2016年4月30日更新

ジャックラッセルテリアの病気〜獣医師が解説するジャックラッセルテリアのかかりやすい病気〜

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イキイキとしていて活発で、元気いっぱい走り回ることが得意なジャックラッセルテリア。映画やテレビでの活躍で人気が上昇し、今や日本でも人気犬種の常連です。ジャックラッセルの愛称でも親しまれているこの犬種には、毎日たくさんの運動が必要です。他の人気犬種と比べると、かかりやすい病気の少ない犬種ではありますが、膝蓋骨脱臼などの骨や関節に関わる病気には気をつけておきましょう。ジャックラッセルで知っておきたい病気について紹介します。

 

ジャックラッセルテリアの骨と関節の病気

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼は、膝関節にあり、膝の正常な曲げ伸ばしに関わっているアーモンドのような形をした骨、いわゆる「膝のお皿の骨」が外れてしまい、正常な位置からずれてしまう病気です。ジャックラッセルテリアでは、骨や靭帯、腱といった膝関節を構成する組織に先天的な問題があることがあります。この先天的な構造異常が膝蓋骨脱臼を引き起こすことが知られています。膝蓋骨脱臼の発症には、遺伝が関与しています。

膝蓋骨脱臼を起こしているジャックラッセルテリアに見られる症状は、膝蓋骨脱臼の重症度により様々です。ごく軽症の場合には、日常生活においてほとんど症状が見られないこともあります。また、たまにスキップをするように歩いたり、脱臼した後ろ足を後方へと蹴り出すような仕草をして、ジャックラッセルテリアが自力で脱臼を元に戻したりといったケースもあります。一方で、重症例になると、脱臼してしまった膝関節を伸ばすことができず、膝関節を常に曲げたままにしているようなケースもあります。さらに病気が進行すると、ジャックラッセルテリアが成長するにしたがって徐々に後ろ足は変形してしまいます。

膝蓋骨脱臼の治療方法は、年齢や重症度を考慮した上で決定します。軽症であれば、膝関節の正常な曲げ伸ばしを助けるリハビリテーションを継続するのみ、といった場合もあります。一方、重症の場合や後ろ足の変形が始まっている場合には、できるだけ早いタイミングで手術をした方がよいでしょう。重度の脱臼や後ろ足の変形を治療せずにいると、成長するにしたがって後ろ足の変形が進んでいきます。後ろ足の変形が進んでしまうと手術の難易度もあがりますので、膝蓋骨脱臼は早期発見と早期治療が大切です。

レッグペルテス

1歳以下の成長期のジャックラッセルテリアの太ももの骨である大腿骨に起こる、原因不明の病気です。大腿骨頭という股関節を形成している大腿骨の一部分で、血管の損傷が起こり、大腿骨頭へと十分な血液が供給されなくなります。血液が供給されなくなることで、酸素や栄養が不足してしまった大腿骨頭は、壊死を起こしてしまい、やがて骨折してしまうこともあります。この病気の発症に関する詳しいメカニズムについてはわかっていませんが、今のところ、遺伝が関与していると考えられています。

レッグペルテスを発症したジャックラッセルテリアは、時折後ろ足の痛みを訴えたり、後ろ足をひきずったり、かばうようにしたりして歩きます。病気が進行すると、常に後ろ足を使いたがらない様子になり、後ろ足の筋肉が萎縮してしまうこともあります。

レッグペルテスの治療には、ほとんどの場合で外科手術が必要です。手術では、壊死した大腿骨頭を切除します。適切な時期に適切に手術を行なえば、歩行に支障はなくなり、通常通りの生活を送る事ができるようになります。

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