫のアジソン病の原因

猫のアジソン病の主な原因については以下の通りです。

  • 副腎の異常(手術・腫瘍・出血など)
  • 投薬治療(ステロイドなど)
  • 免疫異常

まず副腎の異常についてですが、手術や腫瘍、出血などによって副腎皮質ホルモンの分泌量が減少することでアジソン病を発症することがあると考えれています。次に投薬治療についてですが、副腎皮質ホルモンと同様のはたらきがあるステロイドの投与を急に止めることや逆に副腎皮質ホルモンのはたらきを弱める薬剤を投与することなどによってアジソン病を発症することがあります。最後に免疫異常についてですが、何らかの原因によって免疫系が副腎皮質ホルモンを破壊することによってアジソン病を引き起こすことがあると言われています。

猫のアジソン病の症状

猫のアジソン病の主な症状については以下の通りです。

  • 多飲多尿
  • 食欲不振
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 体重の減少
  • 元気がなくなる
  • 呼吸困難
  • ショック症状
  • 意識障害

猫のアジソン病の主な症状は一般的な不調を表す症状と言えるので、深刻な状態ではないと思ってしまいやすい病気と言えるでしょう。ただアジソン病が深刻化していると呼吸困難やショック症状、意識障害などを引き起こす可能性があり、迅速な対処をしなければ命を落としてしまう可能性まで考えられます。それらのような重篤な症状を示すものは急性副腎不全や副腎クリーゼと呼ばれ、アジソン病を患っている猫が強烈なストレスを感じたり、両方の副腎に問題が生じたときなどに見られます。それらのような症状に発展してしまう前に、アジソン病の治療をしてあげてください。

 

猫のアジソン病の対策

猫のアジソン病は何らかの原因によって副腎皮質ホルモンの分泌量が減少している状態になっていることで発症すると考えられています。特に手術後や投薬治療後、腫瘍などの基礎疾患があるときなどに発症しやすいと言われているので、それらに該当している場合は特に注意してあげてください。アジソン病は慢性化しやすく、症状が長期に渡って表れると言われています。また急性のアジソン病は重篤な症状を引き起こす可能性が考えられるので、発症したときにはすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

猫のアジソン病の治療

猫のアジソン病の主な治療法は投薬治療です。副腎皮質ホルモンのはたらきを助けるための薬を投与します。その場合には猫自身が安定して副腎皮質ホルモンを分泌できるようになるまで投薬を継続しなければなりません。また急性のアジソン病(急性副腎不全・副腎クリーゼ)を発症しているときには輸液やデキサメタゾンの投与をして迅速に対処する必要があり、入院しなければならない可能性が高いです。飼い猫に適切な治療を施してあげましょう。

まとめ

猫のアジソン病の原因や症状、対策についてご紹介しました。猫のアジソン病は副腎皮質ホルモンの分泌量が不足している状態になることで発症すると考えられています。副腎皮質ホルモンは生命活動を行う上で非常に大事な役割を担っており、アジソン病を発症していることで命の危険が生じる可能性があります。飼い猫が体調不良のサインを示しているときにはアジソン病を発症している可能性があるので、心配な方は早めに検査をしてもらってください。

 
 

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