2016年12月1日更新

【獣医師監修】猫の悪性リンパ腫〜原因・症状と対策

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猫の悪性リンパ腫(リンパ肉腫)はリンパ組織を構成する細胞がガン化した状態のことを指します。リンパ組織にはリンパ節や骨髄、扁桃腺、胸腺、腸内のパイエル版が挙げられ、これらの組織は免疫機能を担っています。リンパ組織がガン化している場合は他のほとんどのガンのように患部を切除するといった治療法を取ることができず、悪性リンパ腫は完治の非常に難しい病気と言えます。早期発見できたからといって完治が見込めるという性質の病気ではありませんが、適切な治療によって延命することは十分に見込めます。もしも飼い猫が悪性リンパ腫を発症してしまったときには、最期まで諦めずに治療を施してあげてください。猫のリンパ腫の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

猫の悪性リンパ腫の原因

猫の悪性リンパ腫の主な原因は猫白血病ウイルスや猫エイズウイルスなどのウイルスであると考えられています。ただ悪性リンパ腫の原因については未だにわかっていないことが多く、原因として明らかにされているものが他にはないということが実情です。猫の悪性リンパ腫のように命に関わる病気についてはできることなら発病しないように予防したいと思われますが、それについても難しいと言わざるを得ません。

猫の悪性リンパ腫の症状

猫のリンパ腫が発症する可能性のあるリンパ組織は全身の様々な部位にあります。その部位によって異なる症状を示すと言われているので、症状別に分けて以下でお伝えします。

縦隔型リンパ腫

肺や胸椎、胸骨などの周辺に悪性リンパ腫を発症した場合は縦隔型リンパ腫に該当します。縦隔型リンパ腫の主な症状は以下の通りです。

  • 呼吸困難
  • チアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色になること)
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 元気がなくなる
  • 体重の減少

中枢神経型リンパ腫

脳や脊髄などの中枢神経に近い部位でリンパ腫が発生した場合は中枢神経型リンパ腫に該当します。中枢神経型リンパ腫の主な症状は以下の通りです。

  • 麻痺
  • 発作
  • 知覚過敏

消化器型リンパ腫

消化器系のリンパ節がガン化した場合は消化器系リンパ腫に該当します。消化器型リンパ腫の主な症状は以下の通りです。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 体重の減少
  • 腸閉塞
  • 腹膜炎
 

猫の悪性リンパ腫の対策

猫の悪性リンパ腫の原因については解明されていない点が多く、予防することが困難です。そのため悪性リンパ腫を発症してしまったときには症状からそれを察知し、動物病院に連れて行ってあげることが最も有効と言えるでしょう。ただ獣医さんの診察を受けさせ、治療を施したとしても症状が確実に改善するという保証はなく、難しい病気であると言わざるを得ません。とはいえ適切な治療を施せば延命できる可能性があります。飼い猫がより長く生きられるように飼い主の立場でしてあげられることをしてあげてください。

猫の悪性リンパ腫の治療

猫のリンパ腫の主な治療法は化学療法や放射線治療、対症療法などであると言われています。化学療法については抗がん剤治療を基本とし、それでも効果が見られない場合は放射線治療を施すことがあります。また悪性リンパ腫が原因で症状が表れている場合にはそれを緩和するための対症療法を施します。

まとめ

猫の悪性リンパ腫の原因や症状、対策についてご紹介しました。悪性リンパ腫は発症する原因についてわかっていないことが多く、どうしても後手にまわらざるを得ない病気であると言われています。もしも悪性リンパ腫を発症してしまったときには症状から飼い猫の身体に異変が起きていることを察知し、まずは適切な検査を受けさせてあげてください。悪性リンパ腫に対する治療を施し、効果があれば少しでも延命してあげられる可能性が高まります。悪性リンパ腫を完治させてあげることは難しいと言わざるを得ませんが、そうであるからこそ、飼い猫のためにできることを真剣に考え、それを行動に移してあげてください。

 
 

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